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岡崎乾二郎 「視覚のカイソウ」展@豊田市美術館
https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/okazaki/ アクリル、グラフィック、オブジェ、セラミック、テキスタイルとメディウムを様々に替えながら造形の根源を問い…
「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」展@Bunkamura ザ・ミュージアム
ソール・ライターは1980年代までファッション・フォトグラファーとして活躍した。2006年にシュタイデル社から写真集『Early Color』が出版されると、カラー写真のパイオニアとして注目をあつめた。すでに2017年に同美術館で回顧展が開催されているが、今回はアーカイヴから発掘されたポートフォリオやカラースライド、プライヴェートなスナップを加えて、ライターの仕事が多角的に紹介されている。
香川檀『ハンナ・ヘーヒ 透視のイメージ遊戯』、水声社、2019年
コラージュあるいはフォト・モンタージュが20世紀芸術におけるもっとも有力な手法のひとつとなったのは、事象の断片化、既知のイメージの剽窃と異化、異質なものどうしの意表をつく結合や対比といった特徴が、複製技術時代の人間の知覚のあり方と一致したからである。
本書は、過激な振る舞いで人目を引こうとするダダイストの中にあって一貫した造形志向を持ち続け、最後までそのようなフォト・モンタージュの可能性を探求
『坂田一男 捲土重来』@東京ステーションギャラリー
1920年代にフランスに留学し、フェルナン・レジェに直接学んだ坂田一男は、おそらく当時の日本では、キュビズムとそこから派生する造形の問題を最も深く考察した画家だろう。1933年に帰国した坂田は故郷の岡山にアトリエを構え、東京や関西の都会の芸術運動とは距離を取りながら造形の探求にのめり込む。
フランス時代には人物をモチーフにしたキュビズム風の作品を多く手がけている。ピカソやブラックらキュビズム
藤原辰史『分解の哲学――腐敗と発酵をめぐる思考』
青土社、2019年
現代社会では、人は何か有益なものを生み出し、成果をあげ、生産することに駆り立てられている。そしてそのような生産によって得た報酬をもとに、義務ででもあるかのように次から次へと消費することをやめられない。本書は、このような生産と消費の無限サイクルに、「分解」という概念によって遊びの余地を与えようとする思索の試みである。
落ち葉や糞尿、生物の死骸はやがて腐敗し、細菌によって
山沢栄子「私の現代」展@東京都写真美術館
山沢栄子は1920年代に油彩を学ぶために渡米し、アルフレッド・スティーグリッツの弟子だったカメラマンの助手となって撮影を学んだ。こんなにも早い時期にアメリカで写真を学んだ日本人であり、しかも女性という非常に稀有な存在である。
本展覧会で圧巻なのは、抽象的なカラー写真《What I am doing?》のシリーズである。ある作品では光の角度と陰影が丹念に計算され、素材の質感が生々しく立ち上がり、ま
岡崎乾二郎 「視覚のカイソウ」展@豊田市美術館
https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/okazaki/
アクリル、グラフィック、オブジェ、セラミック、テキスタイルとメディウムを様々に替えながら造形の根源を問い続けてきた作家の、これまでの制作を一望できる貴重で刺激的な展覧会。展示会場に佇んでいると、作品を見る喜びと緊張感を強烈に感じる。
アクリルによる絵画では、絵の具が色彩の塊をなして、画