#推薦図書
私にとっての阪神 『細雪』との出会い
生まれも育ちも関東で、親戚も関東圏内にしかいない私の境遇からは、谷崎潤一郎の『細雪』という作品は、関西という文化圏を初めて知る作品だった。
大学2年のとき、一つの文学作品を深く掘り下げる演習科目で、平安時代の作品を扱う演習の抽選にもれ、不本意ながら『細雪』を読む演習を受けることになった。
そこで学んだことの少しを思い出してみると・・・
『細雪』は、時代が太平洋戦争に向かっていこうとする昭和初
〈偏読書評 番外篇〉今週、度肝を抜かれた装幀と、これからの装幀の役割について
今週、仕事用・私用ふくめて入手した本の中で、度肝を抜かれた書籍の装幀をいくつかご紹介します。
まずは本谷有希子さんの短篇集『静かに、ねぇ、静かに』(講談社)。インスタグラムやネットショッピングなど、SNSに人生を翻弄されてしまっている人々を描いた3篇が収録されています。ちなみにタイトルをローマ字表記にすると「Shizuka ni, Ne-e, Shizuka ni」(=頭文字を並べるとSNS)と