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コンテンツ会議

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毎週金曜日に行っている #コンテンツ会議 にて取り上げたnoteをまとめています
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整ったちゃぶ台ほどひっくり返したくなる

整ったちゃぶ台ほどひっくり返したくなる

最近は、田中圭一さんといえば「うつヌケ」を描いている方という風潮があるようだ。

今度ドラマにもなるようだし、各所で取り上げられいまだに平積みも多く、実際に30万部を超えて売れている。だから当然といえば当然だ。

お陰で私の中の悪い虫が大変ぞわぞわしている笑 なんだっけ、そう「みぞみぞする」でもいい。



先に説明しておこう。

「うつヌケ」とは、ウツを患っていた田中圭一さん本人がインタビュア

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私にとっての阪神 『細雪』との出会い

私にとっての阪神 『細雪』との出会い

生まれも育ちも関東で、親戚も関東圏内にしかいない私の境遇からは、谷崎潤一郎の『細雪』という作品は、関西という文化圏を初めて知る作品だった。

大学2年のとき、一つの文学作品を深く掘り下げる演習科目で、平安時代の作品を扱う演習の抽選にもれ、不本意ながら『細雪』を読む演習を受けることになった。

そこで学んだことの少しを思い出してみると・・・

『細雪』は、時代が太平洋戦争に向かっていこうとする昭和初

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なんだかんだリズムはだいじ。

なんだかんだリズムはだいじ。

 最近、世の中は結婚ブームである。色んなニュースがあるけれど、おめでたいニュースは目立ちやすいから覚えているだけなのかな。

 芸能人やら有名人やらもそうだし、高校の同級生やらもいつの間にか赤ん坊を抱いた写真をインスタのプロフィール画像に設定して、指輪や赤ちゃんの絵文字の隣に8桁くらいの数字を打ち込んでいる。

 漫画家の鳥飼茜さんが結婚したというのを聞いて、ミーハーな私は早速話題の日記を読んだ。

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〈偏読書評 番外篇〉今週、度肝を抜かれた装幀と、これからの装幀の役割について

〈偏読書評 番外篇〉今週、度肝を抜かれた装幀と、これからの装幀の役割について

今週、仕事用・私用ふくめて入手した本の中で、度肝を抜かれた書籍の装幀をいくつかご紹介します。

まずは本谷有希子さんの短篇集『静かに、ねぇ、静かに』(講談社)。インスタグラムやネットショッピングなど、SNSに人生を翻弄されてしまっている人々を描いた3篇が収録されています。ちなみにタイトルをローマ字表記にすると「Shizuka ni, Ne-e, Shizuka ni」(=頭文字を並べるとSNS)と

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