satoshi / FromFactoryKITAKYUSHU

福岡県久留米市出身。築60年の母親の実家をシェア工房に改修中。改修に至る日々を書いています。

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福岡県久留米市出身。築60年の母親の実家をシェア工房に改修中。改修に至る日々を書いています。

最近の記事

年齢や出身を問わず皆を安心させてくれる柔和な空気感のあるまち戸畑

戸畑は、母親の実家なので、自然と行く機会は多く、長い時間を過ごした場所です。ただ、僕は実際に住んだことはありません。唯一それらしいのは、浪人中にこもって勉強するために夏休みに一人で滞在し、西小倉の河合塾に自習室通いしていたことがあります。 おばあちゃんっ子 とにかく、おばあちゃんが好きでした。私の親戚の中では、そういう人が多かったように思います。昭和6年生まれで、典型的な九州男児の祖父と結婚し、子供や孫と接するときは常に笑顔。不平不満は一切漏らさず、いつもおいしいご飯をつ

    • FromFactory

      建物名称について、考えなければなりませんでした。これまで、noteの中では、(仮称)牧山テラスと、仮称で表現していました。現在すでに公開しているウェブページやSNSでは、施設名称は「FromFactoryKITAKYUSHU」になりました。 名称を考えるということ 知り合いににコピーライターの方がいらして、名称について「考えるヒント」を説明されていました。 その際の説明を参考に、ポイントをいくつか挙げてみます。 1 具体案を考える前に、視点や切り口を棚卸する 2 切り口か

      • シーサイドガーデン

        福岡県の嘉穂郡にて、桂川の住宅という二棟の戸建てを建設したことは過去に記事にしました。その時の施工会社さんが北九州の八幡にある会社だったので、(仮称)牧山テラスもその会社に依頼するつもりでした。先方もその気でしたので、スタンスとしては一社しか見積もりをお願いしない「特命方式」にて進めていました。ところが、見積作業をしている最中で、桂川の方でちょっとした施工上のトラブルが発生。もちろんきちんとご対応をいただけていたのですが、その施工トラブルの原因の一つを「建築家による設計の難し

        • 家はかすがい

          子はかすがい:子供への愛情から夫婦の仲がなごやかになり、縁がつなぎ保たれることのたとえ 久しぶりの一人帰省 私には子供がいます。上が小学六年生、下が5歳のどちらも女の子です。結婚して15年目です。両親は九州にいて、自分は東京にいます。 あくまで一般的な話ですが、結婚すると夫婦で帰省しますよね。ましてや子供ができると、孫の顔を見せるのが帰省の一つの目的になりがちです。お盆や正月の前後で、家族を連れて帰省をするのが毎年の行事です。 視察視察で訪れた別府や小倉 以前の記事で

          別府視察

          何十年ぶりの別府 大分県は別府市。九州で幼少期を過ごした自分にとっては、別府と聞いて思い出すのは血の池地獄です。あるいはその周辺の地獄めぐりで、温泉卵とか、泥風呂とか、杉乃井ホテルとか。家族で旅行に行った記憶がかすかにあり、そのイメージ以上でも以下でもありません。東京で近いイメージなのは、熱海だと思います。 現在、別府界隈はとても賑やかで、アート関連や銭湯界隈で盛り上がりを見せていて、たくさんのクリエイターの方々が移住しては情報を発信する様子を、たまに目にするようになりまし

          シェア工房

          廣瀬悦子さんという建築家がいます。この方との出会いは、2003年でした。大分県の蒲江町という場所で行われた廃校利用についてのワークショップがあり、当時学生だった私はあてもなく参加をしました。まだ、リノベーションとか、SDGsといった言葉が一般に使われる前でした。青木茂さんという「リファイン建築」を掲げていらした建築家が主催するイベントで、廣瀬さんはそのイベント側のスタッフのような形で参加をされていました。しかもたまたま、大学の先輩でもありました。 その後、私が建築家の設計を主

          ホームページのこと

          (仮称)牧山テラスは、遠隔での運営になるため、ホームページを作って、ウェブ上で施設利用者を募ったりコンセプトを伝えることが重要だと考えていました。建築家の岩井さんに設計を依頼したことで、建物がデザイン的に洗練されることは決まっており、Webページもそのイメージに合わせて作れると好ましいなと考えていました。 ウェブデザインの世界は、僕は未経験の世界です。知り合いを頼りに依頼するのが普通です。そうはいっても、誰にお願いするのか。誰かにお願いすると、お願いしない誰かを作ってしまうの

          あたらしいことを、はじめやすい都市

          (仮称)牧山テラスのある地区は、山の上にあります。13の土地が固まっていて、集団で開発されたような雰囲気です。ほとんどが同じ時期に開発して建設されていて、祖父の代では家族ぐるみの交流があったとか。遺品整理で昔の写真がたくさん出てきたのですが、その中には周りのご家族と一緒に旅行にお出かけしたものもありました。 私の母からすると、慣れ親しんだ近所のご家族。今回、しばらく使っていない建物を整理して、少しばかり工事をして、新しく利用するということで、あいさつ回りをすることになりました

          あたらしいことを、はじめやすい都市

          連鎖系リノベ

          参考にした事例 次世代まちづくりスクールでお勉強している話は過去に投稿しました。連さんの授業で教えていただいたものや建築家の岩井くんから教えていただいたものを中心に、参考にした事例をいくつかピックアップします。 実際に、自分の目で確かめてみた建物を中心に、紹介します。 KOCA 「TOKYO PARALLEL FRONTIER」 まず、コンセプトが格好いいですよね。 1 コミュニティとしてのクリエイターズコレクティブ 2 地域にあるモノづくりネットワークのハブ 3 モノ

          見積もりアップ まさかの二倍で提示

          建築業界あるある こう言うと、必ずしも全てのケースではないので語弊があるかもしれません。建築業界では、計画を進めていたところ、夢に見た設計が、工事費の見積もりとともに本当に夢のように消えてしまうことがままあります。 (仮称)牧山テラスは、目標工事金額800万円に対し、見積もり金額が約2000万円で提示されて出てきました。笑(金額は税抜) そんなに贅沢なつくりにしているつもりはなかったのですが。。原因はいくつか考えられます。 1「おたくにお願い」と言って特命でお話ししていた施

          見積もりアップ まさかの二倍で提示

          親戚みんなでセルフ解体

          セルフ解体というのは大袈裟かもしれませんが、遺品整理の最終段階として、近所の便利屋さんにお手伝いを委託しながら、親族で(仮称)牧山テラス内のほぼ全てのものを撤去しました。2023年5月のことです。 築60年の建物です。祖父は昭和の人間で元大工です。家のことはなんでも自分でやっていました。そのため、いろいろなガラクタや木材や大工道具があり、自分で増改築を繰り返していたようです。祖母も古いタイプの人間です。「この家によくもまあこんなに上手に収納していたね」と驚くくらいのものが至る

          親戚みんなでセルフ解体

          スクールでのお勉強

          放課後学習で、次世代まちづくりスールに参加した話は以前書きました。 連さんの授業 連さんの授業は、全5回で、とにかく毎回楽しかったです。大学の授業ではなく、比較的緩い集まりのような感覚。主体的に授業を受けにきている人しかいないので、基本的には参加者のモチベーションが高い傾向にあると思います。(いわゆる、ビジネススクールのような空間だと、もっと緊張感はあるのだと思いますが、、) 自分のような建築の専門家がいれば、不動産業をやられていて、連さんの実践で培った経験に期待されてい

          助成金

          空き家は社会的な課題 空き家問題は社会的な課題です。各々で置かれている状況に違いはあると思いますが、解決されなければならないのは明白で、お住まいの行政区に、対策のための助成金があるはずです。 使えるものは使いましょう。県と市(あるいは郡や町)と細かく調べられることをお奨めします。多くの場合は年度ごとに行政単位ごとに予算組みがされているので、3月から4月ごろにチェックするといいのかもしれません。 北九州市の場合 空き家対策としての補助金がありました。 最大で40万円を補

          桂川の住宅②

          隣の土地は借金してでも買え 父方の実家の隣の土地を、母方の祖父が買った。正確には隣でも何でもない。嫁いだ娘の嫁ぎ先の隣地を突然私の祖父が買うと言い出したのは、2015年ごろのことでした。 今にして思えば、ここには祖父の戦略があったような気もしている。 東京のおじさん 私には、叔父がいます。母の弟です。10代から東京にいて、フーテンの寅さんのような人です。独身ということもあり、叔父に対して東京から福岡に戻ってきてほしい、という期待が祖父にはあったのではないかと思っている。

          桂川の住宅①

          福岡県嘉穂郡桂川町。どれくらいの人がこの場所を知っているだろうか。桂川町は、JRの急行停車駅です。JR博多駅からは約30分。東京で暮らしている感覚だと、その情報だけ聞くと、「いいね」と言われてしまいそうですが、実際にはかなり田舎です。 父方のばあちゃんち この場所は、私の父親が育った場所で、私にとってはおばあちゃんの家です。(仮称)牧山テラスとは違う、もう一つのおばあちゃんの家。幼少のころ、父親の仕事(公務員)の関係で比較的都市部を転々と引っ越ししてきた自分にとっては、桂

          遺産分割協議書②

          遠隔作業 前回の記事では、道路持分が曾祖父の持分のまま残っていることが発覚し、相続登記するために曾祖父の戸籍謄本を取得し、相続人の特定から始めることを書きました。戸籍謄本を取得するにあたり、本人または相続人からしか戸籍謄本の取得ができません。母親から申請すると言っても、知識に乏しい母に任せるわけにもいかず、申請書類を東京から福岡に送り、母に記入してもらい、役所へ郵送し、返信用の封筒にて受領する、この流れで進めることになってしまいます。 最初は母が住んでいる桂川町から北九州の