「あんたしゃん、臆病でちね」 「でなきゃ、敵地で生き残れんぞ」 ガマは現地の商習慣を守らず、砲撃で要求を押し通したが。 内心は怯えていたらしい。 「獅子王しゃんから聞いた印象と、違うでち」 「お前、敵の親玉に会ったのか!?」 救世教徒のガマからすれば、大魔王も同然か。
コジコーデを襲ったブリテン軍から逃げて、何日経った? 極限状況の中、どれだけ歩いた? 「話し相手がいねぇと、気が狂う」 生意気でも、お転婆でもいい。 ガマがシャルロッテを見ると、星空に向かって旗を振っていた。 しかし、何も起きない。頭が変になったか。 「お前、誰に手旗を?」
肉類の保存食には、黒胡椒は必須。それを独占し高値をつけてるのが、カレの港。ジブラルタ海峡が封鎖されても、元から大西洋に面してる。 陸の交易路も復活したけど、大量の積荷を運べる船にはかなわない。 バーラト到達を果たしたカレの英雄バスコ・ダ・ガマは、オスマンでは悪名高い海賊だった。
現状を踏まえて歴史を推測 ヨーロッパで数学が本格的に進歩を始めるのは16世紀になってから 1498年15世紀末バスコダガマがインド航路発見 となるとやっぱりヨーロッパ数学はインド数学を自分の手柄にしただけだと思うんだよね どうだろう? https://note.com/torinosasayaki/n/nbfc7a9c51a75
頭が痛む。魚の焼ける匂いで目が覚めた。 「食っとかないと、身体がもたんぞ」 疑いの目で、ガマを見るシャルロッテ。 「ペットの健康管理は、飼い主の責任だ」 腹が立つが、腹が減った。無言でガツガツ食べる。 「こんなのは、バーラトへの最初の航海以来だ」 昔話を始めるガマ。
「それがカレの英雄、提督にして伯爵… バスコ・ダ・ガマに対する口の聞き方か」 自慢話を始めるおっさん。 「船も部下も失くして、大した自信でちね」 カラカラの守護女神で子爵、新大陸開拓の出資者と。 シャルロッテも張り合う。 「珍しいからって、ペットにしたのが間違いだったぜ」
「おい、チビ」 背後から、嫌味なおっさんの声。 「クーロンまで行きゃ帰れるなんて与太話、あてになんのか?」 振り返ると、ボロボロの軍服を着たエウロパ人の男。 元は、かなり上等の仕立てか。 「お前らの船は沈んだはずだし、護衛の兄ちゃんも巨兵に踏まれて」 「うるさいでちよ!」