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「和菓子に溶ける恋」 下

1分小説
この物語は2章構成になっています!


第2章:甘さの先



数日後、瑠璃は翔が再び店を訪れることを知り、心が不思議にざわめいた。再訪した翔は、店内で和菓子を手に取るたびに瑠璃に質問を投げかけた。和菓子の形、色、そして背後にある物語。彼が店を訪れるたびに、二人の間には静かな会話が流れ、次第に言葉に込められる温度が変わっていった。


ある夜、瑠璃は仕事を終え、空に浮かぶ月を見上げていた。ふとした気まぐれで、彼女は店の和菓子を一つ持って近くの公園に行くと、そこには翔がいた。彼は瑠璃に気づくと、「ここで君に会えるとは」と言って微笑んだ。彼の目には、かすかな光とともに、何かを求めるような気配があった。


二人はベンチに座り、瑠璃は和菓子を差し出した。「これは、私が今までで一番気持ちを込めて作ったものです。」翔は驚いたようにそれを受け取り、口に運んだ。そして、目を閉じて味わった後、静かに言った。「甘さの中に、君の気持ちが込められているのがわかるよ。」


その夜、瑠璃は自分が無意識に抱いていた気持ちを初めて理解した。翔が目を開けたとき、その目には、瑠璃がずっと隠してきたものが映り込んでいた。お互いの心の奥にある甘さと苦さが、ようやく交わり合った瞬間だった。



おわり


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よろつよ



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