だいぶ昔、大人数のライトノベル作家への質問の形式をとったインタビューが大量にのった本を読んだ。質問のなかに、執筆方法をどうしているか? という項目があり、作家のひとりが、携帯電話のメールに本文を書いて、自宅のパソコンに送信してから、推敲をするらしい。目から鱗の執筆方法だと思った。
だから言ったろう?本との縁は実に不思議…だと。[古本即売会中止]の憂き目は、この本《フランケンシュタインの日記》が仕組んだ歯車だった。“このまま帰るのもなァ”と、寄道敢行。“ん、アレ…古本屋?”。入った瞬間、わが目疑う。5年間、“買わず後悔”していたコイツとまさか再び出会うとは!
“お!GWに古書即売会!”――と、雑誌記事。メッセ会場に全国古書店の個別ブース。値も時代もピンきりの、宝の山。本との縁は実に不思議。血眼で探すと身を隠し、諦めると向こうから顔を出す。その日その時、出会うべき1冊が、ね!…とキザっぽくのたまえど。“げ!?中止…あ、疫病戒厳令…か”。