「認知行動療法」◆HSPさんにもおススメです◎認知行動療法とは?くわしく紹介します◆
こんにちは。
心理カウンセラーのじゅんさんです(^^)
いつも記事を読んでいただきありがとうございます。
今回は「認知行動療法」◆認知行動療法とは?くわしく解説◆についてお話していきますね。
「最近よく聴くけど認知行動療法は何をするのだろう?」と思われている方も多いと思います。
今回は認知行動療法についてくわしくお話をしていきたいと思います。
1.「認知行動療法」とは?
◆認知行動療法◆
「自分の認知と行動を変えて自分らしい良い状態へと導く方法」
「認知行動療法」とは簡単に言い表すと、自分の認知と行動を変えていくことで自分が自分らしい良い状態へと導く方法と言えます。
皆さんは次のような悩みを抱えてはいないでしょうか?
「自分に自信がなく自己肯定感が低い」
「職場で何か失敗したりすると引きずってしまう」
「人間関係でいつも悩んでいる」
実はそのような辛い心理状態を引き起こしている原因は、頭の中にある「認知」というフィルターによるものの可能性があります。
頭の中にある「認知」というフィルターが事実の受け止め方を決めて、その事実の受け止め方が自分の「状態」に影響を与えます。
2.「ABC理論」とは?
◆ABCモデル◆
事実A(出来事)➡認知B(ビリーフ・信念)➡行動C(結果)
認知行動療法のアプローチはの基本的な枠組みは、ABC理論と呼ばれています。
事実A(出来事)
感情や行動の原因となる実際の出来事を表わします。
認知B(ビリーフ・信念)
ビリーフ(信念)出来事に対するその人の態度や評価を伴う「認知」「思考」「観念」を表わします。
行動C(結果)
結果として起こった感情や行動する上での悩みを表わします。
わたしたちは何か不快なことが起こると「この不快感は○○という出来事があったからだ」と考えます。
例えば「この不快感は上司の○○が私に対してとった態度が原因だ」というように感じます。
これは誰でも不快な態度をとられると嫌な気持ちを感じますが、その不快の気持ちの質や深さは、起こった出来事だけでは決定しないということです。
ここでは、認知Bが重要であると考えます。
全く同じ事実を目の前にしても、その捉え方は人それぞれです。
この認知と共に私たちは嬉しいとか、悲しい、不安といったさまざまな気分や感情を感じていて、そうした感情に伴う「行動」が生まれていくと考えることができます。
この仕組みを簡単に表したのがABCモデルです。
ここで重要なのは、事実Aが直接的に感情や行動を表す結果Cに結びついているのではなく、必ずその間には認知Bが介在してるということです。
つまり、この認知Bの部分を変えれば、結果Cも変えることができます。
また、その時の状態、自分のコンディション次第でも認知Bの部分は変わります。
こうした人間の事実に対する認知と行動の関係性に注目して、意識的に自分の状態をコントロールしていく手法が認知行動療法です。
認知行動療法はうつ病や不安症といった症状への対応策として活用されるだけでなく、認知行動療法は私たちの日常生活においても認知の歪みを変化させて、その効果を発揮すると考えられています。
3.「認知行動療法のプロセス」とは?
◆認知行動療法のプロセス◆
①自分の状況と状態の観察をする
②考え方の癖を知る
③行動を変化させていく
認知行動療法の方法は大きく分けて基本は3つのプロセスの繰り返しの中で進められていきます。
①自分の状況と状態の観察をする
現時点における「自分の状況と状態を観察し客観的に捉えられるようにする」ことです。
自分の状況・状態を具体的な言葉(文章)で表します。ただ、注意点は「状況と状態と切り分けた上で言葉(文章)で言い表す」ということです。
今自分はどのような状況にあって、結果として今自分ははどのような状態にいるのか?ということを切り分け、それぞれを具体的な言葉やシートに文章として表していくわけです。
なぜこれらが重要かというと、ABCモデルでいうところの「どこからどこまでが出来事Aで、どこからどこまでが結果Cであるのか?」をはっきり区別するためです。
そのためには「どのような状況に対して、自分がどのような感情を抱き、どのような行動を取ったのか?」を具体的な言葉で言い表します。
このステップを踏むことで、次の段階において「自分の認知の歪み」に気付くことができます。
ここで私の過去の認知の歪みを例にあげてお話していきます。
私は昔会社で上司に仕事の結果を指摘された時「自分は能力が無くてダメな人間だ」と思い込み、自分を責めていた時がありました。
私の場合は上司に「指摘された」というのが出来事Aで「自分はダメな人間だ」と思って自責をしていることが結果Cとなります 。
◆昔の私の場合の認知◆
上司に指摘された(事実A)
↓
自分はダメな人間だと思って自責をしている(結果C)
②考え方の癖を知る
ABCモデルでもわかるように出来事Aに認知Bが介在することで感情・行動を示す結果Cが生みだされます。
①では出来事Aと結果Cを明らかにしました。次に認知Bを明らかにしてきます。
「認知B」はその人の土台となる価値観が自動思考を生み出していることがあります。
それは認知というものは、基本的にはすべて自動的・瞬間的に沸き起こるもので、その背景には本人の価値観のフレームがあります。
認知というものが自動的・瞬間的に行われているため、私たちは事実Aと結果Cとを一緒のものと捉えてしまい、そのことが自分を客観的に俯瞰できず、自責して追い込んでいく負の連鎖へと繋がる原因となっているのです。
事実Aと結果Cの関係性について考えて言葉や文章にすることで「自分が一体どのような自動思考を持っているのか?」ということが分かってきます。
その自動思考について「なぜそのように自動的に考えてしまったのだろうか?」と理由を探り、今度はその自動思考の背景にある土台となる自分自身の持つ価値観(フレーム)というものもみえてきます。
例えば先ほどの昔の私の認知の例で言うと「上司に指摘されたから自分は能力が無い」という自動思考が考えられます。
私の自動思考の背景をみていくと「能力が高い人間は注意されたり、指摘さることは一切ない」といった私の土台となっている価値観(フレーム)が見えてきます。
◆昔の私の場合の認知◆
上司にダメ出しされた(事実A)
↓
上司に指摘されたから自分は能力が無い(認知B)
↓
自分はダメな人間だと思って自責をしている(結果C)
③行動を変化させていく
認知Bを変え結果Cを変える段階ですね。
まずここでは「どのような結果Cが本当は望ましいのか?」を明らかにします。
次に「その結果Cのためにはどのような認知Bであれば良いのか?」を明らかにします。
ただそれを明らかにしたところで、実際に自分の感情や行動をすぐに変えられるというほど簡単ではありませんよね。
頭では認知を新しく変えようと思って、実際に変える内容を明らかにしても、まだ実践を通しての体験ができていないので、すぐには思うようにいかないです。
まずは「行動を先に変化」させていきます。行動を先に変えて「新しい体験」をすることで認知Bを変えていくことができます。
小さいときに自転車に乗る練習をした人は多いと思います。
その時を少しイメージしてみてください。自転車に乗る練習は最初は「怖くて無理…」という認知を持っていた人も多いのではないでしょうか。
最初は補助輪付き自転車から始めます。次に後ろを誰かに支えながら自転車を漕いでいき、最後は一人で自転車を漕ぐことができるというように少しずつハードルを上げていきますよね。
結果として「自転車はそんなに怖くない」「むしろ快適で自転車に乗ることは面白い」と言うように印象を変えていく経験と似ています。
先ほどの私の認知の例で言うならば、会社の人に自分の仕事について指摘を受けた時は「助言をいただきありがとうございます」とまずは伝える行動をとるとします。
そのように行動をかえると次のような認知に変わります。
◆昔の私の場合の新しい認知・行動◆
上司にダメ出しされた(出来事A)
↓
「助言をいただきありがとうございます」(新しい行動C)
↓
上司からの指摘は自分の能力を高めるための条件だった(新しい認知B)
行動を少し変えてみることで「上司からの指摘は自分がダメで能力が低い事が原因ではなく、自分の能力を高めるためだった」というように認知の部分を変えることで、結果として自分の行動面や精神面をポジティブな方向に変えてことができるようになります。
ただ、これはあくまで一例に過ぎません。上司の指摘や行動が理不尽がパワハラなどの域であるならば、今回の認知の部分と行動も違ってきますよね。
簡単ではありましたが、これが認知行動療法のプロセスです。
4.まとめ
今回は認知行動療法についてお話しました。
認知行動療法はうつ病や不安症といった症状への対応策としてだけでなく、私たちの日常生活においても認知の歪みを変化させて、その効果を発揮します。
認知行動療法は紙に書くコラム法などで、一人でも取り組めますが、認知行動療法を得意とする心理カウンセラーと一緒にまずは取り組むことで、普段気づけなかった視点を知ることができるきっかけとなるかもしれませんよね。
今回は「認知行動療法」◆認知行動療法とは?くわしく解説◆についてお話しました。
なにかあなたにとって一つでも参考になることがあったらとてもうれしいです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
また私は心理カウンセラーとして現在活動しています。
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