#小説
小説「ひかりとコアラといちまいごはん」
「あれ、乗ってきていい?」
ほぼひと月ぶりに会ったひかりは公園に着くと、小声でどこか遠慮がちにささやいた。私は一瞬言葉につまった後、いいよ、とうなずく。ひかりは軽く手を添えていた私のアルミ製の松葉杖から離れた。細い両脚を重そうに運び、向かったのは、パンダの乗り物だった。まるっこく、垂れ目の頭の上に取っ手がついていて、乗るとおなかの下から伸びているばねが前後に動く乗り物。
ひかりはこのパンダの乗
「普通の障がい者」を描きたくて
もうずいぶん昔の話、人生で一度だけナンパらしきものをしたことがある。
土曜日、その頃毎週のように買い漁っていたCDを物色した後、昼飯に立ち食いそばでも食べようか、と、駅前をぶらついていた。
その時、ベンチに養護学校時代の先輩がいるのをみかけた。先輩はほとんど会話はできなかった。だから首から下げた五十音順の書かれたシートを一文字一文字、指先でさすことで、まわりとのコミュニケーションを取っていた。
もうすぐnote一周年なんだって。
だから、どうした、という話でもあるのは百も承知で、すこし書いてみようかな、と思いまして…笑
最初の記事を投稿してから、約一年が経ちます。どんな活動をどれだけしてようが存在さえ残しておけば、一周年は誰のもとにもめぐってきます。別にそれ自体はすごいことでもなんでもなく、ただの時間経過です。とはいえ、他の投稿サイト(創作系という括りで言えば)で活動した経験が無いので、もしかしたら他の場所だったら一ヶ月