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【ニュース感想文】昆虫食ベンチャー(株)BugMo(京都市)が破産=コオロギ養殖の先行投資重く
こんばんは!
急にファクトフルネスを読みたくなりました。小栗義樹です。
本日は、ニュース感想文を書かせて頂きます。興味を持ったニュースを題材に、あれこれ感想を書く試みです。
本日の題材はコチラです。
昆虫食ベンチャー(株)BugMo(京都市)が破産=コオロギ養殖の先行投資重く
です。
食用コオロギを養殖して、粉末や出汁などを開発していた京都の会社が倒産したというニュースです。倒産の主な原因は、設備を維持するための費用を調達できなかったと書いてあります。
もう1つ、参考にニュース記事を添付させて頂きます。この記事には、食用コオロギの養殖・商品開発・資金調達などの難しさが書いてあり、非常に上手くまとまっています。別会社の破綻をベースに記事をまとめているため、比較や想像がしやすいのではないかと思います。
簡単に言うと、設備維持のための資金調達のみならず、昆虫食に対するイメージの悪さや、食品ロスに対する関心の低さなども、倒産の原因なのではないかということが書いてあります。また、そもそもこの手の事業をスタートアップ企業が行っていくこと自体が、非常に難しい事であるということも指摘されています。
会社や事業を回すうえで、大きく分けて3つの種類のお金がかかります。運転資金・設備維持、投資費・未来への投資です。この中で最も把握しやすいお金が運転資金で、設備維持や設備投資の費用が最も予測が難しく、最も頭をひねって考えるべき部分となります。
つまり、設備維持や設備投資が大きいビジネスは、そもそもコントロールが難しい、難易度の高い事業であるということです。もちろん、うまく回せば融資や出資が受けやすいというメリットもありますが。
食用コオロギの養殖や商品開発は、工場や飼育場などは必要で、そのためには土地や機械、エサなどの費用がかかります。そこに加え、未知の商品を開発しようとするわけですから、研究費も大きくのしかかってきます。かなりの知見を有する経験者や専門家が必要になりますから、人件費も通常より単価が高くなるでしょう。
お金にシビアでリスクヘッジに長けている経験豊富な経営者でなければ、良い判断を下すのは非常に難しいのではないかと思います。経験者が改めてスタートするならまだしも、初心者が経営して上手くいく確率はかなり低いと思います。
あまり言いたくはないですが、そもそも組織体制に無理があったというのが、今回の2本の記事の結果だと思います。そして、これからこの手の事業を行っている日本の企業の倒産が相次ぐのではないでしょうかと予想します。大企業の社内ベンチャーとかであれば、十分やっていける可能性があると思いますが、一本独鈷ではなかなか難しいでしょう。
もちろん、他国の似たような事業を展開する企業も倒産の可能性はあると思いますが、日本ほど大きな影響はないのではないかと思っています。その理由は2つあり、他国はある程度成長していることと、食品ロスや昆虫食に対する受け入れ方の違いです。日本は、経済が回っている状況とは言えません。ですので、バイアウトも起こしにくいし、出資額もそこまで大きくならないでしょう。しかも人口が減っていますから、売上が上がっていくイメージも持てません。加えて、昆虫食に対するイメージがあまり良くないですし、食品ロスに対する問題意識も低かったり、間違ったりしている印象があります。
今まで運転できていた理由は、基本的にはバブルみたいな現象が起こっていて、これが世界にとって重要なことであるという感覚があったからなのだと思います。現状、食品ロスや代替食品バブルは終わりを迎えました。トランプさんが大統領になったのが、ある種の決定打だったのではないでしょうか。まったく関係が無いとは言い切れない気がします。
僕は、昆虫食は反対というよりも嫌です。ならばまだ、大豆ミートなどを応援したいなと思っています。この先訪れる食品不足の対抗策には順番があると思っていて、まずは食品ロスを意識して、適正な量を見極めるところから始めるべきでしょう。日本は輸入品が多いわけですから、生産を増やしつつ輸入の量をコントロールすれば、ロスを限りなく抑えることが可能だと思います。そうして適正な量を考えるビジネスが台頭したのち、代替食品を開発する仕事をデータを基にして研究した方がいいと思っています。
かなり難しいデータ処理が求められますが、発達しているAIならば、かなり正確なデータを出すことが出来るのではないでしょうか?
もちろん、これが理想論であることはわかっていますが、チャンスや可能性が沢山眠っていることも事実だと思います。
いずれにせよ、社会的に意義がある難易度の高い事業を、個人に負わせてしまうような状態は避けた方がいいです。始めた人には大きな責任やリスクが伴うのは当たり前でしょうが、資金調達をはじめとするノウハウを共有できるようにするとか、相談相手がそばにいる状態を作るとか、勉強の機会を用意するなどの対策をしないと、事業が育っていかないのは間違いありません。
これだけ世界が経済的につながっているわけですから、社会的に意義のある事業が育たないと、非協力的な国だと世界からみなされてしまう可能性もあります。
何よりも、国産のビジネスが育っていかなければ、経済が回復することは無いと思います。民間依存には限界があると思います。国と民間が手を取り合って、必要な事業に必要な施しを提供する働きが大事なのではないかと、この記事を読んで思いました。
政治家さんは、話しさえ持っていったら意外と手助けをしてくれると、宇宙産業を手掛けるインターステラテクノロジーズを牽引している堀江さんも言ってました。そろそろ手を取り合う準備を進めてみた方がいいのではないかと思いました。
ということで、本日はこの辺で失礼いたします。
ここまで読んで下さりありがとうございました。
また明日の記事でお会いしましょう!