シーサイドガーデン
福岡県の嘉穂郡にて、桂川の住宅という二棟の戸建てを建設したことは過去に記事にしました。その時の施工会社さんが北九州の八幡にある会社だったので、(仮称)牧山テラスもその会社に依頼するつもりでした。先方もその気でしたので、スタンスとしては一社しか見積もりをお願いしない「特命方式」にて進めていました。ところが、見積作業をしている最中で、桂川の方でちょっとした施工上のトラブルが発生。もちろんきちんとご対応をいただけていたのですが、その施工トラブルの原因の一つを「建築家による設計の難しさ」という風にその施工会社さんがとらえた可能性があったようです。建築家は異なるとはいえ、(仮称)牧山テラスはデザインされた設計であることには変わりはありません。どうも話を聞く限りでは「積極的に施工したい感じ」ではなくなった模様です。こういうこともあるのだなーと、ちょっと勉強になりました。
(仮称)牧山テラスの工事費見積が大きく出ている要素に施工会社のやる気の問題もありそうだと判断し、建築家の岩井さんのお知り合いの業者を何社か見積先に加えて再見積もりを実施しました。
工事費が高い原因を精査しつつ相見積もりへ
時間をかけてお見積もりをいただいたので、その施工会社と「どうやったら工事費を減額できるか」について、建築家の岩井さんと施工会社とで詰めていただきました。世の中に無駄なことはない、という精神で、高くて絶望的だった見積に対しても、前向きに向き合うことが大切だと思うからです。
新しく見積もりに参入する二社の方々が「簡単な工事だ」と思えるような工夫を建築家の岩井さんがしてくれました。
また、この段階で「新しいタイプのシェアハウス」から「シェア工房」へのアイディアがあったこともあり、思い切ってコンセプトを修正し、工房として利用する上で必要な内容に絞って内装工事を実施する方針へ。
設計の骨格は残しつつ、見た感じをリフォーム工事に見えるように図面などを修正。そうして三社見積を実施し、「シーサイドガーデン」さんと出会うことができました。それなりに現実的なお見積もりを頂戴したのが、2024年の3月のことでした。
再見積もりアップ
現実的とはいっても、目標にしている予算を超えている状況でした。ただ、シーサイドガーデンさんの本気度合いを岩井さんからご報告いただきました。会社を独立させて軌道に乗りかけている状況であることや、2021年のルームクリップ全国理想の住まいコンテストで最優秀賞をとられた実績もおありであることを聞きました。
ご縁やタイミングがあることは東京での仕事の経験から理解しており、一度とにかく面前でお会いすることにしました。
別府視察の翌日に
2024年4月に、平尾にある岩井さんのオフィスにて、シーサイドガーデンの井原社長とお打ち合わせしました。別で記載する別府視察の翌日です。バイクでいらしていて、日曜日も仕事をしていることが多いそうで、まじめな好青年という印象の方。見積の基本を構成しているのは腕のいい大工さんをこの工事のために抑えていただいていることだそうで、最終判断を迫られることとなり、一緒に進めていくことを決定しました。
とはいえ、金額が収まっていないので、井原さんから提案された減額案を採用したり、ぎりぎりの調整に調整を重ね、いよいよ工事を進めていくことになりました。
窓リノベの助成金についてご経験が豊富で、サッシを入れ替える工法ではなく、既存サッシは残して内窓で性能を上げつつ、助成金を受け取る方法をご提示していただきました。サッシは築年が古いため、利用者に断熱面での負担を強いることは避けたいと思っていたので、安心です。
各自の宿題を確認しあって、いよいよ着工へ向けて最終段階に入りました。
FromFactory KITAKYUSHU - 住むこともできるシェア工房
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