考えて釣る! #バスフィッシング研究ノート

アカデミアの現役研究者が趣味のバスフィッシングの知識を体系的に整理し,自分で考えて釣るためのフレームワークを作るべく本気で考察する研究ノートです. ジャンルを問わない釣りの基本を呟くbotも運営してます(下のXのボタンからアクセス可能).

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はじめに:このノートの目的

いきなりですが, 最近のバスフィッシング,ちょっと難しすぎませんか? ライブスコープとか,特殊なルアーの使い方とか,私は正直ついて来れていません.最近は,中途半端に仕入れた知識で新しいルアーを試してみるものの,やりきれずに終わってしまうということも増えてきました.でも,そういう新しいテクニックを試すことがバスフィッシングの面白さだったんでしたっけ?例えオーソドックスな釣り方しか知らなかったとしても,その中で適切な釣り方を判断するプロセスにバスフィッシングの面白さはあったの

    • 【雑記帳26】ストラクチャーに関する判断

      【雑記帳24】で,バスの場所に関する判断を,エリア,ストラクチャー,底質,カバー,レンジの観点からバスの居場所を絞り込むことと捉えてみることにしました.今回は, ストラクチャー(地形変化)について考えてみます. ストラクチャーの見極めまずストラクチャーの種類としては,シャローフラット,岬,岩盤,ガレ場,ブレイク,ハンプ,護岸,テトラ帯,橋脚,水門などが挙げられるかなと思います(テトラにはカバー的な側面もありそうです).リザーバーならバンク角も地形の情報の一つでしょう.ただ,

      • 【番外編3】「僕たちのバスフィッシングにセオリーは必要ない」を読んで

        北大祐さんと木村建太さんの「僕たちのバスフィッシングにセオリーは必要ない」を読みました.やっぱりこういうノートを書くからには定番書には目を通して置かなければならないと思ったので(職業病かもしれません).以下で,私なりの感想を書いてみたいと思います. ちなみに,一部の内容は以下のWebサイトでも公開されています. セオリーは必要ない,では必要なものは?内容はインタビュワーがお二人にバスフィシングのセオリーについて意見を求めるという形式になっています.ただ,セオリーが完全に否

        • 【雑記帳25】エリアの判断に用いる情報,理論(追記あり)

          いくつか情報を追記しました(11/25). 【雑記帳24】で,バスの場所に関する判断を,エリア,ストラクチャー,底質,カバー,レンジの観点からバスの居場所を絞り込むことと捉えてみることにしました.今回は,エリアについて考えてみます. エリアの良し悪しを判断するということは,ある程度広範囲に影響を及ぼす要因を見ていくことになると思います.そうすると,利用できる事前情報,情報,理論には以下があると思います. 事前情報:時期 理論:シーズナルパターン(詳細は別途記事にできれ

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        • 雑記帳まとめ|場所に関する判断
          6本
        • 番外編まとめ
          3本
        • 雑記帳まとめ|何を投げるかの判断
          11本
        • 雑記帳まとめ|時間に関する判断
          5本
        • 雑記帳まとめ|フレームワークの概要
          9本

        記事

          【雑記帳24】バスの場所に関する判断

          バスの場所を判断するという行為をどのように捉えていけばよいでしょうか.色々な考え方があると思いますが,本ノートでは,以下の観点から有望な場所を絞り込むことをバスの場所に関する判断と定義したいと思います. エリア ストラクチャー 底質 カバー レンジ ここでは,これらの要素の概要を述べ,次回以降で各要素に関する判断に使える事前情報,情報,理論について整理していきたいと思います. エリアここでエリアと呼んでいるのは,いくつかの川筋からなるリザーバーならその川筋,自然

          【雑記帳24】バスの場所に関する判断

          【雑記帳23】「どこで」に関する判断

          今後しばらくは釣りの「場所」に関する判断について考察してみたいと思います. このノートでは,自分で考えてバスを釣るためのフレームワークの構築を目指しています.釣りを判断,実行,情報更新のサイクルと捉えると,判断の段階では「いつ,どこで,何を投げるか」を判断する必要があるでしょう(【雑記帳9】も参照).これまで,「いつ」,「何を投げるか」については記事を書いてきました.今後は,「どこで」の部分,つまり場所に関する判断について検討したいと思います. 場所に関する判断と言っても

          【雑記帳23】「どこで」に関する判断

          【番外編2】アマプラで釣りDVDが観れる!

          昨日気がついたのですが,Amazon Prime Videoで結構な数の釣りDVDが観れるようです.私のおすすめを紹介します! (メルカリで中古を漁っていた日々は何だったのでしょうか..) 普遍的な理論を整理して説明してくれているものを挙げました.単にバスプロの釣りに1日カメラが同行して,釣れた後にその日限りの状況の解説をするものではありません.私のノートを呼んでくださっている方なら必ず気に入ると思います.アフィリエイトとかもやってないので,純粋なおすすめです. ヒロ内藤

          【番外編2】アマプラで釣りDVDが観れる!

          【雑記帳22】ルアーの食わせ力の判断に用いる情報,理論

          私はバスフィッシングにおいて,何を投げるか判断する際に,ルアーの強さ,動きの向き,動きの速さ,食わせ力を決めるようにするとよいのではないかと考えています.今回は特にルアーの食わせ力を決めるために利用できる情報や理論について考えてみたいと思います. 基本的に食わせるまで正解はわからないこれを言ってしまうと元も子もないのかもしれませんが,どのような食わせの動きがその日のバスにスイッチを入れるのかは,実際に試してみるまでわからないと思います.したがって,食わせ力の判断に用いる情報

          【雑記帳22】ルアーの食わせ力の判断に用いる情報,理論

          【雑記帳21】ルアーの動く速さの判断に用いる情報,理論

          私はバスフィッシングにおいて,何を投げるか判断する際に,ルアーの強さ,動きの向き,動きの速さ,食わせ力を決めるようにするとよいのではないかと考えています.今回は特にルアーの動く速さを決めるために利用できる情報や理論について考えてみたいと思います. 速さの判断に用いる情報,理論速さの判断に用いる情報,理論については,いつも参照させていただいている入門書ですが,田辺哲男さんの「最強のバス釣り入門: 「自分の力で釣りたい人」の必読書」で基本的なことは語り尽くされているように思いま

          【雑記帳21】ルアーの動く速さの判断に用いる情報,理論

          【雑記帳20】ルアーの動く向きの判断に用いる情報,理論

          私はバスフィッシングにおいて,何を投げるか判断する際に,ルアーの強さ,動きの向き,動きの速さ,食わせ力を決めるようにするとよいのではないかと考えています.今回は特にルアーの動きの向きを決めるために利用できる情報や理論について考えてみたいと思います. 縦と横,両方試せば良いといっても,基本的には巻物のように横に動くルアーか撃ち物のように縦に動くルアーしか種類はないわけです.であれば,【雑記帳10】で述べたように,両方を試して反応の良い方をその日の主軸にしていけばいいのではない

          【雑記帳20】ルアーの動く向きの判断に用いる情報,理論

          【番外編1】今日の釣り日記(オフショアジギング)

          バスフィッシングの話題ではないのですが,今日は友人とオフショアジギングに行ってきました. 結果は,私一人がボウズという大変悔しい結果でした.. 船として色々な釣り物を試して,最終的に100m付近のタチウオ狙いに落ち着き,私以外の参加者はそれなりに釣果を重ねていました.細かい反省は色々あるのですが,特に釣果に直結したと思われる反省点は以下のとおりです. ジグのカラーバリエーションが少なかった. タチウオはカラーによって反応が大きく変わることがあるんですよね.今日も明らか

          【番外編1】今日の釣り日記(オフショアジギング)

          【雑記帳19】ルアーの強さの判断に用いる情報,理論

          ここ数回の記事で,バスフィッシングにおいて「何を投げるか」の判断とは, ルアーの強さ ルアーの動く向き ルアーの動く速さ ルアーの食わせ力 を決めることであるという仮説を立てて考えてきました. ここでは,以下のバスフィッシングフレームワークの観点から,ルアーの強さを決めるには現場でどのような情報を集める必要があり,それをどのような理論に照らして判断につなげていけばよいのかを考えてみたいと思います. 強さの判断に用いる情報,理論強さの判断に用いる最も基本的な理論は

          【雑記帳19】ルアーの強さの判断に用いる情報,理論

          【雑記帳18】ルアーの食わせ力

          ルアーは単に弱ければ弱いほど食わせやすいのでしょうか? このノートでは,自分で考えて釣果を得るためのバスフィッシングフレームワークについて考察しています.その中でも最近は,「何を投げるかの判断」を「ルアーの強さ,向き,速さの判断」と捉えて,それぞれについて考察してきました.すでにルアーの強さ,向き,速さそれぞれについて記事を書いています.当初はこれらの観点を考慮すれば十分と思っていたのですが,これらとは別に,最終的にどうやってバイトに持ち込むかという部分をルアー選びの観点に

          【雑記帳17】ルアーの動く速さ

          皆さんは釣り場でルアーを選ぶときどのような点に着目していますか? このノートでは,自分で考えて釣果を得るためのバスフィッシングフレームワークについて考察しています.その中でも最近は,「何を投げるかの判断」を「ルアーの強さ,向き,速さの判断」と捉えて,それぞれについて考察しています.これまで,ルアーの強さ,向きについて考えてきました.今回はルアーの動く速さについて考えてみようと思います. 強さを変えずに速さを変える例えば,シャッドを巻いていて,ゆっくり巻いても食わないので速

          【雑記帳16】ルアーの動く向き

          皆さんは,巻物と撃ち物どちらがお好きですか? どちらが優れているということはないと思いますが,やっぱりこの2つは区別して考えた方がいいですよね. このノートでは,自分で考えて釣果を得るためのバスフィッシングフレームワークについて考察しています(【雑記帳8】も参照).その中でも最近は,「何を投げるかの判断」を「ルアーの強さ,向き,速さの判断」と捉えて,それぞれについて考察しています(【雑記帳14】も参照).前回の【雑記帳15】ではルアーの強さについて考えましたので,今回はルア

          【雑記帳15】ルアーの強さ

          皆さんはルアーを選ぶとき,何を基準に選んでいますか? このノートでは,自分で考えて釣果を得るためのフレームワークについて考察しています(【雑記帳8】も参照).その中でも今回は,「何を投げるか」の判断に役立つ,ルアーの強さという概念について,考えてみたいと思います(【雑記帳14】も参照). ルアーの強さとは田辺哲男さんの「バス釣りビッグフィッシュパターン」によれば,ルアーに対して「強い」「弱い」という表現は当時のアメリカでも用いられていなかったそうで,田辺さんが初めて考えた