Haruki-UC

痛みを乗り越えるべく、病んだ短歌と小説と自分の話を書く。嵐のような少年時代を送った毒親育ちのHSP。 ゲームとコーヒーとHIPHOPと静けさが好き。ときに熱くなって語りすぎる。 「普通」じゃない人が好きなので交流したい。親友みたいな相手がほしい。

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痛みを乗り越えるべく、病んだ短歌と小説と自分の話を書く。嵐のような少年時代を送った毒親育ちのHSP。 ゲームとコーヒーとHIPHOPと静けさが好き。ときに熱くなって語りすぎる。 「普通」じゃない人が好きなので交流したい。親友みたいな相手がほしい。

マガジン

  • 短歌のエッセイたち

  • 自分自身の話を書くエッセイ集(仮)

    Haruki-UCとは何者なのか。どんな人生を生きてきたのか。

  • 2022年に詠んだ短歌まとめ

  • 2021年に詠んだ短歌まとめ

    (三年目)

  • まとめ記事のまとめ

    その名の通り、自分が書いたいくつかの記事をまとめて紹介した記事をまとめていきます。

最近の記事

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孤独と、僕にとっての表現の理想の形

孤独に苦しんで生きてきました。三十年ほどの人生のなかで、僕を最も苦しめたものは孤独だといってもいいだろう。 孤独にもいくつかの種類がある。僕の場合は物理的に孤立していたわけじゃない。周りに友達と呼べる人間がいることも多かった。 ひとりでいるときよりはむしろ、多人数でいるときに孤独を感じた。自分は無理をしているな、状況に合わせた擬態をしているな、それはつまり自分を殺しているな、と感じていた。 僕は創作においては我が強いところがあるかもしれないけど、現実の人間関係においては

    • なぜ体験したことをわざわざ短歌という形で表現するのか

      短歌を読む習慣があるひとって、そんなにいない。 普通の本屋では短歌の本をほとんど置いていないことが多い。小説や漫画はどこでもたくさん置いてある。 ではなぜ僕は自分の感じたことや体験したことを、わざわざほかでもなく短歌という形で表現しているのか。 第一に自己の適性の問題がある。これは書き手の都合の話だ。 しかし向いていないことをやってもたいてい結果は出ないし、誰かを喜ばせることも難しいだろう。 自分が何に向いているのかは多くの場合、自分では選べない。生まれ持った資質の影響

      • 作品のタイトルを詩的にするのか、タイトルで内容を具体的に伝えるのか

        三月下旬に「鬱と就職活動と友の自殺と」という短歌の連作を投稿した。重い言葉がならんだタイトルだ。具体的ではあるが、詩的ではない。 短歌の連作のタイトルにはもっと詩的な言葉が採用されることが多い。もちろん僕もそれについては考えた。しかしいまの形を採用した。そこにはそれなりの理由がある。 まず僕は、この作品をSNS的な流れとはすこし異なった位置に置きたかった。 ここで言うSNS的な流れとは、なんとなく流れてきたからなんとなく見る、という現代人のスマホやPCでの日常的な行動様式の

        • 短歌連作「鬱と就職活動と友の自殺と」 50首

          (冒頭の11首までは無料、それ以降の39首は有料) まえがき僕は今年(2022年)で短歌をはじめて四年目となり、これまでにつくったほぼすべての短歌をこのnoteアカウント上にて無料で公開してきました。 歩んできた過程も含めて自分の表現だととらえているので、むかしの初心者丸出しすぎる短歌も基本的に消さずに残しています。 ただ今回はタイトルを見てもらえればだいたい想像がつくように、無制限にだれでも見られる場所には置きたくない内容だということもあり、有料としました。 とはいえ中

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        孤独と、僕にとっての表現の理想の形

        • なぜ体験したことをわざわざ短歌という形で表現するのか

        • 作品のタイトルを詩的にするのか、タイトルで内容を具体的に伝えるのか

        • 短歌連作「鬱と就職活動と友の自殺と」 50首

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        • 2020年に詠んだ短歌まとめ
          26本

        記事

          短歌連作「鬱」 26首

          同じ日に生まれた友は自殺した 愚かさのぶん生きている僕 明暗が裂かれるほどに分かれてて話題が絞られていて三十路 「おめでとう」ひとつ言うたび離れてく距離が世界があなたが彼方 「持っている」ただそれだけで「持ってない」人を傷つけうるということ 友人はずいぶん減ったそれぞれの戦争があり認め合えない 金持ちや有名人になりたいというだけならば短歌をしない(でも金は要る) 出る杭も出てない杭も打たれてくただ打たれてく打たれてく杭 十代を受験勉強に捧げたがどれほど意味があっ

          短歌連作「鬱」 26首

          短歌 2021年の自選69首 <7月-12月編>

          夏季メニューにレモンタルトを書き足した老店主の眼のしずかなひかり ゆうぐれの車窓にうつる鉄橋ととおき叫びと硬質な海 今日だけは沈み込みたいまろやかなキリンラガーの金色の海 見ていられない現実があるために誰もがながい夢を見ている 虹ですら赤のほかには見もしない人が見上げる真っ赤な空だ 現実と願望をすり替えたのだ無人の街の怒れる怪盗 多面体としての他者に着かぬまま脳の迷路を点から点へ 話し合うほどに濃霧につつまれて果ては虚空と怒鳴り合ってた 絶滅の獣の角はアクリル

          短歌 2021年の自選69首 <7月-12月編>

          短歌 2021年の自選47首 <1月-6月編>

          二十四年ずっと鳴ってたサイレンが鎮まりそこでサイレンと知る ぐつぐつと煮込むシチューに曹長の生き死にの夜が渦巻いている 吐き出すのではなくあふれ出るようにまずは自分をきらきら満たす カルピスを子どものような眩しさで飲み干せるまでの長い年月 ひとちがい 酷く変形した罪を聞かされ何故か怒鳴られている どう見ても変な講堂 狂人のポケットにだけ残る旋律 <想像をさせるたたかい>三年後あなたは燃える 除霊は五万 月、そして一歩目である三十で死ぬと定めた鉄の部屋から 七年

          短歌 2021年の自選47首 <1月-6月編>

          2021年に投稿した短歌の数を計算してみたところ、367首でした。 1日に1首以上のペースだったのか。自分でも驚いている。これは継続している自分を素直に褒めたい。

          2021年に投稿した短歌の数を計算してみたところ、367首でした。 1日に1首以上のペースだったのか。自分でも驚いている。これは継続している自分を素直に褒めたい。

          来年は、自分の短歌もそろそろ新展開を見せられたらいいなと思っています。 推敲途中の歌のストックが100首以上あります。個人史や、重要なエピソードについての短歌はどうしてもつくるのに時間がかかります。 それでは皆様、良いお年を。

          来年は、自分の短歌もそろそろ新展開を見せられたらいいなと思っています。 推敲途中の歌のストックが100首以上あります。個人史や、重要なエピソードについての短歌はどうしてもつくるのに時間がかかります。 それでは皆様、良いお年を。

          短歌連作「持ち込み可」 5首

          棚の奥の闇にしずまるこのジンは透明である 鞄へ入れる 冬の夜の「飲食物の持ち込み可」潜ませている合法ジンを オレンジの液がしたたる 酒を割るドリンクバーの裏の表情 紙コップにジュースとジンをとくとくと注げば笑い出すディオニュソス 雪の降る『東京ゴッドファーザーズ』観つつ更けてく夜のネットカフェ

          短歌連作「持ち込み可」 5首

          短歌連作「YouTubeの美味しんぼ」 9首

          秋風のYouTubeにてサジェストに来た美味しんぼ観ていたら夜 山岡というぐうたらでひねくれた社員を描けた時代の空気 社内では居眠りするか競馬だが中華鍋振るアンコウ捌く なんだって料理で解決 婚約も打撃不振も社の乗っ取りも うなぎならガスより炭火、パックより藁の納豆、水車精米 三十年前のアニメの食事でも飛沫気になるコロナの僕ら 令和なら炎上しそう「この豚バラは出来損ないだ。食べられないよ」 令和なら炎上しそう雄山も「ハンバーガーは下衆な食い物」 観るだけで料理

          短歌連作「YouTubeの美味しんぼ」 9首

          寝返りにこたつの上の空き缶の林がふるえてて秋だった

          寝返りにこたつの上の空き缶の林がふるえてて秋だった

          短歌連作「マトリックス」 11首

          #ネタバレ 謎の男として現わるモーフィアス「赤い薬か?青い薬か?」 「現実」に目覚めたネオが救世主なのは預言者告げし運命 訓練のプログラムにて使われる体術どれもアジアのものだ 「現実」という名の異世界にてネオは救世主なり無双もできる 発電所で嬰児のようにねむりたい 密告をするステーキの味 塞がれた扉を避けて電話へと走る 犠牲になるモーフィアス もう一度仮想現実へとダイブ見捨てられない信じはじめる 地下鉄の逆転である エージェントをネオが倒したという逆転 エー

          短歌連作「マトリックス」 11首

          短歌連作「写真展」 17首

          界隈をグーグルマップひらきつつずんずん歩くピンを目指して 古めかしい趣のある貸しビルの211号室の秋 世界にはまだ美しい瞬間があると写真は教えてくれる 取り壊しされる校舎の洗い場に置かれたままの緑のじょうろ もう子らの来ることのない教室の南京錠の深い沈黙 モノクロの田んぼにうつる青空は写真の中で笑っていない 「写真にはうつらない美しさもある」ブルーハーツはかつて歌った わたくしも心のカメラで撮っている言葉をつかい現像をする 大都市の駅に直結されているビルの二階

          短歌連作「写真展」 17首

          短歌連作「雑誌をさがすことを楽しむ」 7首

          駅前の小さな書店お目当ての雑誌をさがすことを楽しむ 腕時計、家庭菜園、手芸など雑誌の棚の未知の惑星 湊かなえ、東野圭吾のすぐそばに陳列されるカフカやヘッセ ものものしい鏡 防犯カメラあり 婦人誌やたら見ている男 オレンジページ・婦人画報に挟まれてMeets四冊棚に重なる 『Meets』取り「レッツ短歌!」へページ繰る上昇してく心拍数も とくとくとく鳴る心臓と有線のサンボマスターだけの世界 『Meets』10月号「岡野大嗣と詠むレッツ短歌!」に、僕の短歌が掲載され

          短歌連作「雑誌をさがすことを楽しむ」 7首

          Meets Regional 2021年10月号 『岡野大嗣と詠むレッツ短歌!』に、僕の短歌が掲載されました。

          Meets Regional 2021年10月号 『岡野大嗣と詠むレッツ短歌!』第5回「夏の終わり」に、 僕の短歌が掲載されました。 台風の去ったあとでも「運休」の赤いひかりをおぼえていたい/Haruki-UC 岡野大嗣さんの評:臨時の「赤いひかり」が、過ぎ去った夏の一回性を際立たせる。眼裏に強く残る一首。 ありがとうございます。美しい評もうれしいです。 書店にて今月号の『Meets』をさがし、「レッツ短歌!」に自分の短歌が掲載されているかを確認するまでの、7首の短歌

          Meets Regional 2021年10月号 『岡野大嗣と詠むレッツ短歌!』に、僕の短歌が掲載されました。