よろつよ

初めまして。私は『よろつよ』です。普段は販売の仕事をしています。書くことが大好きで、このnoteに小説やエッセイを綴っていきます。人々の心に触れるようなストーリーや考えをシェアしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

よろつよ

初めまして。私は『よろつよ』です。普段は販売の仕事をしています。書くことが大好きで、このnoteに小説やエッセイを綴っていきます。人々の心に触れるようなストーリーや考えをシェアしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

マガジン

  • まったり朝礼

    毎日、つかっている朝礼をまとめました! ゆるい内容ですが、1分朝礼にぴったりです。 朝礼がチームを変革します!

  • コンビニの甘い夢

  • 秋とスィーツ

    秋、日本の美しい季節。紅葉が山々を彩り、 涼しい風が木々を揺らし、秋の訪れは心を和ませます。 そして、この美しい季節にはもう一つの魅力があります。 それは、秋のスィーツです。 このエッセイは、「秋とスィーツ」と題し、 日本の秋とスィーツ文化についての魅力的な旅に案内します。 秋と言えば、和菓子や洋菓子、 さまざまなデザートがその特徴的な風味と共に訪れます。 秋の日本のスィーツがどのように季節と文化に結びついているか、 その歴史と背後にある物語を探求します。 日本のスィーツは、季節感を大切にし、 自然の恵みを最大限に活かしたものです。 それゆえ、秋のスィーツは特に心温まるものとなり、 季節の変化を感じる機会となります。

  • 夏の終わりの匂い

    夏の魅力を深く追求する旅へ誘う。 夏の終わりに感動する静寂な風景や、 海辺の記憶、そして夜空に輝く星々の輝き。 それぞれの章が、夏の残り韻と感情を言葉に綴り、 あなたを心温まる世界へと案内する。 冷たく澄んだ秋の空気が感じられる今、 この本は夏の終わりの美しさを称賛し、 新しい季節への準備を整える一助となることでしょう。 それぞれの章が、日本の夏の特別な瞬間や風景を選んで、 その独特な魅力を余すことなく伝えていきます。 旅は続くような気持ちで、 この本とともに夏の終わりの匂いを感じていただければ幸いです。

  • 鬼シリーズ

    鬼についてのエッセイ色々

最近の記事

「月光に滲む手紙」 下

1分小説 この物語は2章構成になっています! 第2章:月光の下の真実 山中に足を踏み入れると、風の音がまるで誰かの低い声のように響いていた。二人がたどり着いたのは、苔むした石碑の前だった。そこには誰も読めない古代文字が刻まれていた。佐伯は初音の目に奇妙な光が宿るのを見た。「この場所……私、知っているような気がする」 月が雲間から顔を出し、石碑の文字が青白い光に浮かび上がった。「過去の重さを背負う者よ、ここに秘められし真実を受け入れよ」と読み上げる初音の声は、別人のようだ

    • 「月光に滲む手紙」 上

      1分小説 この物語は2章構成になっています! 第1章:消えた刻印 1944年の真夏、戦火の影が夜の空を赤く染める中、日本のとある山間の村に小さな書店があった。その書店には、時折り村人たちが言い伝えを話す古びた羊皮紙が秘蔵されていた。紙には伝説の将軍が恋人に宛てた未達の手紙が刻まれているとされ、それを読むと不思議な夢を見ると言われていた。 その書店を営む中年の男、佐伯は、その夜、夢を見た。夢の中で、白い月光に照らされた影が、山の奥で見知らぬ青年に何かを囁いていた。その囁き

      • 「和菓子に溶ける恋」 下

        1分小説 この物語は2章構成になっています! 第2章:甘さの先 数日後、瑠璃は翔が再び店を訪れることを知り、心が不思議にざわめいた。再訪した翔は、店内で和菓子を手に取るたびに瑠璃に質問を投げかけた。和菓子の形、色、そして背後にある物語。彼が店を訪れるたびに、二人の間には静かな会話が流れ、次第に言葉に込められる温度が変わっていった。 ある夜、瑠璃は仕事を終え、空に浮かぶ月を見上げていた。ふとした気まぐれで、彼女は店の和菓子を一つ持って近くの公園に行くと、そこには翔がいた。

        • 「和菓子に溶ける恋」 上

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第1章:甘さの影 28歳の里田瑠璃は、和菓子屋「山猫」で働く日々を過ごしていた。店は町の古い商店街の一角にあり、和の趣と共に心地よい香りを漂わせていた。瑠璃はいつも元気いっぱいで、さりげない気遣いが自然にできる女性だった。だが、その裏には、自分の小さな願望を押し込めてきたという秘密があった。 ある日の夕方、瑠璃は閉店間際の店で、ふと訪れた男性客に目を奪われた。彼の名前は佐々木翔、35歳の建築家だった。彼は自分の手に取った「練

        マガジン

        • まったり朝礼
          40本
        • コンビニの甘い夢
          8本
        • 秋とスィーツ
          15本
        • 夏の終わりの匂い
          15本
        • 鬼シリーズ
          2本
        • 雨の土曜の憂鬱
          16本

        記事

          「紅の織り糸」 下

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第2章:色の答え 数日後、瑠璃は店で新しい試みとして、「季節の彩り」と題した特製和菓子を出すことを決めた。紅色、黄色、深緑と三色の羊羹が美しく並んだその一皿は、瑠璃が持つ色彩感覚の集大成だった。初めて外に見せた自分の一部だった。 「山猫」の店先で試食会が開かれた日、多くの客がその新しい和菓子を手にしていた。中には、前回の年配の常連客もいた。彼は口に含むと目を細め、言った。「味も色も、深みがあるね。まるで心の中にしまっておいた

          「紅の織り糸」 下

          「紅の織り糸」 上

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第1章:紅色の秘密 里田瑠璃は、その日も和菓子屋「山猫」の朝の準備をしながら、心の中で小さな戦いを繰り広げていた。28歳、独身、元気いっぱいの彼女は、日常にあふれる細やかな気遣いを自然と続けてしまう癖があった。抹茶の色を見極めるとき、どの紅葉の葉が最も赤いかを選ぶとき、それは彼女にとって何か神聖な儀式のようでもあった。 瑠璃は色彩の資格を持っていたが、その知識を活かす場面は和菓子屋では多くなかった。しかし、彼女はその色彩感覚

          「紅の織り糸」 上

          「遠い味の行方」 下

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第二章 味の記憶 ある日、試作を重ねる瑠璃の姿を見て、同僚がふとつぶやいた。「ねぇ、瑠璃ちゃん。この羊羹、まるで誰かを懐かしんでいるみたいな味がするね」。その言葉にハッとした瑠璃は、目を閉じて、心に描かれた男性の姿を思い浮かべた。羊羹に込めるべきは、単なる美味しさや甘さではなく、誰かを懐かしむ温かな気持ちそのものなのだと。 再び、男性が店を訪れたとき、瑠璃はついに完成させた「黒豆羊羹」を手渡した。彼が一口食べると、目には薄い

          「遠い味の行方」 下

          「遠い味の行方」 上

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第一章 奇妙な依頼 里田瑠璃は、28歳のシングルウーマン。色彩の資格を持ち、江戸情緒漂う和菓子屋「山猫」で働く彼女は、今日も元気いっぱいに客を迎えている。小さな気遣いを欠かさず、常連客にも温かく接する瑠璃は、職場でも評判の良い存在だった。 ある日、瑠璃の前に現れた一人の年配の男性が、彼女に特別な注文をした。「昔、ここで食べた味が忘れられなくてね…」と、懐かしそうに語るその姿に、瑠璃は心を動かされる。男性が求めているのは、亡き

          「遠い味の行方」 上

          「微細な色と味のささやき」 下

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第二章:真実の味 翌朝、瑠璃は早めに店に着き、昨日の不審な出来事を再確認しようとしていた。さやかも来て、二人で試しに羊羹や団子を一つずつ割ってみた。しかし、見た目に異常はない。だが、一口食べた瞬間、瑠璃は確信した。「この味、少し違う…」 彼女は、和菓子を作る際に使用するあんこの配合や温度、材料の出どころまで一つひとつ確認し始めた。すると、ある小さな手がかりが浮かび上がった。最近、新しい仕入先が使われ始めていたのだ。瑠璃は、長

          「微細な色と味のささやき」 下

          「微細な色と味のささやき」 上

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第一章:小さな異変 里田瑠璃は、閑静な通り沿いにある和菓子屋「山猫」で働いている。彼女は28歳、元気で明るく、そして少しばかり気配りをしすぎる傾向があった。色彩の資格を持っている彼女は、お店の装飾や季節の和菓子に合わせた色使いにいつも気を配っていた。しかし、この日は少し奇妙なことが続いていた。 「この団子、少し違うんじゃないか?」と、常連客の老人が言った。いつもなら優しい笑顔で「少々お待ちください」と応じる瑠璃も、今日は何か

          「微細な色と味のささやき」 上

          「失われた味の行方」 下

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第二章「真実の甘さ」 瑠璃は「山猫」の店主の言葉に従い、江戸時代の資料や文献を読み漁り、幻の羊羹「月影」のレシピを探し求めた。数ヶ月が過ぎ、彼女はついに秘伝とされる小豆が、ある山奥で取れる特別な品種だと突き止めた。しかし、その小豆を使って再現した羊羹は、どうしても噂に聞く「過去を呼び覚ます甘さ」には届かなかった。 ある日、瑠璃は思いがけず「山猫」の店主から手紙を受け取った。その手紙には「今度こそ月影の羊羹を味わいに来なさい」

          「失われた味の行方」 下

          「失われた味の行方」 上

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第一章「甘露の如き幻影」 江戸の町の奥まった路地に、ひっそりと佇む和菓子店「山猫」があった。その店の名物は、誰もが絶賛する伝説の味「月影の羊羹」だと言われているが、その味を知る者は年々少なくなっていた。噂では、材料となる秘伝の小豆が一子相伝で守られているらしく、代々の店主にのみ伝えられてきた。店を訪れた者は、その羊羹の味が「過去を呼び覚ますような甘さ」だと口にするが、実際に食べたことがある人は今ではほとんどいない。 里田瑠璃

          「失われた味の行方」 上

          「山猫の謎」 下

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第二章: 「みたらしの秘密」 翌日、瑠璃はいつもより少し早めに店に到着した。カウンターの上に並ぶ和菓子の色はまだどこか鈍く、明るさを欠いていた。彼女は心の中で決心した。あの男性客が来たら、この奇妙な出来事について何か糸口を見つけようと。 そして昼過ぎ、予感は的中した。再び彼が店に現れ、また「みたらし団子を一つください」と言った。瑠璃は団子を手渡しながら、思い切って質問を口にした。「あの、昨日もいらっしゃいましたよね?和菓子の

          「山猫の謎」 下

          「山猫の謎」 上

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第一章: 「失われた色彩」 里田瑠璃は山猫和菓子店のカウンターに立ち、棚に並ぶ色とりどりの和菓子を眺めていた。今日は特別に奇妙な一日だった。先ほどから、何かが欠けている気がしてならない。けれど、その“何か”が何であるかはっきりとは分からなかった。もやもやとした不安が胸の奥に居座っていた。 「瑠璃ちゃん、今日はなんだか元気ないね?」 隣で働く中村さんが心配そうに声をかけた。瑠璃は微笑みながら「そうですかね、大丈夫ですよ」と返

          「山猫の謎」 上

          「ヤマミカ」 下

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第二章:魔法の鍵 瑠璃は妖精たちに導かれながら、その不思議な世界を進んでいった。妖精たちは「この世界には危機が迫っている」と語り、彼女に助けを求めてきた。彼女が見つけた古い扉は、実はこの世界と現実を繋ぐ唯一のものであり、瑠璃にはその扉を守る使命があったのだ。 「でも、私なんかにできるのかな…?」 瑠璃は戸惑いながらも、自分に課せられた役割に向き合おうと決心した。妖精たちは彼女に「魔法の鍵」を手渡した。それは扉を守る力を持ち

          「ヤマミカ」 下

          「ヤマミカ」 上

          1分小説 この物語は2章構成になっています! 第一章:不思議な扉 和菓子屋「山猫」で働く里田瑠璃は、毎日店先でお客様に笑顔を届けることに喜びを感じていた。色とりどりの和菓子を作るのが得意な彼女は、色彩の資格を活かして季節ごとの美しい和菓子を生み出していた。しかし、どこか心の奥には「何か特別な出来事が起きないかな」という淡い願いがあった。 ある日のこと、店の奥にある使われていない倉庫を整理していた瑠璃は、古びた木の扉を見つける。その扉はこれまで何度も見たはずなのに、今日は

          「ヤマミカ」 上