京螢兎

KateKanadome カメラを持った詩人 詳細はプロフィールをご参照ください。 質…

京螢兎

KateKanadome カメラを持った詩人 詳細はプロフィールをご参照ください。 質問・お話・お仕事お受けしております。 過去の著書「カマイメーロンの花束を」

マガジン

  • Kate's Sightseeing Photo Album

    Twitterで紹介した写真をまとめたアルバムです、今後思い立ったら記事としてガイドブックにすることも検討中。

  • 京の詩写暦

    撮った写真をちょっとした暦表にして詩と共に

  • ヒロシマ 平和を憶う

    過去にTwitterで書いた掲載したヒロシマの原爆の詩集 現在のものも入っております また解説文を含んでおります

  • トリシュナーの声

    ここでは「愛を知る」ことを 最後に告げて終わる詩をお届けします。 ちなみにトリシュナーは サンスクリット語で“渇望“となっています。

  • 悲喜こもごも

    日々の移ろいの中で思いついた短編集

記事一覧

夏を呑み干せ!

京螢兎
2週間前
7

京の詩写暦 2024年9月

満ち欠けしていく月を いちばん思いを馳せる時期になるけど それは景色で感じるより 食べ物で感じることが多い 「月見だよ」 「月見(x)だよ」 (x)に当てはまるものは…

京螢兎
3週間前
2

#平和を憶う 広島市紹介 2024年

 去年以上に夏の陽射しが溶けるよりも痛いと思うようになった広島。 平和公園を行きかう観光客の声が多種多様の言語が行き交うことが増えて、平和を憶う輪が広がっていく…

京螢兎
1か月前
8

ヒロシマ原爆の詩

あの時ゲームの手を止めて 聞いておけばよかった 僕はあの日のことを話そうとしていた 勇気を踏み躙ったのだと 歳を重ねていくほどに痛感する 1945年8月6日 遠くから来た…

京螢兎
1か月前
8

The world sways like the surface of the water. One sorrow, one bomb.

京螢兎
1か月前
1

1945年8月6日 午前8時15分 決して忘れない、 忘れてはならない

京螢兎
1か月前
2

ヒロシマ原爆の詩 2019.8.6

溶けたガラスに触れた 平和祈念資料館で触れた あの日の熱い光に包まれた 溶けて 爛れて 歪んで あの痛みをあなたがたが からだで こころで 受け取ったのですよね いた…

京螢兎
1か月前
5

ヒロシマ原爆の詩 2019.8.6

飛行機の音がする 青い空から あの日を思って肩が揺れる 警報もならなかった空に エノラ・ゲイ号が 空を舞う 空を見上げた時には 目の前は 白い光に覆われるから 飛行機…

京螢兎
1か月前
2

ヒロシマ原爆の詩 2019.8.6

1945年8月3日は 雨が降っていた 夏の空に 雨が降っていた 1945年8月6日は あつかった そして赤黒い空に 黒い雨が降った 2019年8月6日 雨が降る 水を求めた声に 答えるよ…

京螢兎
1か月前
2

京の詩写暦 2024年8月

涼を求めて 歩いていく 暑さが知っているものではなくなる 年を重ねるほどに 日を重ねるほどに 風鈴の音 打ち水をした地面 反射した水の煌めき 川のせせらぎ 扇風機の回…

京螢兎
1か月前
2

京の詩写暦 2024年7月

四季がいなくなったら 寂しい ブランケットのように包み込む春の陽射し からっとした初夏の芽吹き 気まぐれな梅雨の雨 建物がとけないほどの夏の暑さ 微かな冬を伝える秋…

京螢兎
2か月前
1

京の詩写暦 2024年6月

雨の匂いを感じる君が 顔を空に向ける 「雨が来る前に帰ろう」 すこし小走りに歩く 君の髪が 揺れる 雨に濡れるくらい 君とならいい でもきっと今日のために 君が着飾…

京螢兎
3か月前
2

京の詩写暦 2024年5月

頑張りすぎもいけない 5月病になってしまうぞ そんなことを考えながら 5月になりそう やりきった感のある一日を 繰り返している毎日を 噛みしめるように進んではいるけ…

京螢兎
4か月前

京の詩写暦 2024年4月

新しいことが始まって 走り出す こけそうになったって 次の階段を上ろうとしてしまうこともある あせったときだって 無理やり直して進もうとしてしまうこともある 怪我を…

京螢兎
5か月前
1

京の詩写暦 2024年3月

「変わらない君が好きよ」 そういった君が 変わっていく 桜の下で 潤んだ目で 僕に笑いかける いつも見ていた制服から 袖を抜いて 知らない人のように 歩いていこうとし…

京螢兎
6か月前
1

京の詩写暦 2024年2月

満ちて欠けて 育っていく 満ちて欠けて 変わっていく 満ちて欠けて 満ちて欠けて どこまでいけるのだろう 欠けて 欠けて 欠けてばかり 止まらないで 繰り返して 生…

京螢兎
7か月前
1
京の詩写暦 2024年9月

京の詩写暦 2024年9月

満ち欠けしていく月を
いちばん思いを馳せる時期になるけど
それは景色で感じるより
食べ物で感じることが多い

「月見だよ」
「月見(x)だよ」

(x)に当てはまるものは
だんごだったり
酒だったり
月明かりの下で見上げるものだった
月明かりしかなかったあの頃
バーガーだったり
どんぶりだったり
電気の下で微かに見つめる
いつも光が傍にある今

満ち欠けしていくのは
月だけではないと思わせること自

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#平和を憶う 広島市紹介 2024年

#平和を憶う 広島市紹介 2024年

 去年以上に夏の陽射しが溶けるよりも痛いと思うようになった広島。
平和公園を行きかう観光客の声が多種多様の言語が行き交うことが増えて、平和を憶う輪が広がっていくように思える。けれど世界の争いはendの文字はまだ見ることはできないようだ。

 例年通り僕の平和への思いを伝えようとしていましたがなかなか伝えられないことが心苦しく思っているこの頃、79年の年月はとてもおもく多くの人の力がなければあの日の

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ヒロシマ原爆の詩

ヒロシマ原爆の詩

あの時ゲームの手を止めて
聞いておけばよかった

僕はあの日のことを話そうとしていた
勇気を踏み躙ったのだと
歳を重ねていくほどに痛感する

1945年8月6日
遠くから来た強い風圧と
赤黒く漂った異臭混じりの火事に
異様なほど臭うの黒い雨

それを語ろうとした被爆者の肉声を
聞き逃したんだ

紙に残された遺品の紙の束を
おらんようになった後に
読み返して後悔して
僕はその話を知らないながら
伝え

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ヒロシマ原爆の詩 2019.8.6

ヒロシマ原爆の詩 2019.8.6

溶けたガラスに触れた
平和祈念資料館で触れた

あの日の熱い光に包まれた

溶けて
爛れて
歪んで

あの痛みをあなたがたが
からだで
こころで
受け取ったのですよね

いたいですよね

私はガラスに触れて
あなたがたを思う

1945年の8月6日のあなたがたを

ヒロシマ原爆の詩 2019.8.6

ヒロシマ原爆の詩 2019.8.6

飛行機の音がする
青い空から
あの日を思って肩が揺れる

警報もならなかった空に
エノラ・ゲイ号が
空を舞う

空を見上げた時には
目の前は
白い光に覆われるから

飛行機のいる空を恐れる

あの日に連れ去られた
友人を思って

エノラ・ゲイ号:広島に原爆を投下した飛行機

ヒロシマ原爆の詩 2019.8.6

ヒロシマ原爆の詩 2019.8.6

1945年8月3日は
雨が降っていた
夏の空に
雨が降っていた

1945年8月6日は
あつかった
そして赤黒い空に
黒い雨が降った

2019年8月6日
雨が降る

水を求めた声に
答えるように
祷りの雨がふる

頬に伝う
水と共に

京の詩写暦 2024年8月

京の詩写暦 2024年8月

涼を求めて
歩いていく

暑さが知っているものではなくなる
年を重ねるほどに
日を重ねるほどに

風鈴の音
打ち水をした地面
反射した水の煌めき
川のせせらぎ
扇風機の回る姿
波の音

涼しさを感じていたのに
物足りない

物足りなくなってくる

涼を求めて
夏を探しに行く

京の詩写暦 2024年7月

京の詩写暦 2024年7月

四季がいなくなったら
寂しい

ブランケットのように包み込む春の陽射し
からっとした初夏の芽吹き
気まぐれな梅雨の雨
建物がとけないほどの夏の暑さ
微かな冬を伝える秋風
静かに積もっていく道端の雪

いつの間にか消えてしまう

こんなことも
思えなくなるのは
寂しい

儚い四季に
思いを馳せる日を
永遠に願って

四季を詠う

京の詩写暦 2024年6月

京の詩写暦 2024年6月

雨の匂いを感じる君が
顔を空に向ける

「雨が来る前に帰ろう」

すこし小走りに歩く
君の髪が
揺れる

雨に濡れるくらい
君とならいい

でもきっと今日のために
君が着飾った姿が
雨に溶けてしまうのは
君は嫌がりそうだから

一緒に小走りに
岐路に立つ

一緒に

京の詩写暦 2024年5月

京の詩写暦 2024年5月

頑張りすぎもいけない
5月病になってしまうぞ

そんなことを考えながら
5月になりそう

やりきった感のある一日を
繰り返している毎日を
噛みしめるように進んではいるけど
大丈夫かな

不安のまま
頑張っているのは
きっと疲れて
本当に5月病になってしまうかもしれない

そうなる前に
頑張るを
休もう

京の詩写暦 2024年4月

京の詩写暦 2024年4月

新しいことが始まって
走り出す

こけそうになったって
次の階段を上ろうとしてしまうこともある
あせったときだって
無理やり直して進もうとしてしまうこともある

怪我をしてやっと気づく
声をかけられてやっと気づく

その前に
ゆっくりできたらいい
ゆっくりあるいて
ゆっくり階段を上って
深呼吸していく

自分らしくいていい
ゆっくりでも
自分を大切にして
すすめばいいよ

じぶんはじぶん
らしく一

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京の詩写暦 2024年3月

京の詩写暦 2024年3月

「変わらない君が好きよ」

そういった君が
変わっていく

桜の下で
潤んだ目で
僕に笑いかける

いつも見ていた制服から
袖を抜いて
知らない人のように
歩いていこうとしている

変わらないでなんて言えない

変わらない僕に
変わりそうになるような
一言なんて言えない

「変わらない君が好きだけど
そばにいる君が一番好きだから
一緒になら変わっていこう」

桜を掴みそうに
差し出した君の手を

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京の詩写暦 2024年2月

京の詩写暦 2024年2月

満ちて欠けて
育っていく

満ちて欠けて
変わっていく

満ちて欠けて

満ちて欠けて

どこまでいけるのだろう

欠けて
欠けて
欠けてばかり

止まらないで
繰り返して

生きていく

人生は
そうあってこそ
しあわせ