谷川俊太郎さんのこと
遅ればせながら、数日前に詩人の谷川俊太郎さんが亡くなられたことを知った。
どなたかも書いておられたが、氏は、このままずっと居てくれるような気がしていた。
まだ日本に住んでいた頃、とある美術館を訪れた際、周囲から異彩を放つかのように、眼光の鋭い御老人を見かけた。
谷川俊太郎さんだった。
すぐに気づいたが、静かに椅子に座って居られるだけなのに、その圧倒的な存在感に気圧されて、とても声などかけられなかった。
その日は、息子さんである作曲家・谷川賢作さんが音楽を担当し、朗読会が開か