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書き溜めていたメモをコピペしていきます。

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マガジン

  • 中原中也詩集 メモ

    「蜻蛉に寄す」までは一行につき一分で思いつく限りのことを書く。2023年2月で中断。2024年5月に再開。「永訣の秋」から一行につき十秒で、思いついたことを出来るだけ書き残す。瞬発力、即興性の訓練だった。

  • 口述筆記

    iPhoneの音声入力

  • プロット練習帳

    おはなし作りの訓練

最近の記事

チヌア・アチェベ『生贄の卵』

  ジュリウス・オビは席に座って自分のタイプライターを見つめていた。太った部長は彼の上司で、机でいびきをかいていた。屋外では、門番が緑色の制服に身を包んで持ち場で居眠りをしていた。彼を責めることはできない。ここ一週間近く、客は一人も門を通っていない。空っぽのかごが巨大な計量器の上に乗っかっている。いくつかのヤシの実の核がさみしく埃に埋もれて、その機械の周りに置いてある。ハエたちだけが大勢で群がって飛び続けていた。  ジュリウスは窓に近寄ると、そこからはニジェール川の岸辺の大

    • チヌア・アチェベ『結婚は自分のこと』

      「もうお父さんに手紙は書いたの?」とある日の午後、ネネがそう聞いたのは彼女がンナエメカと彼女の部屋でくつろいでいる時のことで、部屋はラゴスのカサンガ通り16番にあった。 「まだだよ。ずっと考えてはいたんだ。休暇で帰省したときに口頭で伝えた方が良いと思ってさ!」 「なんでまた? 休暇はまだ全然先のことじゃない―丸六週間も、彼を今すぐ私たちの幸せの仲間に入れてあげましょうよ」  ンナエメカは少し黙って、それからやけにゆっくりと語り始めたのだが、それはまるで言葉を手探りで探している

      • チヌア・アチェベ『アクエケ』

         アクエケは壁のこちら側に面している病床に横になっていて、その壁は彼女と彼女の兄達の間に突如湧いた憎しみだった。彼女は彼らが恐れながらぶつぶつ話すのが聞こえた。彼らは彼女に何が為されるのかをまだ伝えていなかったが、彼女はわかっていた。彼女は彼らに、イジにある母方の祖父のところへ連れて行くように頼みたかったが、彼らの間にきわめて奇妙な様子で訪れた憎しみがあまりにも大きかったので、彼女は自尊心から口を噤んだ。度胸があるなら話しかけて来い。昨晩オーフォダイルという長男が対話を試みた

        • 5/12 中原中也詩集 メモ

          永訣の朝 ゆきてかえらぬ ―京都―   この世の果ては海か陸か、空か、しかしここでは花があるので、陸だろう、太陽があって花々が咲いているというのは平和なかんじ、世界の果てと言うと荒れている印象があるが、そうではない、季節は春だろうか、   乳母車が単体でいるわけで、決してそこに用事が載っているとは言っていない、ただ並列されているのは、埃、ポスト、乳母車、人がいない、人がいた痕跡か。   ただ僕という主体がいるが、何か積極的な行動をとるわけではなく、ただ空を見てい

        マガジン

        • 中原中也詩集 メモ
          18本
        • 口述筆記
          13本
        • プロット練習帳
          25本

        記事

          ジョージ・オーウェル『象を撃つ』 和訳

           下ビルマのモーラメインで、私はかなり多くの人々に嫌われていた――その時が人生で唯一の、そうなってもおかしくないくらい私に地位がある時だったのだ。私は当時分署の警官で、目的のない、取るに足らないようなやり方による反欧州感情の表れが、至る所で見受けられた。誰にも暴動を起こすほどの勇気はなく、しかしもし西洋人の女性が一人で市場に行こうものなら、きっと何者かが彼女のドレスに、キンマの汁が混ざった唾を吐きかけるに違いなかった。警官の私は格好の標的だったのだろう、隙を見せた時にはいつで

          ジョージ・オーウェル『象を撃つ』 和訳

          東京国立近代美術館 2/23

          白衣観音川辺に座っているようにも、大きな岩崖に出てきた巨人のようにも見える、春の家手前奥というのは絵の具の厚みによっても表されている、ように見える、おうな太陽の絵の具は色を混ぜ切っていないまま乗せているように見える、右手に太陽が宿る、麗子鬼を打つの図、絵本、娘を楽しませようという気持ち、強い人間であると思わせる、玲子16歳、髷の形だけが描かれて、その表情は見えない、「描かれる」ことの一方通行な感じを脱して、父が捉えることのできない存在に、自立した人間に麗子はなりつつあったのか

          東京国立近代美術館 2/23

          +20

          ノスタルジック2デイズ@パシフィコ横浜

          ノスタルジック2デイズ@パシフィコ横浜

          +19

          2/10 ホキ美術館

          3-17手足の血管、血が溜まって浮き出ている、重力を感じる、3-19枯れ木の中にぽつんともみの木のような樹がある、下の黒ずみはなんだろう、3-9いまのところ左からの明かりが多い、テーブルの感じから下へストンと落ちてしまいそうな雰囲気、しかし皿の上の果物がそれに反して今の位置に張り付いているような、不思議な絵、テーブルクロスの模様は書くだけではなく絵の具の凹凸を残している、5-1モザイク画のよう、葉っぱも家のレンガも点描のよう、対して空にはそのような細かさはない、真ん中の山はそ

          2/10 ホキ美術館

          スレドニ・ヴァシュター 感想

           コンラディン少年に両親はいない。本文には書かれていないが、従姉が世話をしているということから、もし両親が存命で有れば、わざわざそのようなことはしないだろうし、一時的に預かっているわけでもなさそう。決定的なのはguardianの一語か。ただの保護者ではなく後見人であるということは、やはり死んだ親に代わって夫人が面倒を見ているというのが適当だろう。  親に対する言及は本文にはほとんどない。辛うじてscarcely another outletという語で、本来の愛の行き場が匂わさ

          スレドニ・ヴァシュター 感想

          5/26 東京都美術館 マティス展

          フォービズム、純粋な色彩、二十歳スタートは遅い、 「現在」を描く、 右から歩いてきたような、そのまま左へ向かっていきそうな勢い 椅子と棚の上の瓶、瓶と顔、そして顔は本の中に吸い込まれている、いや、むしろ誰も目が合っていないのでは、見つめあっているのは女性と本だけ、6.瓶の中に色見本のようなものができる、背景に使われている色が瓶の中に宿っている、瓶だから当たり前だけど、ただ「白」は瓶の中にしかない?空に浮かぶ橙色の楕円の周りに青色を置いているのは何だろうか、左のはドアだろうか、

          5/26 東京都美術館 マティス展

          4/23 靖国神社 遊就館

          何かの歌が六つ、飾られている、天皇や国のためなら命は惜しくない、ふーん、「荀子」ってなんだっけ、三井「つみかさね」を積み重ねているユーモア、刀と太刀は違う、腰に吊り下げるのは危ない気がする、太ももに刺さりそう、鎧を「本歌」と呼ぶ理屈がわからない、南北朝時代の後に太刀程度の長さになる、平安の太刀は一般的な刀と大差ない、「刃を上に向けて」というのはどういうこと? 右脇に引き寄せるよりも背面で引き寄せる方が技術的に難しいのか、やはり鎌倉などの鎧は実用性ない? めちゃくちゃ「写実的」

          4/23 靖国神社 遊就館

          4/16 国立西洋美術館 憧憬の地 ブルターニュ

          ナショナリズム、人の顔が簡略化されている、ピトレスク、外側に求める、画家の技量ではない?、庶民たちが描かれる、人々、8、人がいない、風景画、地味な風景画、庶民の生活、19イメージ画像、女性と背景の視点が違う、縫い物、布とか糸に注目、羊、羽毛、5.18.19.20、山羊から採れた毛とミルク、背景の円はハロのよう、聖画ではない、聖人でもない、異国情緒ってやつか、しかしケルトらしさがない、靴下を持っている、靴下の生産地なのか、遠景を描く、牛、農業、壺=ミルク、 都会ありきの田舎、西

          4/16 国立西洋美術館 憧憬の地 ブルターニュ

          マグカップ デッサン

          マグカップ デッサン

          4/9 東京国立近代美術館 美術館の春祭り

          星を見る女性、和服と天体望遠鏡のギャップ、傘、ぜんぶ開かない?鑑賞されない、消費されない、雪の降り始め、今まさに開こうとしているところ、カツギョウ、絵の中の絵感、着物の中にもう一つの屏風、キャンバスがある、赤色が飛び出して見える、しかしそれは画家のアレではなくて赤という色の性質、周りが緑と白だから余計に、プロヴァンス風景、吐瀉物がべったりと「こちら側」についているような、垂れているような、花が天体のように見える、真ん中の丸が月か太陽?よりかかる像、左目と左手のこうに絵の具の塊

          4/9 東京国立近代美術館 美術館の春祭り

          4/2 海へ

           私は今日、海へ行く。昨夜ふとゲリラ豪雨が降って、床が少し揺れるくらいの雷も鳴って、寝る前に少し不安になったのだが、日付の変わる頃には元通り、春の静かな夜に戻っていて、私は安心して眠りについた。  朝起きても道路脇に少し、乾かなかった雨が残っているくらいで、暑くもなく、寒くもない気温だった。割引シールの貼ってある、今日が賞味期限の菓子パンを平らげ、胸、腕、足のプロテクターを付け、庭に置いてあるバイクを、約1ヶ月半ぶりに押して出た。  エンジンはまだかけない。朝8時、横も向かい

          4/2 海へ

          3/26 国立近代美術館

          不動明王、大きさどれくらい? 岩なのか山なのか、遠近感がわからない、 文字を読むときと同じ方向で、 場面転換、木から下草へ、ズームアップ、ただ横に進んでいるのではなく、奥行きの動きもある、岩、木、水、水が霧になる、一度小さくなる、場面の移り変わりに鶴が位置している、 船を左から右に動かそうとしてる、水の形が山のようになっている、山が縮小されて水と合流した、気がする、渦巻き、めっちゃ奥に行く、奥行き、輪廻、循環、上に膨らむ弧の形、その中で船が下に膨らむ形、人工物、顔はそこまで変

          3/26 国立近代美術館