えらいことになった
今年8月7日(金)
母が腸閉塞で入院しました。
「腸閉塞の人は歩けないくらい痛みが出るから、大体の人は担ぎ込まれて病院へ来るんだけどねぇ…」
と、自分でスタスタ歩いて診察室に入って来た母がまさか腸閉塞だったとは、病院の先生も看護師さんもビックリしたそうです。
「お母さん、腸閉塞げな…2週間ばっかしで退院できるやろ。あんま心配せんでよかけんね。」と、父から電話がありました。
コロナ禍の中、病院へお見舞いにも行けません。耳が遠い母は、電話をかけても電話に出てくれず、折り返し電話をくれたかと思ったら
「心配せんちゃよかけんね」
とだけ言って、一方的に電話を切られました。
8月14日(金)
母の外出許可がおりたと連絡があり、私も実家へ。
私「大丈夫と⁈」
母「急に入院したけん、払わないかんもん払ってなかったけん先生に言って帰って来た…夕飯までには戻らんと」
と、いつもと変わりない口調の母。
元々痩せていた母でしたが、前より少し痩せたように見えました。
母「何か胃ら辺がつっかえとるみたいでご飯があんまり食べれんし、お腹がチクチクして便も出らんたい。」
この胃のつっかえが、癌細胞だったのです。
8月19日(水)
退院の日、私は仕事で行けなかったため、家に戻ったら連絡してほしいと父に言っていたので父から電話がありました。
「えらいことになった。お母さん、胃癌かもしれんって。〇〇病院に行ってくれって紹介状もらって来た」
予想もしてなかった言葉。
「…かもしれんやろ、まだちゃんと大きな病院で調べんと分からんやん」
と、言いながらも涙が止まりません。
この時母は、
父の横でどんな気持ちでいたのでしょうか。