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岩波少年文庫を全部読む。

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シミルボンから移行してきました。 少しでも長く続くよう、いや、全タイトルをレヴューできるよう、みなさん応援してください。
戦後日本の児童文学を牽引してきた存在のひとつ、岩波少年文庫のレパートリーを、毎週1タイトル取り上げ…
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#英文学

岩波少年文庫を全部読む。(145)これ以上なにか足してもダメ、引いてもダメ。奇蹟のよ…

メアリ・ド・モーガン『風の妖精たち』(岩波少年文庫)は、同名の短篇おとぎ話集(1900)から…

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千野 帽子
1年前
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ヴィクトリア時代を舞台とする乳脂肪分過多なファンタジー 岩波少年文庫を全部読む。…

1842年、首都からウェストカントリーへ エリザベス・グージ『まぼろしの白馬』(1946。石井桃…

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千野 帽子
1年前
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岩波少年文庫を全部読む。(136)子ども時代とその「終わり」を描いたタイムトラベル小…

この物語は、海岸沿いのラディクリフ村と、その隣のラディクリフ町からはじまります。ラディク…

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千野 帽子
1年前
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岩波少年文庫を全部読む。(133)地に足がついてない女の子が自分の足で歩けるようにな…

「地に足がついてない」のは「病気」の一種である! ジョージ・マクドナルド『かるい王女さま…

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千野 帽子
1年前
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岩波少年文庫を全部読む。(124)リアリズムとアレゴリーの絶妙なバランス フランシス…

フランシス・ホジスン・バーネットの『秘密の花園』(1911)は、児童文学史上でもどうにも位置…

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千野 帽子
1年前
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岩波少年文庫を全部読む。(119)季節感満載、とくに冬にぴったりの短篇集 アリソン・…

アリソン・アトリー『氷の花たば』(石井桃子+中川李枝子訳、岩波少年文庫)は、1948年刊行の…

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千野 帽子
1年前
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岩波少年文庫を全部読む。(114) バッドエンドとハッピーエンド、2本のクリスマスストーリー ウィーダ『フランダースの犬』

12月になりました。たまたまですが、1本はバッドエンドな、もう1本はハッピーエンドなクリスマスストーリーの回になってしまいました。 『フランダースの犬』(野坂悦子訳、岩波少年文庫)には、英国の作家ウィーダの表題作(1872)と「ニュルンベルクのストーブ」(1882)というふたつの中篇小説が収録されています。「ニュルンベルクのストーブ」はハッピーエンドですよ! BIG IN JAPAN 英国の小説家ウィーダ(マリー=ルイズ・ド・ラ・ラメー)は19世紀後半に大人向け・子ども

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岩波少年文庫を全部読む。(110)目に見えない魔法の輪の、外側に疎外されてるあなたへ…

〝やってみようともしない〟ことの苦しみ ジョーン・G・ロビンソンの『思い出のマーニー』(1…

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千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(109)本筋ハッピーエンド後に「衝撃のほんとうの結末」 ジ…

訳題はなぜか語順が逆 ジョージ・マクドナルドの『カーディとお姫さまの物語』 (1882。脇明…

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千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(108)剛速球なのに変化球。ヴィクトリア朝長篇ファンタジー…

ジョージ・マクドナルドの『お姫さまとゴブリンの物語』(1872。脇明子訳、岩波少年文庫)は、…

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千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(104)マレビトはトラブルメーカー。ジブリアニメ化希望 …

ジェイムズ・リーヴズの『月曜日に来たふしぎな子』(神宮輝夫訳、岩波少年文庫)は、Pigeons …

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千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(99)エドワード朝ミドルクラス版「特攻野郎Aチーム」? …

子どものころ本を読まなかった僕は、例によってケネス・グレアムの『たのしい川べ』(1908。石…

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千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(95)怖い。夢を操作してしまうのが怖い。 キャサリン・ス…

僕はこれ、かなり素晴らしい作品だと思います。 キャサリン・ストーの『マリアンヌの夢』(19…

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千野 帽子
2年前
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岩波少年文庫を全部読む。(83)伴侶にするならメンタルが安定してる人がいいよ。 エリナー・ファージョン『本の小べや2 天国を出ていく』

エリナー・ファージョンの自選短篇集『本の小べや』(1955)には、27篇が収録されています。 石井桃子訳の岩波少年文庫では2分冊で刊行されました。第2分冊『天国を出ていく』には、表題作を含む13篇が収録されています。 はっきりわからないことがあると、叱りつける人と、笑う人 前回、第1分冊『ムギと王さま』(石井桃子訳、岩波少年文庫)で、このように書きました。 この双方の傾向を持つ作品は、第1分冊にも第2分冊にも均等に存在すると思いますが、とりわけ第2分冊のほうに後者の印象

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