【演劇】メディア/イアソン
2024年3月28日(木)に観劇した『メディア/イアソン』の感想を残したいと思います。
私は文章を書くのが遅い方です。記事にしていない作品の感想も結構あるのですが、最近は、短めでもよいから、残した方がよいのかなと思うようになりました。
■公演概要(東京公演)
期間:2024年3月12日(火)〜3月31日(日)
場所:世田谷パブリックシアター
上演時間:約2時間(休憩なし)
脚本:フジノサツコ
演出:森新太郎
出演:井上芳雄、南沢奈央、三浦宏規、水野貴以、加茂智里
兵庫でも公演がありました(終演済)。
■感想
(1)観に行ったきっかけなど
私は割と古典作品が好きで『メディア/イアソン』もそうした観点から観に行きました。また、学生時代に歴史の教科書等で、ギリシャの劇作家・エウリピデスの『王女メディア』が記憶に残っていたことも理由の1つです。
当日券で入り、3階の一番後ろの席から鑑賞しました。
(2)あらすじ等
一番短かそうなあらすじをHPから引用します。
『メディア』はギリシャの古典悲劇ですが、今回の作品は『アルゴナウティカ アルゴ船物語』をもとに、メディアとイリアスが恋におちる前日譚も含まれていました。どのような過程や理由を経て、悲劇的結末に至るのか、面白い構成でした!
そして、キャストとしては、メディアを南沢奈央さん、イアソンを井上芳雄さんが演じることは固定されていましたが、他の役は、三浦宏規さん、水野貴以さん、加茂智里さんが複数演じ分けていました。
舞台セットも、影絵のような感じでシンプルで、古典作品のような感じに合っていたように思います。
(3)ポストトーク(ネタバレあり)
私が観た回は、終演後にポストトークがあり、井上芳雄 南沢奈央 白井晃(世田谷パブリックシアター芸術監督)の話を聞くことが出来ました。ここが、感想を書きたい一番の箇所です。
白井さんから南沢さんに「(女性として最後の場面のような)メディアの要素はありますか?」といった質問がありました。南沢さんは少し考えて「あまりないかも。」と答えられていました。
このトークを聞きながら、私は男性ですが、(メディアのように)メラメラと怒りが沸く気持ちが分かるような気がしたのです。
こうした怒りのエネルギーは、個人の生まれ持った性格や生育歴、ストレスを受けた状況に影響されるように思います。さて、ここで性別は関係あるのでしょうか。私はどちらかというと、性別も関係があるように考えがちなのですが、意見が分かれる部分のように思いました。
少し前から「アンガーマネジメント」の本なども出版されていますが、いつか読んでみたいと思います。
(4)年齢があがってきて
(3)にも関係するのですが、同じ本を読んだり、作品を観たりしても、年齢を重ねるごとに、見方が変わってくる部分もあるように思います。
今回『メディア/イアソン』を観て、最後の展開もそれほど違和感なく観ることが出来ました。これから先、『サロメ』のような作品も分かるようになる日が来るかもしれません。
■最後に
配布チラシの中に、一箇所引用したい部分があったのですが、見つからないので、本日はここらへんで終わりにしたいと思います。見つかったときに追記するかもしれません。
今回、『(王女)メディア』がどんなストーリーか分かり、学生時代からの謎や疑問が解けてよかったです。
冒頭の写真は、「影絵」で検索して、円茂竹縄さんの画像を使用させて頂きました。ありがとうございました!