2025年2月の記事一覧
室内楽コンサート「新しい道とその先へ」
4月2日(水)19:00ムジカーザ(代々木上原)にて、デュオとトリオを演奏します。シューマンが若きブラームスを熱烈に紹介した記事「新しい道」、記事の中で「向上めざましい芸術家たち」と述べた一人バルギール(クララ・シューマンの異父弟)。大家となったブラームスは、シューマンがしてくれたのと同じように、年下の作曲家であるドヴォルジャークを親身に助けます。
ドヴォルジャーク《ロンド》は私のセカンド・
フォルクスオーパーで初演されたオペラ《アルマ》(2024年10月)
慌ただしかった9月の末から高熱を出してしまい、10月初めはしばらくダウン。新たなチェロの生徒が来たり、久しぶりに自宅で過ごす時間が増えました。それでも2公演を取材、ウィーンのフォルクスオーパーで初演されたオペラ《アルマ》は特に衝撃的だったため、写真入りでその全容をお伝えします。
13日にはウィーン・フィルでも活躍したヴァイオリニスト、レミ・バローらのコンサートを聴くために、ニーダーエスターラ
リンツ州立劇場のオペレッタ《パガニーニ》(2024年11月)
オーストリアの11月は、心に残る公演揃いの素敵な月となりました。リンツ州立劇場の《パガニーニ》、ウィーン国立歌劇場の《蝶々夫人》、ウィーン・フィルの第2回ソワレ。ライムント劇場のミュージカル《オペラ座の怪人》も、その名の通りオペラに劣らぬ豪華さでした。
まずは2日、ウィーン6区のライムント劇場へ。オーストリアの劇作家フェルディナント・ライムントの名を冠するこの劇場は、1893年に開館し、19
🎼 愛か構造か──グレン・グールドの「ジークフリート牧歌」解釈を紐解く
🎨 序章:私的な愛の調べから、構造の宇宙へ
ワーグナーの《ジークフリート牧歌》は、1870年、妻コジマの33歳の誕生日に捧げられた作品です。新婚のワーグナーが息子ジークフリートの誕生を祝し、チューリッヒ湖畔の自邸で13人編成の小さなアンサンブルにより初演されたこの曲は、まさに私的な愛と幸福の結晶でした。楽曲には《ニーベルングの指環》からのモチーフも織り交ぜられ、愛する家族への心のこもったメッセー
情報:『音楽の友』3月号
2月18日発売の『音楽の友』3月号の私の記事です。
●海外レポート(103ページ)
・フランクフルト歌劇場の大人気公演リムスキー=コルサコフ作曲《クリスマス・イヴ》
・バイエルン州立オペラ《連隊の娘》新制作と《マクベス》再演
・ミュンヘン・フィルの《第九》
お知らせ:オペラ鑑賞ツアーのリンクです。
こちらはまだ間に合います。めったにない機会なので是非どうぞ!
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イ
コンサート:ミュンヘン・フィル、トーマス・ヘンゲルブロック指揮《交響曲第番》(2月16日、ミュンヘン、イザールフィルハルモニー)
2月16日はヘンゲルブロック指揮ミュンヘン・フィルのコンサートに出かけました(イザールフィルハルモニー)。
朝から雪が降り始め、ホールの近くは上記の写真のような雪景色でした。
プログラム。
マーラー《交響曲第9番》、ものすごい情報量です。
この日は11時開始のマチネーでした。前夜のR.シュトラウス《ダナエの愛》の音楽的酩酊状態から半日ほどしか経っておらず、時差も手伝って帰宅してから睡魔に襲われ
コンサート:ウラディミール・ユロフスキ指揮バイエルン州立管、第4回アカデミー・コンサート(2月18日、ミュンヘン・ナツィオナールテアター)
2月18日、バイエルン州立管の第4回アカデミーコンサートに行きました(ナツィオナールテアター)。
指揮は同管音楽総監督のウラディミール・ユロフスキ。
プログラム。
オペラ劇場のオーケストラは、オペラ公演で演奏しながらコンサートも行います。バイエルン州立管のスケジュールを見ると、特に2月7日からの同管のプログラムはタフ中のタフぶりです。挙げてみますと、
7日 R.シュトラウス《ダナエの愛》プレ
人間業を超える圧倒的な技術 〜 ケヴィン•チェン ピアノ•リサイタルを聴く
ケヴィン•チェン ピアノリサイタル(2/19@ミューザ川崎シンフォニーホール)を聴いた。まだ10代だが、受けるコンクールは連戦連勝、まさしく新進気鋭のピアニスト。私は初めてその演奏を聴いた。確かに、前評判に違わぬ大変な才能の持ち主だ。特に今日のプログラム後半に演奏されたリストの4曲は、圧倒的な演奏だったと言って差し支えない。
今日のプログラム前半では、バラード4番と「幻想ポロネーズ」というショパ
読者の皆様、私の記事「ベートーヴェン=和田大貴の誕生日と歴史的な出来事」https://note.com/daiki_wada50453/n/n39cf61fe2e0cが、小松亜津人様の「このnoteが面白い」https://note.com/mirukikukakuで取り上げられました✨是非、チェックしていただけると嬉しいです。引き続き、応援よろしくお願いします😊
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読者の皆様のおかげでhttps://note.com/daiki_wada50453/n/n3c3c649d5cfeが500回も読まれました!✨ 多くの方に届いていることをとても嬉しく思います。これからも皆様にとって価値のある記事をお届けできるよう努力してまいります😊是非ご友人やご家族にもシェアして頂けると嬉しいです。引き続き応援よろしくお願いします🙇♀
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ショスタコーヴィチの意外な一面を聴く:ジャズ組曲と驚異のエピソード
ショスタコーヴィチは若い頃からクラシック以外のジャンル、特にポピュラー・ミュージックやジャズにも深い造詣を持ち、本格的な作品を数多く生み出しました。また、映画音楽にも取り組み、そのオールマイティな才能を発揮しています。
これらの作品は、彼の後期の交響曲などと比べると奇抜なものとして扱われがちですが、作曲当時から大人気を博し、彼の意外なプロフィールを垣間見ることができます。
このディスクには、ジ
コンサート:サイモン・ラトル指揮バイエルン放送響(BRSO)、2月13日、ミュンヘン・ヘァクレスザール
2月13日、ミュンヘンのヘァクレスザールでラトル指揮バイエルン放送響のコンサートを聴きました。
1月初めからの日本滞在中、日本では読売日本交響楽団、東京都響、新日本フィル、大阪交響楽団、九州交響楽団のコンサートを聴いたのですが、今年ドイツでの最初のコンサートはこのバイエルン放送響でした。
いつもパルケット(平土間)で聴くのですが、今回初めて上のサイドの席でした。
プログラム。
バリトンがキ
「ジンフォニスト(交響楽作家)」シューマン1
はじめに
天才とは「天才なるがゆえに奔放」である──。
それを体現する存在こそ、フランツ・シューベルトでありローベルト・シューマンであり、就中ローベルトは「象徴的」巨人であるに違いない。
彼の熱心なファン(筆者もであるが)からすれば、適うなれば否定したいところではあれど、そんな無頼、つまりボヘミアンを地で行く若き日の彼が生活史ゆえに、苦渋に満ちしローベルトが後半生を招来したは、最早認めざ