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エッセイでっせぃ★

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日々思うことを書いています。ブックカフェ風の家にしたいなーとか。家庭料理とか。読書の記録も。ピアノはドビュッシーが好き。息子の大学生活。
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#思い出

クリームソーダは飲めない。

クリームソーダは飲めない。

息子はクリームソーダが好きだ。
私もわりと好きだ、と思う。
わりと好きだと思うが、飲まない。
いや、飲めない。

これには理由がある。

十代の頃、担任の先生がホームルームの時間に詩を読んでくれたことがあるのだ。

それが「クリームソーダの詩」というタイトルだった。
作者はその学校の卒業生で、在校中の作品だという。

私は同じ年頃の人がこんなにも人の心を打つ作品を作れるんだということに驚き、そして

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使えないおこづかい。

使えないおこづかい。

小学校一年生の時、母親が私におこづかいをくれた。

小さな財布も用意してくれ、その中に200円を入れ「大切に使いなさい」と言った。
そして母親はその財布を紙製の箱の中にしまい、その紙箱は冷蔵庫の上に置かれた。

一年生になると同時に定期的におこづかいをもらうようになった子はクラスに何人かいた。
彼らは放課後、駄菓子屋にいっておやつを買ったり、ガチャガチャを回したりしていた。
私もその場面を見ていた

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行楽日和の日には思い出す。

行楽日和の日には思い出す。

いい天気の連休には、きまって昔の職場を思い出す。

新卒で入社したのは、お土産屋さんを経営する会社だった。
最初こそ事務所のようなところでお茶くみをしていたが、すぐに現場(店舗)に出されて忙しく働くことになった。

お土産さんというのは平日はだいたいヒマである。
そしてGWだとか盆暮れ正月のように、他人様が休んでいる時こそが忙しい。
朝から晩まで、それはもうコマネズミのように働いた。

レジに入れ

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いちご大福は白あんに限る。

いちご大福は白あんに限る。

いちご大福はやっぱり白あんがよい。

たいていのいちご大福は、いちごがこしあんに包まれている。
しかしそれは、私が好きないちご大福ではない。

生まれて初めていちご大福を食べたのは、おそらく小学生の頃。
祖父母の家に向かう途中の和菓子屋さんで見つけた。

自宅のほうでは見かけない、しゃれた和菓子に私はすっかり夢中になった。
餅もいちごも大好きなのだ。

その頃の私は、あんこが苦手だった。
でも、い

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息子の、生まれる前の記憶かもしれない話。

息子の、生まれる前の記憶かもしれない話。

息子が小学校低学年の頃に、教えてくれた「夢」の話。

息子はそのとき雲の上にいて、真っ白い長い服を着たおじいさんと話をしていた。
おじいさんが、雲の下のたくさんの家の中から、星のように光るひとつの家を指して「あそこがおまえの生まれるところだよ」と言った。

それだけの話。
息子はずっと小さい頃から、この「夢」のことを何度も思い出していたんだそう。

もしかしたら「夢」じゃなくて、本当の話だったりし

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ミルクの味が分かる新生児。

ミルクの味が分かる新生児。

ふにゃふにゃの新生児の夢を見た。

乳児にぐいぐい押されて布団の端で眠るとか、懐かしい。

そういえば、生後半年の頃、一緒に寝ていて息子の上に足が乗り上げてしまったことがあった。
息子は、まだ喋れなかったけれど「うーうー!」と大きな声を出して怒っていた。
慌てて「ごめん!」と言って足をどかしたら「すーすー」と寝た。
私も次の瞬間、寝落ちした。

気をつけていたつもりなんだけど、一緒に寝ていると事故

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【みんフォト】乳幼児の子育て

【みんフォト】乳幼児の子育て

子どもが生まれてから、小学校入学までの子育てをテーマに、Canvaで画像を作った。
現在、子育て中の方や、子育ての思い出を語るときにも使えるかな。

膝より深いところへは、入らない誓い。

膝より深いところへは、入らない誓い。

子どもの頃から夏と言えば海水浴だった。
潮風をあびると風邪をひかなくなると言われて。

親戚の家からほど近い海水浴場が定番。
水着で行って、水着で帰ってくる。
泊まらせてもらってる間、毎日のように海へ行った。

しかし同時に「海は怖い」というのも繰り返し聞かされて育った。
遊びに行く海水浴場は毎年のように事故が起こっていたのだ。
とてつもなく波が荒くて、最近では海水浴禁止になったという。

そんな

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断捨離を何度も免れてきたモノたち。

断捨離を何度も免れてきたモノたち。

最近気温の上昇とともに断捨離熱、片付け熱も上昇中です。

先日は押入れの1/4を断捨離しました。ひとつずつ、ときめくかどうかの判定をしてから処分するので、1/4を片づけるのに1時間かかりました。

その1/4の部分には、比較的最近のものに混じって、独身時代のものが入った段ボールがひとつありました。

独身時代のものは10年以上前に徹底的に断捨離したのです。それでも捨てられなくて残しておいたものが出

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クリスマスの朝に、子育て終了について知らされる。

クリスマスの朝に、子育て終了について知らされる。

クリスマスの朝、普段どおりの時間に目が覚めた。
枕元にはダンナがセットしたプレゼントが置いてある。

よし!

息子はプレゼントが楽しみすぎて、もう起きてることだろう。

我が家のクリスマスプレゼントは1年かけて集めた、ささやかで面白いモノたちの詰め合わせだ。
きっと中身を広げてあれこれ堪能してるに違いない。

今年はどれが一番ウケてるのかな。

自分で中身を用意しラッピングしてダンナが枕元に置て

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家庭料理人・めんどくさい派

家庭料理人・めんどくさい派

家庭料理歴20年ほどの私は、正直料理はめんどくさい派。
なんなら食べるのもめんどくさい派。

お腹は毎日めっちゃ空く。調子がいい日は、朝起きたとたんに空腹だ。
だから食べるために仕方なく料理をする。

こんな私が作る毎日の食事はめいっぱい手を抜くし、名前のつく料理なんてほとんどしない。超適当がほとんど。

だけど世の中は料理好きな人ばかりじゃないと思うんだよね。
作らなきゃいけないから仕方なく作っ

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ロードス島戦記、ポケモン、あつ森、そして。

ポケモンの新しいゲームがまもなく発売される。やるか、やらないか。
私は今、けっこう真剣に悩んでいる。

もともと私はゲーム好きな人間ではない。
はるか彼方昔に、PC98(←NECの昔のパソコンシリーズ)でロードス島戦記(←RPG)に挫折して以来、ゲームは明らかに苦手なものカテゴリに入っていた。

だってロードス島戦記ときたら。
出発して最初の敵に遭った時点で、何をすればいいのか分からなくて出発点に

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短歌「夏の記憶」

気づけば八月も中旬。息子の夏休みがつい先日始まったばかりなので、まだ七月のような気分でいました。
短歌作りの練習として、「夏の記憶」をテーマに三十九首。幼稚園くらいから高校生までの夏の記憶を少しずつたどってみました。

砂利だらけの庭で転がすとりたてのスイカ思わぬほうへとジャンプ
浴衣着て兵児帯締めて踊るのは練習重ねたよーちえん音頭

朝顔にアルミホイルを巻きつけて昼の朝顔観察日記
背丈より大きく

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