- 運営しているクリエイター
#日本文学
岩波少年文庫を全部読む。(106)子どもには成長が、大人には変化がある。大人こそ変わろう。 ヨハンナ・シュピリ『ハイジ』
ヨハンナ・シュピリ『ハイジ』(上田真而子訳、岩波少年文庫、全2分冊)は、『ハイジの修業と遍歴の時代』(1880)とその続篇『ハイジは学んだことを役立てる』(1881)の2篇が、ひとつながりの長篇小説1篇として読まれるようになったものです。 マイエンフェルトでの修業時代 ハイジ(ハイディ)はアーデルハイトの愛称。5歳の彼女が、保護者である叔母デーテに連れられて、グラウビュンデン州マイエンフェルトの高台にある世捨て人の祖父・アルムじいさんの家に引き取られるところから、物語が始
¥100