【ひと夏の妹】#41/46 対決
「あなたの自己満足でしょ、それ。でも、娘はそれに振り回されたのよ」
自己満足。その通りだ。自覚はしているつもりだったが、自分に対してどこか甘やかしていたその事実を、大人の女の口から厳しくぶつけられるのは、さすがに堪たえた。
「……おっしゃる通りです」
「あなたが妹のつもりで接しようとしても、リンはそうじゃない。だから今日みたいなことになった。そうでしょ?」
「……はい」
「あなた、思い込みが強そうだけど、あなたの自己満足で振り回されたり傷ついたりする女の気持ちも考えなさい。