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『百年の孤独』文庫本発行記念・ガルシア=マルケス作品感想文集

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『百年の孤独』文庫本2024年ついに刊行。なのでガルシア=マルケス作品の感想文だけ集めてみた。
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#読書感想文

『百年の孤独』 一年前のFacebook投稿から。

『百年の孤独』 一年前のFacebook投稿から。

この本を訳した鼓直(つづみ・ただし)さんの訃報が4/30に新聞に出ていた。鼓さんはもう89歳とのことで、大往生だったのかなと思いつつ。ちょうど一年前に、鼓さんの訳した『百年の孤独』の感想をFacebookに書いていたので、noteに転載します。この本、面白いなんてものではない、文学史上の大事件的大傑作なので、死ぬまでに、一回は読んだ方がいいです。

ガルシア・マルケス『百年の孤独』、今、売っている

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『迷宮の将軍』ガブリエル ガルシア=マルケス (著)木村榮一 (訳)  ちょうどコパ・アメリカの期間に読んだので、「南米ってなんでたくさんの国に分かれているのかな」ということを改めて考えた。

『迷宮の将軍』ガブリエル ガルシア=マルケス (著)木村榮一 (訳)  ちょうどコパ・アメリカの期間に読んだので、「南米ってなんでたくさんの国に分かれているのかな」ということを改めて考えた。

『迷宮の将軍』

ガブリエル ガルシア=マルケス (著) 木村 榮一 (翻訳)

Amazon内容紹介が無い!ので本の帯

ここから僕の感想 ガルシア・マルケスの長編小説でまだ読んでないの、最後の一冊(かなあと思う、短篇はまだずいぶん読んでいない)を、この機会に(『百年の孤独』文庫本で話題のこの時期に)読んでしまおうと、手に取った。

 いや、この機会にっていうのが、どっちかというとサッカーのコパ

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『予告された殺人の記録』G. ガルシア=マルケス (著),  野谷 文昭(訳)、昔読んだような気がするし薄い文庫本だし、ちょいと中継ぎ的に読んでみたら、超ヘビーだった。

『予告された殺人の記録』G. ガルシア=マルケス (著), 野谷 文昭(訳)、昔読んだような気がするし薄い文庫本だし、ちょいと中継ぎ的に読んでみたら、超ヘビーだった。

『予告された殺人の記録』1997/11/28 G. ガルシア=マルケス (著), Gabriel Garc´ia M´arquez (原名), 野谷 文昭 (翻訳)

『コレラの時代の愛』を読んだついでに読み直し。

 というか、『七つの殺人に関する簡潔な記録』マーロン・ジェイムズという、ちょいと前のブッカー賞の小説を読書師匠しむちょんに教えてもらって、次はそれを読もう、と思ったのだが、これがなん

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『戒厳令下チリ潜入記―ある映画監督の冒険 』岩波新書 1986/12/19 G.ガルシア・マルケス (著), 後藤 政子 (翻訳) いやもう、この監督。サッカーのビダルくらい勇敢だけど向こう見ずで言われたことは守らない。ハラハラし通しの大冒険でした。さすがガルシア・マルケス。読み物として抜群の面白さ。

『戒厳令下チリ潜入記―ある映画監督の冒険 』岩波新書 1986/12/19 G.ガルシア・マルケス (著), 後藤 政子 (翻訳) いやもう、この監督。サッカーのビダルくらい勇敢だけど向こう見ずで言われたことは守らない。ハラハラし通しの大冒険でした。さすがガルシア・マルケス。読み物として抜群の面白さ。

『戒厳令下チリ潜入記―ある映画監督の冒険 』(岩波新書 黄版 359) 新書 – 1986/12/19
G.ガルシア・マルケス (著), 後藤 政子 (翻訳)

Amazon内容紹介本の帯の裏表もよくできているので引用ここから僕の感想 電通先輩四國さんが先日Facebook投稿で紹介してくださったので、さっそく読んでみた。

 それと、前回ラグビールドカップの時に、参加各国の小説を読んでみる、とい

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『エレンディラ』ガブリエル ガルシア=マルケス (著), 鼓 直 , 木村 栄一 (訳)。来年予定の『百年の孤独』文庫化の前に、ガルシア・マルケスに慣れておくには、これがいいかも。短編集だし薄いし文庫だし、しかも面白い。

『エレンディラ』ガブリエル ガルシア=マルケス (著), 鼓 直 , 木村 栄一 (訳)。来年予定の『百年の孤独』文庫化の前に、ガルシア・マルケスに慣れておくには、これがいいかも。短編集だし薄いし文庫だし、しかも面白い。

『エレンディラ』
(ちくま文庫) 文庫 – 1988/12/1
ガブリエル ガルシア=マルケス (著), 鼓 直 (翻訳), 木村 栄一 (翻訳)

Amazon内容紹介~本の帯

ここから僕の感想 この前、ツイッターで『百年の孤独』がついに文庫化されるというニュースがトレンド入りしたときに、皆それぞれガルシア・マルケスへの思いをツイートしていたのだが、その中に「でも、僕は『エレンディラ』が好き

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『わが悲しき娼婦たちの思い出』 ガブリエル・ガルシア=マルケス (著), 木村 榮一 (訳) 90歳老人の14歳娼婦への、性というより恋の話。マルケスらしく明るく前向き元気なのだこれが。川端の『眠れる美女』に触発されて書かれたというが印象は正反対。

『わが悲しき娼婦たちの思い出』 ガブリエル・ガルシア=マルケス (著), 木村 榮一 (訳) 90歳老人の14歳娼婦への、性というより恋の話。マルケスらしく明るく前向き元気なのだこれが。川端の『眠れる美女』に触発されて書かれたというが印象は正反対。

『わが悲しき娼婦たちの思い出』 単行本 – 2006/9/28
ガブリエル・ガルシア=マルケス (著), 木村 榮一 (翻訳)

Amazon内容紹介

って最近なくなったのかな。ネタバレ禁止仕様になったのかな。なので本の帯まず表面を引用します。(一部改行変更しています。)

裏面

ここから僕の感想  本の帯に「淫らに過ごしたい」と書いてあるからと言って、すごく淫らな小説かと言うと全然そんなこと

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