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#マクロ経済学
2020年に読んだ経済書まとめ
2020年に読んだ経済学とか政治経済の本についてまとめておくのを忘れていた。あんな歴史に残る外生的ショックがあったのに。まあ昨年は英語学習と仏教に時間をかけるようになったのでやむをえないのであるが。
というわけで取り急ぎ。まずはModern Monetary Theory(MMT)関連書籍から。昨年は画期的な本が2冊でている。
世の中では難しいことを簡単に説明するのがよいことみたいになってるが
ステファニー・ケルトンの一般向けMMT解説書の邦訳がやっと出た
ステファニー・ケルトンの『The Deficit Myth』の邦訳『財政赤字の神話』の邦訳が早川書房から出版された。経済学の素養がない人に、Modern Monetary Theory(MMT)を説明するという趣旨である。政府の赤字、貿易赤字に関する様々な神話、つまり思い込みを解き明かしていく。本書を読み終わると、いかに誤ったレンズを通して現実を見ているかわかるだろう。
私は英語しかまだ通して読
書評『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話』
書評です。ヤニス・バルファキスのこの本はずいぶん前から話題になっていたのになかなか邦訳がでなくて英語版(原書はギリシャ語)読むかどうしよう悩んでいたら3月に邦訳でてたらしいのでお買い上げ。
著者のバルファキスは、2015年ギリシャ危機のさいにギリシャ財務相をつとめた経済学者である。彼が10代の娘に経済について易しく語るという体裁になっており、たいへんわかりやすい。まず第1章はジャレッド・ダイアモ
ビル・ミッチェルがやって来た その2
昨日11月4日、京都市国際交流会館にて薔薇マークキャンペーン主催でビル・ミッチェル教授のセミナーが行われ、またしても聴講してきた。
今日は松尾匡教授と朴勝俊教授よりいくつか質問が事前に提出され、ミッチェル教授がMMTのアウトラインを話しつつ、質問に答えていくというスタイルであった。ただし通訳を介してすべての質問に詳細に答えるのは不可能なので、仔細は順次ブログにアップしていくとのことでした。誰かが
ビル・ミッチェルがやって来た
11月2日土曜日、MMT提唱者の1人であるビル・ミッチェルさんが京都大学にて講演されたので行ってきた。本やブログで知ってる人が目の前で喋ってるというのは不思議な感覚だった。
オーストラリア訛りが凄くて聞き取るのに苦労したけど、通訳の方々の活躍により楽しく聴くことができた。
印象に残っているのは、税の役割は民間から実物支出の余地を奪うことだと強調されていたことだ。税は貨幣的な意味では財源ではない