記事一覧
気づかずに通り過ぎることだけは避けたい愛を書き連ねる
・夏の早朝の透き通った空気
夏の朝はやく、5時でも6時でもいい。
まだ暑くなる前の透き通った空気、騒音のない静かな雰囲気、誰にも汚されていない時間帯。まだ鳥も人間も目が覚めていないような、世界中がまだ眠っているような、そんなぽっかり穴があいたような空間にただひとり、起きる。この世界をはじめるのはわたしだ、と高らかに宣言しても誰も聞いていないような、そんな見放された時間がとにかく好きだ。
・ヨー
カナダの映画監督グザヴィエ・ドランが、すべてのはじまりだった。
グザヴィエ・ドランが映画監督としての仕事から身を引く。
と、聞いたのは7月8日のことだった。
引退発表につながる、スペイン雑誌の取材で彼の言葉として引用された
「アートは役に立たない。映画に打ち込むのは時間の無駄です」という言葉は、わずかばかりの悪意をもってソーシャルメディアで広がり、彼自身の映画業界からの撤退をさらに大きく知らしめることになった(それは翻訳のあやで、実際は本人が詳しく自分の言
語学学習の原点を考えたとき、マーティン・ルーサー・キング牧師の演説と夕方の階段教室が頭のなかに浮かび上がる
高校時代、学校にたくさんの英語教師がいた。
他コースとの入れ替わりで担当は1年だけの場合もあったし、副担任になって付かず離れずの距離で3年間そばにいたケースもあったけれど、思えば4人の英語教師は常に在籍していた、と記憶している。彼らが受け持ったのはたった2クラスで、生徒は4〜50人程度。私立高校の特別進学コースにおける英語教育と考えると、人数体制からうかがえるように学校としても力を注いだプロジェ
巡礼路、大地を踏みしめて歩いたことの確かな記憶。
今日、NHK BSプレミアムで「聖なる巡礼路を行く 〜カミーノ・デ・サンティアゴ 1500km〜」という番組が放送されていた。
全三回放送のこのシリーズは、1ヶ月ほど前すでにBS8Kの高画質でヨーロッパの大地、青空、草花、石垣、教会、巡礼路を美しい色合いそのままに視聴者に届けていたらしい。反響があったことからBSプレミアムで放送、初回が本日だった。フランス国内のLe Puy-en-Velay(ル
主体性と、個人主義と、相互作用。
今日、渋谷の街を歩いていたら、百貨店の入口の扉に貼られた「当面の間」まで営業を中止するという案内を見かけた。シャッターは降ろされ内部の様子はうかがうことはできないが、いつもの賑やかさは遠く記憶の向こうに追いやられている。当面の間という言葉の解釈、その具体性、判断は各自に委ねられているのだろう。当面、当分、いつまでかはわからないけれど一定期間。
フランスのカフェやレストランでの張り紙では閉店を顧客