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死にたくなったら読む詩集【暁空】

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ストンと落ち込んだ時、何もかもいやになったとき、全てが面倒で、死にたくなった時、そんな時はこれを読んでみてください。
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記事一覧

【詩】絶望の崖

【詩】絶望の崖

死にたい、死にたい、死にたい、
と無意識に声に出る

それはきっと

生きたい、生きたい、生きたい、
の裏返しなのだろう

幸せに 生きたい
愛と共に 生きたい
あなたと共に 生きたい

それが叶わないから、死にたい、と裏返る

ひっくり返す、その者の名は、絶望

人は望みを失った時、生きる意味を見失う
鮮やかなほどに、一瞬に

それでもほんの一欠片の望みにかけて
自分を奮い立たせてがんばるのだけ

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【詩】高熱

【詩】高熱

高熱で倒れる、動けない
こんなときは思考がどんどん暗い方へいき
時々ストンと 死にたくなる

未来に希望もないし
私なんて生きてる価値ないと思えるし
愛する人も手に入らない

なんのために生きてるのかと思う

同時に、すごく疲れていたんだなとも思う
傷んだ心に鞭打って なんとかやってきた

抵抗せず 高熱に身を任せ 眠ろう
なんにもできない状況を作ってくれた
私の体は なかなか優秀なのかもしれない

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【詩】暗黒仮面の裏側で

【詩】暗黒仮面の裏側で

ストンと暗黒面に落ちる時がある
何もかもがいやになり
全てがめんどうくさくなり
息をするのさえ めんどうになる時

これまでなんとか保ってきた糸が
プツンと切れて 怒りを爆発させてしまう時

ゴジラのように暴れ回って
自分が積み重ねてきた全てを壊し 捨て去り
自分ごと消えてしまいたくなる時

そんな時はどうか 思い出して
自分は仮面をつけているのだということを
怒りと苦悶と憎しみに満ちた
般若のよ

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【詩】絶対安静

【詩】絶対安静

絶対にやってはいけないこと:
大怪我して流血しているときは
動いたりしてはいけない

何かをがんばろうとか
傷ついた自分をどうこうしようとかは
間違っても 思わないこと

ただ、休むこと
傷を優しく手当てして 眠ること

こんな自分はダメだとか 否定せず
ああすればよかったとか 後悔もせず
日々のルーティンでさえも 放棄していい

だって私はいま 流血しているのだ
どくどくどく、と 血が噴き出して

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【詩】穴に落ちる

【詩】穴に落ちる

それは突然やってくる
道の先に口を開けた 深い落とし穴に
ストンとはまって 落ちていくように

それまで築き上げてきた つもりのものが
オセロが全部ひっくり返るように
真っ黒に染まっていく瞬間

自分が信じてきたものが
ただの思い込みにすぎなかったのではないかと
足元が蜃気楼のように 崩れていく瞬間

そんなときは穴の底で
ただ丸まって 眠る
傷ついた羽根にくるまって
丸まって 眠る

この真っ暗

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