ナボ マヒコ(Nabo magico)14
「ごめん下さい。」と一応は言ってみたが、やはり返事はなかったので、僕は恐る恐る中へと入っていった。
小さな踊り場を通ると中はサロンになっていて思ったより広々としている。天井にはこの部屋にはちょっと不釣り合いな大きさのシャンデリアがぶら下がっていた。
僕は、明かりをつけようとスイッチを探した。入り口脇の壁の隅にそれを見つけ、パチンと押すと、殆どの電球は切れていたらしく辛うじて三つほどの弱いオレンジ色の光が室内を照らすだけだった。
壁に張り付くようにして置かれた本棚には、ぎ