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Haruki-UC
2022年1月14日 21:12
夏季メニューにレモンタルトを書き足した老店主の眼のしずかなひかりゆうぐれの車窓にうつる鉄橋ととおき叫びと硬質な海今日だけは沈み込みたいまろやかなキリンラガーの金色の海見ていられない現実があるために誰もがながい夢を見ている虹ですら赤のほかには見もしない人が見上げる真っ赤な空だ現実と願望をすり替えたのだ無人の街の怒れる怪盗多面体としての他者に着かぬまま脳の迷路を点から点へ話
2022年1月7日 20:10
二十四年ずっと鳴ってたサイレンが鎮まりそこでサイレンと知るぐつぐつと煮込むシチューに曹長の生き死にの夜が渦巻いている吐き出すのではなくあふれ出るようにまずは自分をきらきら満たすカルピスを子どものような眩しさで飲み干せるまでの長い年月ひとちがい 酷く変形した罪を聞かされ何故か怒鳴られているどう見ても変な講堂 狂人のポケットにだけ残る旋律<想像をさせるたたかい>三年後あなたは燃
2020年12月27日 23:20
耳障りな歌だ幼稚だ身勝手だまるであたしの叫びのようだテーブルに強く下ろした中ジョッキ彼はじぶんを見つけて欲しいシナプスの先まで満ちた絶望が目を曇らせる 霧を吐かせる孤児たちは幾度も噴かすエンジンを叫びのような夜の疾走気がかりな夢から覚めてまだ蜘蛛がいるんじゃないかと壁を見る朝豚汁は旨みと濁りの超融合 喰らい飲み干す超木曜日自然食カフェのトイレの張り紙の筆跡を目でなぞる一分
2020年12月27日 23:16
西暦も終盤となり世界地図を描く夢を追うことは出来ない「読書です」そう答えたらつぎの句に東野圭吾が出てくる遠さ隊長も仲間も捕虜も母すらも笑顔のままに欲す殺戮うつくしいひとから消える病んだ街 廃油の海を笑顔で泳げ完全なマネキンとなり削られた白いいのちを愛してました逆上がり出来る/出来ない断つ白線 壁立ち上がる東西ドイツ受付のひとの語勢が荒れている ポイ捨てされる河川の水面倒
2020年12月25日 18:18
西暦も終盤となり世界地図を描く夢を追うことは出来ないうつくしいひとから消える病んだ街 廃油の海を笑顔で泳げ蝋燭は等しく壕を照らすのに影を見つめて描く肖像完全なマネキンとなり削られた白いいのちを愛してました(表面)詩ではない信号である繰り返す詩ではないもう心臓である孤児たちは幾度も噴かすエンジンを叫びのような夜の疾走まなざしが束縛してる眼球のおくに鎖がぎらりと光る
2020年7月4日 17:26
歩を止めた走者の頬の一滴が為した川へと流す灯籠剥き出しの傷だけに咲く青い花だけに安らぐ手負いの小鳥サーモグラフィーが君の温度を35.9℃(ごどくぶ)と告げてはじまる僕たちの夏一本の口紅くらいではじけ飛ぶ一貫校のきれいな廊下おんな泣く「男子うたって」全員の前できっちり五滴をおとす人の為と書いては偽とした部室 おもい描けばセピアの写真放課後の上履きワルツは全滅しダイヤ厳守の軍靴
2019年12月27日 18:47
2019年に詠んだ約150首から、30首を悩みながら自分で選びました。僕は今年から短歌を始めました。ぴかぴかの一年生。上にあるのが古い歌(はじめたばかり)で、一番下が新しい歌(さいきんの)となっています。どう変化しているのでしょうか。1~10首肖像画暖炉にくべて君は去る結い髪の背を追えぬ霜月二十四時ベンチのとなり柳の木許すみたいに揺れてるかぜに通学路駆けて駆けて駆けて開けてクーラ
2019年12月25日 18:18
自分の家から近いので、割とよく図書館に行きます。毎回、何冊かの本を借ります。帰る前に閲覧スペースで借りた本の冒頭に目を通していきます。モチベーションがあるときに少しでも読み始めておくことで、日々の読書がはかどる気がします。同時に図書館の空気を吸っています。空気は大事。図書館で借りてきた本を返すときは、整理して袋に入れて持っていきますが、ついでにスマホで写真を撮って記録を残しています。
2019年12月24日 19:03
プロフィールにもあるように、僕は生きる中での痛みや葛藤を創作に昇華して癒されたいと思っているので、憂鬱な話や暗い話が多いです。2019年は新たに短歌を始めた夏以降ずっと短歌ばかり作っていましたが、小説もそこそこ書いています。(実は夏以降も小説を書いていましたが、筆が乗らず書き終えたあと自分で読み返すとつまらなかったので、没にしたものが二作あります)長編小説は書いてません。いちばん長いの