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ほんのひととき編集部が気になった記事

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ここでは、旅と本のウェブマガジン「ほんのひととき」の編集部が気になったnoteをまとめています。おもに、旅や文化歴史にまつわるもの、本や書店を紹介したもの、ほんのひとときの記事を…
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#わたしの旅行記

呼ばれないと行けない玉置神社のこと【奈良県吉野郡十津川村】

険しい山、何度も同じような道を進み、いつの間にか高いところまで上っていた。少し開けたところに車を停めて窓を開けると、高い調子の笛の音のような、鹿の鳴き声がこだましてきた。今回の旅は、なにかと鹿に縁がある。 「呼ばれないと行けない」と言われている神社がある。奈良県、和歌山県、三重県の堺目にある、玉置(たまき)神社もその一つだ。何かの機会で神社の存在を知る。次にその神社に行こうと考える。そして神社の場所を調べると山奥や僻地にあることがわかる。そのうえで実際に足を運べるかどうかを

456 アートと猫に出会える瀬戸内パラダイス・男木島

高松から40分 瀬戸内に浮かぶ小島へ7月7日、とても暑い日。香川県の高松港にやってきました。 JR高松駅から5分ほど歩いた場所にあるこの港からは、高松と瀬戸内海に浮かぶ島を結ぶ船が数多く出ています。 わたしも船に乗って近くの島に渡ってみようと思います。小さな島に向かう船ということで舐めていたんですが立派なフェリーが待機していて驚きです。 わたしが向かうのは男木(おぎ)島。鬼ヶ島伝説で有名な女木島とならんで高松市の北に浮かぶ小さな島です。 フェリーはゆっくりと島に向かって

冒険 担当:寺橋佳央

 リュックサックを背負い、口元をキュッと結び、彼方を見上げる主人公。そんな冒険への一歩を踏み出すシーンを見ると、これから良いことが起こりそうってワクワクする。冒険っていいな。そうだ、今日は冒険っぽい旅に出よう。目指すは海! 逗子海岸へ!   私はいつも使っているリュックサックを背負い、玄関の扉を開けた。  なぜ逗子なのか。それは逗子が湘南新宿ラインの終着駅だからだ。平日に見上げる駅の電光掲示板。そこで輝くオレンジ色の終着駅は、何故あんなに魅力的なのだろう。雑踏の中でいつも、

夏山シーズン、ロッキー山脈をゆく

車は一路南を目指す。 次の目的地はコロラド州デンバー。 コロラド州と聞いて浮かぶのは美しい山々が連なる風景。  州西部には4000メートル級の山々が連なるロッキー山脈を有し、全米一の平均高度を誇るコロラド州。 州都デンバーはアメリカ国内でも有数の大都市でありながら、自然との共生を大切にしている人が多く集まる街らしい。 今回はここからさらにロッキーマウンテン国立公園に向かう。 こんなにもせっせと国立公園をまわっているのは、今年ナショナルパークの年間パスを購入したから。

2024夏の思い出

今年の夏は海とか湖とか山とか、けっこうあちこちウロウロした。 次から次へといろんなところにフラフラしていたので、全く筆が進まない。 というわけで、とりあえずダイジェスト版。紅葉の季節になる前に、旬な写真をアップです。 お醤油発祥の町、和歌山県湯浅町 古い町並みが保存されていてステキなところ。 おすすめは、山の上のホテルです。 駅でレンタルした自転車が役に立ちました。 詳しくは、こちら 築地本願寺 東京に用事があったのでインドの宮殿のような本願寺さんへの寄り道しまし

夏のフランス旅行記⑥|マリーアントワネットを訪ねて、ヴェルサイユ宮殿

この日の目的地はヴェルサイユ! こちらも事前に9時から時間指定の予約をしていたので、朝イチ電車で向かいます。 パリ市内ならスマホに入れてるメトロの回数券を使えるのですが、今回は郊外となるヴェルサイユ宮殿。初めて切符を券売機を使って購入しました。もちろん券売機の使い方は予習済みです。 ここでちょっと困ったのが、マップで示されていた駅名と券売機の駅名の語順が若干違ったこと。おそらくどちらも「Versailles」と「Château」記されているので間違いないのですが「本当に間

まるで空島?!メキシコのマヤ遺跡「チチェン・イツァ」

世界遺産の中には、古代都市の姿をそのまま留めたような、壮大な遺跡がいくつか存在しています。 日本人にも人気の高い、アンコール・ワットがその一例ですね。 このような遺跡は、中南米に多く存在しているようです。 マヤ、アステカ、インカと中南米には高度な文明が発達しましたが、これらの遺跡はミステリアスで保存状態もよく、現代人を強く惹き付けるものがあります。 今回は私が以前に訪れた、メキシコのマヤ遺跡「チチェン・イツァ」についてお話したいと思います。 チチェン・イツァの都市一

旅先を舞台に、暮らしを続ける。

2021年の8月、ちょうど3年前(もう3年前!)、ひとりで住んでいたアパートを解約して、スーツケースとリュックサックにすべてを詰め込んで旅をするように暮らし始めた。「家」という生活の基盤そのものを捨ててしまうのは不安だったし、本当にこのまま進んでしまっていいのか、とても悩んでいたものだ。ワクワク感よりも不安感が多い。そんな旅のスタートだった。 俗にいう旅暮らし、多拠点生活。名古屋から京都、神戸、尾道、愛媛、別府、福岡、唐津、武雄温泉、門司港、岡山、静岡、小田原、秦野、横浜、

トロピカルな夫

お酒を飲むと性格が変わる人、ハンドルを握ると人格が変化する人がいるけれど、私の夫はハワイに来ると人格が変わるタイプの人間であることが判明した。 日本にいるときには私にだけ懐いている幻の野生動物みたいだった夫が、ハワイでの滞在時間が長くなるにつれてトロピカルな生物へと変化していったのだ。 ハワイ効果、恐るべし。 ハワイに着きたてホヤホヤの私たちは、チェックインしようとホテルに向かった。 「予約していた〇〇です」 夫が英語で名乗ると、フロントの人は「宿泊は二人ですよね、もうお一

【紀行文】黒き星が降る聖地を縄文人は目指した 信州の黒耀石体験ミュージアム

諏訪は黒耀石の古里 まずは霧ヶ峰白樺湖にて  諏訪に魅せられた。今年は旅に行こう。年初にそう決めた。  今回の旅は、テーマを「黒耀石をめぐる旅」と題し、友人と一泊二日で出かけた。諏訪には黒耀石の産地や関連する遺跡が数多くあることが分かり、いろいろと下調べを重ね、ぜひこの目で見たい! という場所を選んだ。  静岡県内を朝6時に出て、富士宮経由で中道を通り、中央自動車道に乗る。諏訪南インターで降り、そこから観光地としても有名な白樺湖方面に向かった。白樺湖で一休み。概ねここまで3

春爛漫東京ひとり旅 1日目

先日、東京旅行に行ってきました! 今回は、リッチに一泊二日。やりたいことをたくさん出来た二日間を記録したいと思います。 東京駅に到着したら、最初の目的地の最寄り駅である中目黒駅に移動しました。 せっかくなので、川沿いへ。 桜は満開を通りすぎて葉っぱも目立っていましたが、まだまだ綺麗。しかも、風に乗って桜吹雪になるのが美しくて、気持ち良い朝です。 桜を見ながら歩いていたら、目的地に到着しましたよ。 4階建ての特別なスタバ。オープンしてからずっと気になっていたのですが、

長崎の旅〜2日目は晴天、そして強風。大三東駅、島原の素敵な時間

長崎の旅2日目は打って変わって晴天。 しかし物凄い強風。 初日の岩戸神社の登りと朝が早かったこともあり(特くに飛行機の出発時刻が早かった訳ではなく、早朝3時からのドジャース戦のテレビ中継を観たからですが。苦笑) 美味しい宿の夕食を頂き、長崎の地酒をたらふく飲み、午後9時過ぎには爆睡していたのでこの日も朝6時頃には目覚めました。 何より風の音が凄い! この日は全国的に強風の予報でしたが、ここ長崎も物凄い強風。 早朝に目が覚めまだベッドでゴロゴロしている時から風の音が凄

森鴎外も学んだ東ドイツの小さな街・ライプツィヒにて

こんにちは。 ドイツ・ミュンヘンで留学生活を送る大学生、桜です。 昨日ベルリンで年越しをしたばかりなのですが、新年早々やってきたのはザクセン州最大の都市・ライプツィヒ。 森鴎外も学んだ小さな町を、ふらっと歩いてみました。 ヨーロッパいちの駅 前回のベルリンで年を越し、新年早々やってきたここ、ライプツィヒ。 到着早々、駅の美しさに魅了されてしまいました。 実はこのライプツィヒ中央駅、2021年の「European Railway Station Index」という

ぽん太の東海道五十三次歩き旅(29)池鯉鮒宿→熱田宮宿

こんにちは。ぽん太です。3連休最終日は、暑さに参りながらも、なんとか熱田神宮のある宮宿にたどり着くことができました。 旅日記 2023年9月18日。今日は昨年11月に先回りして訪れた七里の渡し跡を目指して、7:30ホテルを出発。昨日の温泉の効能のおかげか、足取りは軽い。知立は鯉や鮒が多かったためか、江戸時代は「池鯉鮒」と書いた。途中知立神社に立ち寄り、その名の由来の御手洗池を見物。  昨日の暑さで、足が真っ赤に焼けているのにビックリ。  その後1号線や旧道を行ったり来たり