ゆうちゃん/Uchan

キリアン・マーフィー絶賛応援中 Cillian Murphy's unofficial publicist in Japan

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キリアン・マーフィー絶賛応援中 Cillian Murphy's unofficial publicist in Japan

マガジン

  • 「アイルランドのためのエンパシー・ブック」

    キリアン・マーフィーほか編著「アイルランドのためのエンパシー・ブック」(Cillian Murphy, Pat Dolan, Gillian Browne & Mark Brennan eds., Ionbhá: The Empathy Book for Ireland (Mercier Press, 2022)の一部を翻訳しています。エンパシーは「共感」を意味します。89人の人たちが執筆していますが翻訳したのはほんの一部です。

最近の記事

キリアン・マーフィー「Small Things Like These」 Vanity Fairインタビュー(2024年9月17日)抄訳

次にどんな映画を製作したいか、『オッペンハイマー』撮影前からキリアン・マーフィーの心は決まっていた。2021年にダブリンの自宅に来たティム・ミーランツと次のプロジェクトについて話していた時、クレア・キーガンの『Small Things Like These』を映画化したらどうかと妻のイヴォンヌ・マクギネスから提案された。マーフィーは「奇跡的に」映画化の権利を取得した。 キリアン 「(『オッペンハイマー』)撮影中、マット(・デイモン)に『Small Things Like T

    • キリアン・マーフィー主演『Small Things Like These』予告編(海外版)公開!セリフ日本語訳

      『Small Things Like These』予告編(海外版)が公開されました! https://youtu.be/Nqwn5Y_Y4xs 勝手に字幕を付けると怒られる?かもしれないので、日本語訳は↓をどうぞ。 <自宅シーン> ビル(キリアン) 「ただいま、娘たち」 ビルの娘たち 「おかえりー、パパ」 ビル 「調子はどうだ?」 子供たち 「元気だよー」 ビル 「ほら、冷めないうちにトーストを食べてしまいなさい」 <洗濯所シーン> 女性 「行きたくないー!やめて

      • クリストファー・ノーラン&エマ・トーマス Empire誌独占インタビュー(抄訳)

        Empire誌ノーラン特集(2024年5月)掲載のクリストファー・ノーラン&エマ・トーマスの独占インタビューの部分抄訳です。全文は本誌を購入してください。 Q. ワークライフバランスを保つために、家庭で決めてるルールはありますか? トーマス「決まったルールはないね」 ノーラン「君は昔ルール作ろうとしたことあったよね」 トーマス「そう。でもあなたも作ろうとしたことあったよね」 ノーラン「だって子供と話したくて出先から君に電話したら、君が仕事のこと話し始めるから…」 Q.

        • 映画『オッペンハイマー』セリフ・場面解説!<日本語字幕版(後編):トリニティ実験後>

           セリフが秀逸で難解な『オッペンハイマー』。でもセリフが分かると奥が深い! 日本語字幕で特に分かりにくいと思ったセリフや場面を解説します。当然、ネタバレ満載です。  この記事が扱うのはトリニティ実験後。トリニティ実験までは日本語字幕解説<前編:トリニティ実験まで>を参考にしてください。 ※ここで解説していないセリフは日本公開前に書いたセリフ解説<前編:トリニティ実験まで>と<後編:トリニティ実験後>も参考にしてください。 ※おおむね映画と同様の並びにしてるので、時系列には沿っ

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        • 「アイルランドのためのエンパシー・ブック」
          5本

        記事

          映画『オッペンハイマー』セリフ・場面解説!<日本語字幕版(前編):トリニティ実験まで>

           セリフが秀逸で難解な『オッペンハイマー』。でもセリフが分かると奥が深い!  日本語字幕で特に分かりにくいと思ったセリフや場面を解説します。当然、ネタバレ満載です。  この記事が扱うのはトリニティ実験まで。トリニティ実験後は日本語字幕解説<後編:トリニティ実験後>を参考にしてください。 ※ここで解説していないセリフは日本公開前に書いたセリフ解説<前編:トリニティ実験まで>と<後編:トリニティ実験後>も参考にしてください。 ※おおむね映画と同様の並びにしてるので、時系列には沿っ

          映画『オッペンハイマー』セリフ・場面解説!<日本語字幕版(前編):トリニティ実験まで>

          映画『オッペンハイマー』原作のバックストーリー

           歴史学者のマーティン・J・シャーウィンは、出版社からJ・ロバート・オッペンハイマーの伝記を執筆するよう依頼された時、こんな重要人物について執筆するにはまだ機が熟していないと考え、断ろうとした。しかし出版社の担当者に説得され、引き受けることにした。1980年3月に執筆契約を結んだ時には、5年で書き終えることを予定していた。  しかし、1990年代の終わりごろにはシャーウィンは完全に行き詰まっていた。膨大な資料を集めていたが、これをどうまとめてたらいいか、考えあぐねていた。20

          映画『オッペンハイマー』原作のバックストーリー

          映画『オッペンハイマー』セリフ解説!<後編:トリニティ実験後>

           セリフが秀逸で難解な『オッペンハイマー』。でもセリフが分かると奥が深い!  気になるセリフを裏の意味も含めて解説します。当然、ネタバレ満載です。 ※ストーリーの基本構成とか登場人物が分かっていないとセリフも理解できないので、そこが不安な人はまず感想と視聴ガイドを見てください。 ※この記事は<後編>です。<前編:トリニティ実験まで>もご覧ください。 ※映画と同様の並びにしてるので、時系列には沿ってません。 ※脚本はアマゾンなどで入手できます。脚本と映画でセリフが違うところは、

          映画『オッペンハイマー』セリフ解説!<後編:トリニティ実験後>

          映画『オッペンハイマー』セリフ解説!<前編:トリニティ実験まで>

           セリフが秀逸で難解な『オッペンハイマー』。でもセリフが分かると奥が深い!  気になるセリフを裏の意味も含めて解説します。当然、ネタバレ満載です。 ※ストーリーの基本構成とか登場人物が分かっていないとセリフも理解できないので、そこが不安な人はまず感想と視聴ガイドを見てください。 ※この記事は<前編>です。<後編:トリニティ実験後>もご覧ください。 ※映画と同様の並びにしてるので、時系列には沿ってません。 ※脚本はアマゾンなどで入手できます。脚本と映画でセリフが違うところは、記

          映画『オッペンハイマー』セリフ解説!<前編:トリニティ実験まで>

          クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』(2023) 感想と視聴ガイド

          クリストファー・ノーラン監督、キリアン・マーフィー主演の『オッペンハイマー』を見てきました。 ※途中(4.)から一部内容に関する記述があります。核心部分は避けてますが、人によってはネタバレと思うかもしれません。 ※単なるキリアン・マーフィーおたくの感想です。 ※映画を見終えたら、ネタばれ満載のセリフ解説<前編:トリニティ実験まで><後編:トリニティ実験後>もどうぞ。 1.感想(ネタバレなし) ノーラン監督の「ザ・ベスト」かどうかは好みによると思うけど、間違いなく「ワン・オブ

          クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』(2023) 感想と視聴ガイド

          クリストファー・ノーランとキリアン・マーフィーの対談:2人がたどった歴史と新たな歴史映画を振り返る

          「オッペンハイマー」の公開を前に、クリストファー・ノーラン監督と主役のキリアン・マーフィーに2人の映画製作の歴史と最新の歴史映画コラボを振り返ってもらった。 ダークナイト・トリロジーノーラン:「バットマン・ビギンズ」の脚本をサンフランシスコで書いているときに、サンフランシスコ・クロニクルに「28日後…」の記事が出てて、君が髪をそって狂った目をしてる写真を見たんだよ。怒らないでね。その1枚の写真を見て文字通り存在感に圧倒されて、君のことを調べ始めたんだ。ぜひ会いたいと思ったね

          クリストファー・ノーランとキリアン・マーフィーの対談:2人がたどった歴史と新たな歴史映画を振り返る

          キリアン・マーフィー、ノーランの歴史映画『オッペンハイマー』で主役演じる

          クリストファー・ノーランが新しい映画についてキリアン・マーフィーに電話をした日、マーフィーは信じられない気持ちで電話を切った。 アイルランド俳優のマーフィーは、20年近くノーラン映画の常連であったが、これまではいつも脇役であった。今回は主役の依頼だった。 キリアン・マーフィー 「(ノーランに)『オッペンハイマーについて台本を書いたんだけど君にオッペンハイマーをやってほしいんだ」と言われた。素晴らしい日だったね」 「みんなにもクリスにもいつも言ってるように、クリスから出演の依

          キリアン・マーフィー、ノーランの歴史映画『オッペンハイマー』で主役演じる

          マーク・ブレナン、パット・ドーラン「エピローグ:エンパシーを学ぶことについての考察」 (Mark Brennan and Pat Dolan, "Epilogue: Reflections on Learning Empathy")

          Ar scáth a chéile a mhaireann na daoine” (Under the shadow of each other, people survive) 「みな、助け合いながら生きている」 (アイルランドのことわざ)  この最後のエッセイでこの本は終わりとなります。けれどもこれは、アイルランドにおいてエンパシーのムーブメントを起こすための旅の終わりではありません。この本に収録されたエッセイや詩は、単に読者を感動させるための心地よい話ではありません。

          マーク・ブレナン、パット・ドーラン「エピローグ:エンパシーを学ぶことについての考察」 (Mark Brennan and Pat Dolan, "Epilogue: Reflections on Learning Empathy")

          デーモット・ウィーラン「私の母のためのエンパシー」 (Dermot Whelan, "Empathy for My Mother")

          「やっぱりね。あいつら、私のものを取っていくんだよ」   私たちはあなたのソファの上に並んで座っている。あなたの手の上に私の手を重ねる。   「深呼吸しようか」私は言う。あなたは深呼吸しようとするけれど、呼吸は弱く浅い。   あなたの目は何かを求めて部屋をさまよう。あなたは手を握り締める。   「深呼吸を続けよう。そう。おなかをふくらませて」   あなたの視界には夕暮れが迫るように違和感が広がっている。それがどのような感覚か想像してみる。断片的には分かる。分かる気がするけれど

          デーモット・ウィーラン「私の母のためのエンパシー」 (Dermot Whelan, "Empathy for My Mother")

          ドーラン家のオーエン、ローシーン、ブレンダン「もっと近くに」 (Eoin, Róisín & Brendan Dolan, "Closer to Home")

           パパは、いつも親切で寛大です。身近な人たちをたくさん助けてきました。けれどもこれまでの年月を振り返ってみると、パパは、内輪の友達や家族だけでなく、世界のどこか遠くに住んでいる私たちの知らない人たちにも思いを寄せてきました。  それは、私が兄のブレンダンや妹のローシーンと一緒に家でテレビを見ていたような時代からずっとそうでした。パパは仕事から帰ってくると、たいてい私たちと一緒に「ザ・デン」(アイルランドの有名な子供用テレビ番組)が終わるのを見ていました。パパの好きなキャラクタ

          ドーラン家のオーエン、ローシーン、ブレンダン「もっと近くに」 (Eoin, Róisín & Brendan Dolan, "Closer to Home")

          パット・ドーラン「同じような学校が身近にないことを心から願っている」 (Pat Dolan, "I Sure Hope the School around the Corner is Not the Same")

           エンパシーに関する社会研究プログラムを長年指導してきたが、私の考えとかエンパシーや思いやりに関する私の基本的な理解は、私の子供時代、特に学校での経験に由来しているというのは皮肉なことかもしれない。私は子供時代、恵まれていなかった面もあるし、恵まれていた面もある。まず恵まれていなかった面。私はダブリンの中心に住む大家族の一番下の子供として生まれたが、悲しいことに私の父は職場の事故で私が7か月の時に亡くなった。そのため私の母と兄や姉たちは大変な思いをした。クリスチャン・ブラザー

          パット・ドーラン「同じような学校が身近にないことを心から願っている」 (Pat Dolan, "I Sure Hope the School around the Corner is Not the Same")

          キリアン・マーフィー「つながりについて」 (Cillian Murphy, "On Connection")

           秘訣はやってみることにあるようだ。使ってみること。つながりを作ること。聞くこと。楽器を習うように、あるいはお話を書くように、…心地よい瞑想のように。こうしたことはすべて教えることができるし学ぶことができる。そしてエンパシーにも同じことが言える。  2010年、ゴールウェイのドルイド・レーンの劇場でパット・ドーラン教授に出会った。彼のゴールウェイ大学(Ollscoil na Gaillimhe)UNESCO子供家族研究センターでの活動についてたちまち話が弾んだ。とても興味をひ

          キリアン・マーフィー「つながりについて」 (Cillian Murphy, "On Connection")