パワハラ自殺問題で全会一致の不信任となった前兵庫県知事が再選を果たした。私は兵庫県民でもなければ住んだこともないので、誰が知事に選ばれようが強い関心はない。 ただし一つ気になったことがある。報道番組でコメンテーターがS・M氏の再選を、メディアが疑惑について充分に報じなかった結果だと言っていたことだ。 それは流石に兵庫の人たちをナメ過ぎだろう。S・M氏の支持者がパワハラ疑惑についてよく知らずに投票したかのような言い方だが、そんなはずはない。 選挙直前の'中立的報道'におい
NHK「日曜美術館」の分館?に当たる「アートシーン」という番組は、展覧会情報を紹介してくれるものだ。 先日、そこで山本芳翠という画家を初めて知った。 明治期に洋画を描いていたそうだ。 代表作「裸婦」の優美さも見事だったが、昔話に材を取った「浦島」の絶妙な和洋折衷が何とも言えない。 ところで日曜美術館といえば、今年亡くなった美術評論家の高階秀爾さんも過去に出演していた。 その娘である高階絵里加さんは博士論文(東京大学)で、山本芳翠を扱っているらしい。 山本芳翠展は岐
また今年もハロウィン・シーズンである。 私は子どもの頃やったことがないので、ハロウィンに参加しようというモチベーションは生育過程において形成されていない。 本場のハロウィンは秋の収穫を祝うとか、悪霊を払うとか、死者を送り出すといった意義を持つお祭りだそうだ。 仮装主体の日本版ハロウィンを浅薄と見なすかは各人の自由だが、翻って諸外国の参加者はハロウィン本来の意義を深く意識しているのだろうか。 『ハロウィン』シリーズのようなホラー映画がヒットするくらいだから、ハロウィンの
最近になって、気づいたことがある。 AKB48の「フライングゲット」(2011)のサビのメロディについてだ。 君の気持ち今すぐ手に入れようか この最後の「か」の部分のメロディを、一音だとずっと思っていた。 しかし音源をよく聴くと、実際はビブラートのように音程が変化しているのだ。 なぜか非常に気づきにくい。 このビブラートが隠し味になっているとも言える。 ただし、作曲者はビブラートというつもりは無かったかもしれない。 多くのAKB楽曲同様、「フラゲ」の場合も曲が
こんな方がいたんですね! 恐ろしい体験をした人を軽々しく「最強」とか言うべきではないですが。
病室に 白衣の悪魔 忍び寄り 大口開けたる 深淵のぞく
河野太郎氏が、首相になった暁に東大を地方に移転する意向を発表した。 東京一極集中を緩和するためだそうだ。 首相にそんな権限があるのかは置くとして、なかなか大胆な発想である。 氏は海外の大学出身(米・ジョージタウン大)なので、日本の大学に思い入れが無いのかもしれない。 移転後の東大跡地には、ぜひ東京外国語大学の新キャンパスを設けていただきたい。
知悉と稚拙は紙一重である。
最近、宮崎駿の絵物語『シュナの旅』(1983)という作品を知り読んでみた。 まず、ヤックルが登場する時点で『もののけ姫』(1997)の萌芽が見られ驚いた。 ヤックルに乗った少年が旅をして少女と出会う展開も共通している。 主人公の祖国が谷に存在するところは『風の谷のナウシカ』(1984)を彷彿とさせる。 宮崎氏は『シュナの旅』の原作「犬になった王子」の映像化が夢だったが叶わず、絵物語の出版という形になったそうだ。 しかしながら、ヤックルが14年も温められ『もののけ姫』
世の中、「そんなことも知らないのか!」と思ったり思われたりの連続である。 とくに、「教養」と呼ばれる領域に属する事柄を知らない人が多いと、社会全体が劣化しているように思ってしまう。 しかし、誰でも知っているような知識は、そもそも教養と呼ばれない。 知らない人が多いから、教養なのである。 突き詰めて言えば教養とは、「知らなくても生きていけるし何の問題もないが、知っていると何となく良さげ」という程度のものでしかないのだ。 逆に言うと教養は、学問関係に限らない。 たとえ
学校なんて行かなくていいから、 家が嫌なら帰らなくていいから、 どうか飛び降りたりしないで。
悠仁さまの東京大学への推薦入学が計画されているという。 それに反対する署名運動が盛り上がっているようだ。 皇族だから特別扱いで合格になるのではないか、という不公平感が渦巻いている。 また、皇族が学歴とりわけ東大にこだわる事への違和感も背景にある。 なおかつ、秋篠宮家の宿願と言われる東大入学のために全てが準備されているような、本末転倒な印象が広まっている。 たしかに、皇族だから周囲のお膳立てが得られてきたという面は否めない。 たとえば、悠仁さまが研究論文を学者と共同
『ひぐらしのなく頃に』というゲーム、アニメ作品がある。 萌え系の画風のわりに内容が猟奇的らしいとしか私は知らない。 だが、タイトルは奇妙に惹かれるものがある。 もしかしたら'出典'は、山村暮鳥の詩かもしれない。 「ある時」という詩の冒頭は、 また蛼(ひぐらし)のなく頃となつた である。 ちなみに本来「蛼」は「ひぐらし」とは読まず、「蜩」が正しいようだ。
誰がなっても…と、白けムードで語られがちな自民党総裁選。 だが、意外と皆それぞれに有能で期待できると思う(一部を除いて)。 首相になったら、皆それなりに面白そうだ。 逆に、この人!と思えるほどの傑出した存在がいないとも言える。 ちなみに、小泉進次郎氏は常に準備不足で発言が上滑りなので推せない。 上川陽子氏は死刑経験者というのが私には汚点と映る。 高市早苗氏は首相になったら村山談話を破棄してアジアの平和を乱すのでお引き取り願いたい。 いずれにせよ私は自民党員ではな
立ち止まりて 認識の森に 迷ひ込む 君の町へと 歩き出すとき
フランス版の新幹線「TGV(テージェーヴェー)」の施設に放火したグループは、オリンピック反対派の「極左暴力集団」だろうか? 運行していない時間帯に放火したそうだから、人命は奪わないようにしたのかもしれない。 しかし古畑任三郎も言っていたように、打たれ弱い鉄道関係者が責任を感じて…といった「関連死」を引き起こしかねない蛮行である。 反オリンピックの極左であろうが無かろうが、今回の放火事件からは何の大義も感じない。