幸せになるための「お金の使い方」とは? 幸せの3法則に学ぶ
「なるほど、やはり『物を買う』のは幸せの近道ではないのか・・・」
昨日、下記の記事をまとめました。この記事で、モノに執着しない生き方や、less is moreの精神(より少ないことがより豊かであるという考え方)が心豊かに生きられるポイントであると整理しました。
そんな中、興味深い記事に出会いました。この記事はハーバード・ケネディ・スクールで教授をしているアーサー・C・ブルックス氏の「私たちは『幸せ』と『現代の快適さ』を引き換えにしているのか?」というコラムがベースになっている記事です。
この記事の中で、「快適さばかりを追い求めてしまうと、精神的な幸せが犠牲になってしまう」という言葉が登場します。収入に関係なく、全体的に生活の質が向上している一方で幸せの平均値は減少傾向にあるとのこと。特に下記の言葉が印象的です。
購入した商品は、私たちがより魅力的になり、楽しめることを約束する。政府は人生の浮き沈みから守ってくれることを約束する。SNSは、私たちがつながり続けることを約束する。しかしこれらのうちに、深みがあり、長続きするような満足をもたらす愛や目的を提供してくれるものはない。
なるほど、我々が生活の中で日々購入する商品や、サービス、デジタル上のコミュニケーションなどから楽しさや利便性は得られます。しかし、長期にわたって幸せをもたらしてくれるものではないということですね。
私も物欲が強い方で、いろんな新商品には関心を持つ方だと思います。そうした便利な機器は生活をアップデートしてくれるものだと思っています。しかしだからといって、それらを手に入れることが「=幸福か?」と問われると、やはり違う気がします。
そしてこの記事では「幸せを台無しにしないための3原則」として下記の3つに整理されています。
1.お金の使い方を変える
2. 「政治」や「政府」に期待しない
3. 「愛」と引き換えに、何かを得ようとしない
特に1つ目の「お金の使い方を変える」はとても身近な話であり、昨日私も記事にした話に通じるものがあります。この記事ではハーバード大学の研究グループがたどり着いたのは、成功しながらより幸せになるためには、お金の使い道を変える必要があるという研究結果です。お金の使い方を4つに分類し、それぞれが幸せに貢献しているのかを分析したそうです。その4つがこちら。
①物を買うこと
②時間を買うこと
③誰かとの経験を買うこと
④募金をしたり、友人や家族に贈り物をしたりすること
そしてその分析結果は、①よりもそれ以外の選択をしたときの方が幸福感を得られるというものでした。
確かに②から④はいずれも「無形の価値」です。モノのように形には残りませんが無形ゆえに心や記憶に残ります。また②は例えば掃除ロボットルンバを買うことは「掃除に費やす時間を買う」ということです。そこで生まれた時間を家族一緒にコーヒーを飲みながら会話する時間に当てられます。結果的に時間を生むものにお金を費やすことは豊かに生きる重要な視点ですね。
こうした無形の価値がひいては長期的な視点でその人の幸福度を上げるということだと思います。
またこの記事には結論めいた言葉としてこんな言葉が紹介されています。
「幸福は愛。それ以外、言うことはない」
何ともシャレた言葉ですが、研究する中で「もっとも幸せな生活をしている」と答えた人々は、強い家族の絆があり、近しい友情があり、味わい深いロマンチックな生活を送っているとのこと。それは「愛」のあるコミュニケーションができる「相手がいる」「その時間がある」「場所がある」ということです。これらはいずれも「モノ」に頼らないコミュニケーション。無形なものにウェイトを置いた生活がどうやら幸福への近道なようです。
まとめ
幸福になる近道として「お金の使い方」を見直す必要がありそうです。そのポイントは「物」ではないお金の使い方。時間や経験や誰かの幸せのためにお金を使うということが、結局自分の幸福度を上げることにつながります。
愛や友情といった無形でありながらも思い出や記憶、人との関係にプラスになるためのお金の使い方をしていくことで、幸福に近づけるように思います。
かなり以前に日産がワンボックスカーのCMをする際に「モノより思い出」というキャッチコピーを使っていました。今、この言葉の価値をより実感します。
モノの執着から離れ、体験価値、経験価値に重きを置いて、より幸福感を感じられる毎日を過ごしていきたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。