「あなたが居ないと家族がバラバラになりますね」 幼少期からの実家での立ち位置(母、父、姉、兄、各自と強い二者関係を結びつつ不仲の両親と姉兄を仲介)を、精神分析家はこう分析した。 「二者関係が三者関係になる方法が分からない」と泣き崩れたが、善悪の価値判断のない分析が意味を成し始めた
「母の音が大き過ぎて私の音が聞こえない、私の音は小さ過ぎる」 が起点だった。共感覚、心理学、精神分析、をキーワードに丸一年考え続けて、ようやく底についた。 「これは何?」「なぜ?」「どのように?」の果てしない問いの連続に、ようやく「最後の答え」が出て、安心した。
母の音が大きい理由が分かった。 祖母の音から、私(達子供を)守ろうとして、盾を作ろうとして、「より大きな音」を出して祖母の音を掻き消そうとしていたのだと思う。 その音の大きさが、私の音を小さいものにもしてきたけど、ようやく合点がいった。 母の「大きな音」を放っておけるようになった
大学院生時代、多国籍の院生で行う共同研究にコーディネーターとして参加した。海外への現地調査を含むプロジェクト(院生教育)だった。 報告書に「共同研究は即興のアカペラ。自分の音、隣の人の音、全体の音を聞きながら、美しい音楽の一部を奏でる」とあり、当時の私が実体験を書いた事に笑えた。