報】昨夜は茂山千之丞師プロデュースのヒャクマンベンを観てござる 茂山千五郎家の狂言師四名による 狂言とは少し違う和らいの舞台 ベースは狂言のようで その技芸を遣うものもあればそうは見えぬものもあり さまざまな味付けをされた芝居に時を忘れて和ろうてまいってござる
呟】狂言面乙は正面から観ると目鼻口が中ほどに寄ってはござるが愛嬌ある女の面でござる ただ少し傍から眺めると突き出た丸い額と迫り上がった両頬が特徴的でこの個性的な面差しに 思わず和らいがこぼれ 心が惹きつけられまする 観る者の心を和ませる 狂言面に仕上げとうござる
呟】狂言に頻出の小道具 扇は発表会に際しては貸してもらえるものではござれども わたくし扇🪭が好きでござって 誂えることにいたしてござる 太郎冠者は銀地を持ちまするが その柄は大蔵流お稽古扇の若松を配してござる 幸いにも設えられた扇面がありほどのうできるとのこと 愉しみに待ちまする
今日は京都観世会館にて 二七三回市民狂言会を観てござる 狂言は禰宜山伏と鬮罪人 小舞は放下僧と雪山でござった 千五郎師の山伏は横柄で憎々しさ満天で逆に清々しくも思えてござる 茂師の鬮の太郎冠者は小賢しさとヘタレ感が行ったり来たりする絶妙なザ太郎冠者でござった
呟】十四回目の毘沙門堂詣も恙なく終えてござれば 今日は狂言面福の神の最終仕上げでござった 全体を研いてのち溝と云う溝へ汚しを掛けてござる その上より薄く伸ばした膠液を霧のように撒き掛けて和らかに留めてござる 間に合うかどうかと思ったこともござったが余裕をもって仕上がってござる
観)こんにったおうみ狂言図鑑のためJRと近江鉄道バス乗り継いで滋賀県日野町へ 狂言二人袴でシテの聟はおうみ狂言初出演の虎真師、熱演の可愛いお聟さんでござった 狂言真奪では残念な太郎冠者のあきら師がこれまた可愛いことでござった 新作狂言七つ道具では千五郎師の乙女がこれまった😆
呟)今日は朝から毘沙門天詣り その足で岡崎の観世会館へ 茂山千五郎社中会「考究会」へ 普段社中会ではあまり出ない 花子や靭猿、千切木などもあり 見応え十分でござった 席を替えながら走り描きのお稽古も堪能できて満足してござる
呟)年末年始には和我家にもさまざまござって正月三日の多賀大社の翁と狂言の奉納は見逃してござるが奥さんと毘沙門堂へ初詣ができてござる これを機会と観じ週一度は毘沙門詣りを決めてござる 昨日は四時半に滑り込み 門が半分閉まってござった 家内安全狂言稽古を感謝して詣りまする
呟】狂言は続く 昨夜は茂山千五郎家を将来背負って行く二人と狂言する機会を得てござる 性格の違いはあれどいずれも狂言を続けていこうと云う氣もちを感じてござる 舞台後の反省や指摘し合うところも瑞々しく感じ この若者たちと一緒に狂言できる悦びを確と味わってござる
呟】土曜日はカッティングエッヂ狂言を観に西宮へ 今月はこれで六公演の観劇でござる かつて夏は能閑期などと云うていたそうで能楽師は閑だったそうにござる 舞台のない暇に乗じて装束の糊付けや面などを虫干ししていたようでござるが いまや舞台の合間を見ての作業となってござる
呟】明日はいよいよ狂言社中発表会「かぶら会」でござる 昨日は島田洋海社中の最終お稽古 八年目で初めて披露する狂言小舞『祐善』は和傘を持って舞うのが特徴でござる 後ろには四人の玄人が並んで地謡をしてくださるそうで その謡の力を借りて 力強く優雅な舞を目指してござる
呟】狂言のお稽古であれ 謡のお稽古であれ一番好きな処はお腹から声を出す快さでござる 最初の頃の鸚鵡返しも 徐々に覚えてのお稽古も 少々の間違えには構わず お腹から身体を響かせるように 声を出すこと 全身が上手く響かせられると 帰り道の足取りが軽くなるのでござる
呟】転職に伴って狂言に再會し 自ら狂言のお稽古を始めた2010年より 一昨年には狂言面を打ち始め 今年からほぼ毎週舞台に立つようになって 生活に占める狂言の割合は弥増してござる さりながら画を描くことや文具漫画読書映画ドラマ等等続いている趣味もござる 狂言に織り交ぜられば尚嬉しい
呟】翌日曜6月4日に高槻城公園芸術文化劇場で開催の茂山一族デラックス狂言会がござる その中で四年ぶりの演目狂言唐相撲がござる 現行曲では最多の登場人物となる狂言で三十人以上が出演 わたくしも唐人立衆として参加 七人で形作る▲の下段左に抜擢されて小躍り ともかくしっかり勤めまする
呟】七月になると京都はあちこちで祇園囃子が聞こえ始めまする 春三月よりこの祇園で舞台に出る機会を賜り 祇園がいっそう身近に感じられてござる 観光で来られる方も弥増すようで 今年の祇園祭は連休と重なりますれば さぞかし賑やかなものでござろうと存ずる 心和やかに愉しまれますよう
呟】ただいまお稽古中の狂言小舞祐善は 舞狂言『祐善』の中でシテが舞う舞でござる 祐善は傘貼り職人の亡霊で 弔いを求めて旅僧の前に現れ最後に舞うのでござる 以前このnoteの中で 雨降りの狂言はないと云うた覚えがござるが 冒頭雨をさけて旅僧が雨宿りするによって 狂言には雨もござる
呟】昨夕念願叶うて さる舞台で初狂言でござった 玄人二人と一緒に学び多く実り多い舞台でござった 装束を自身で着ける経験もできましたが こちらはまだまだお稽古が必要でござる
呟】こんにった滋賀は愛荘町へおうみ狂言を観に参ってござる 古典は瓜盗人と惣八の二番と云う渋い選曲でしっかりとした狂言を楽しみ 休憩挟んで新作狂言琵琶姫 富士山と淡路島が琵琶湖に求婚すると云う奇天烈なお話 それがしっかり狂言になってござる 最後まで楽しめる好い狂言会でござった
呟】毎年この時期は来年の新しい手帖が並びまする 中には歌舞伎手帳なるモノもござる ならば狂言手帖があっても好うござろう まずはわたくしの遣う来年の手帖を拵えようと存ずる
呟】狂言のお稽古では新しい演目を始めてしばらくは師に台詞を云ってもらいそれをなぞりまするが、この時動きや型もなぞりまする 私は型や間をしっかり学ぶためにも台詞は早めに入れまする 云い間違いを厭わず本氣の声でお稽古しまする 例え云い間違えても直されればよりしっかりと記憶されまする
呟】ココロに来た知らせをつかむと流れが好くなると存じまする 転職が叶ったのは友人の助言にピンときたことがきっかけでござる その助言で動いた結果翌日に今の職場にご縁し この職場で狂言に再会を果たし、その公演で島田師と出逢いお稽古を始めることになってござる 狂言の流れを泳いでまいろう
呟】こんにった狂言社中発表会 かぶら会でござった 適度に間隔を空けつつも見所全体にお客様がおられて 狂言舎弟のアド教え手は五分ほどの短い出番でございましたれど 十分な手ごたえを頂戴してござる 反省がないわけではござらぬが 今のところはお稽古を積み重ねた成果を喜んでござる
呟】未だ七月というにそろそろ夏も終わりかと感じてござる わたくし肉付きがよく、代謝も活発でござるによって夏の狂言舞台は冷房が効いてござっても汗がしたたってござる 麻の装束は基本的洗うことなく陰干しと糊付けで歳を経るによって 汗を落とさぬように氣を配ってもいるのでござる
呟】こんにった京都では五山の送り火でござる 盆で迎えた先祖を送るのでござる 狂言は概ね生者の芝居でござるが、閻魔王が出る幾つかの狂言には亡者も出まする 朝比奈や八尾のシテは閻魔王に勝ち極楽へ 政頼に至っては三年の命を長らえてござる あの世との境は曖昧なものだったのかもしれませぬ
呟】狂言をお稽古始めて丸十二年、新しい演目が始まると氣もち新たに取り組みつつもこれまで培った技術が役に立てば遣い、これまでやってきた以上に納得いく狂言を拵えていこうと目論んでござる これからはせっかく積み上げたお稽古の成果を披露する以外にアウトプットしたいとも目論んでござる
呟】狂言の演目では主役をシテと云い その相手役は一人でも二人でもアドと申しまする アドは挨答と表記され、シテに返事をする者と云うような意味でござる 大名狂言では大名がシテ、従者や他の者はアドとなりまするがシテのみでは成りませぬ アドシテ皆が自身を全うすることで狂言なのでござる
呟】十日のかぶら会狂言発表会で狂言舎弟の教え手の出番は五分余りと 自身もっとも短い役でござった 昨年も同じような段熨斗目に裃と云う装束を着けての狂言文蔵では 二十九分ほどの長さ 中でも中後半は十五分ほぼ一人で石橋山合戦の語りをしてござる いずれも一役 好い経験となってござる
呟】昨日の狂言会では少し前に習った謡の『鐘の音』が舞われ足拍子を手でなぞっておりましたら隣の席の方から休憩中に声を掛けられてござる お互いに茂山千五郎家の狂言師に狂言を習うている仲間と知れましてござる 好きから漏れるモノが横の繋がりを広げることにつながって嬉しいことでござる
報】こんにった大阪谷町の大槻能楽堂さんへ 初めての舞台での納涼茂山狂言祭でござる 鼻取相撲 延命袋 豆腐小僧 の上演となってござる いずれも上演機会の少ない演目でござるがとりわけ新作の妖怪狂言豆腐小僧はかなり珍しい曲でござる 久々の再演とあって期待も高まることでござる
報】こんにった京都御苑西にある金剛能楽堂にて茂山狂言 を観稽古でござる 瀬戸内寂聴さんを偲んでの お豆腐狂言会 寂聴さんが延暦寺開山千二百年の記念に書き下ろされた新作狂言の久方ぶりの再演を楽しみましてござる 色っぽい?ようなそうでもないような、不思議な狂言でござった