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根本原因②カンジダ菌・腸内フローラ(病態編)

症状・相互作用

【カンジダ菌の繁殖】
リーキーガット症候群の原因になります。
(腸管の炎症誘発およびグルテン・カゼイン消化酵素の阻害による)
・腸内免疫を弱体化させ、細菌の侵入を許します。

・血中に入ると化学物質過敏症等の様々な身体的症状を起こします。
(いわゆる「香害」もこれです)

慢性炎症の原因になり、デトックス力がなくなります。

・水銀とお互いを守り合い、重金属を蓄積させます。
・シュウ酸をばらまき、重金属をデトックスされずらい物質を変えてしまいます。

・糖質依存になり、血糖値のコントロールが難しくなります。

…など

【クロストリジウム菌】
・ドーパミンの生産を妨げ、うつ等の原因になります。

…など

治療分類:内科的治療・腸と炎症
担当医療ジャンル:
統合医療(オーソモレキュラー)
バイオレゾナンス

カンジダ菌とは

カンジダ菌の顕微鏡写真

こいつらのことです。

「真菌」と呼ばれる、カビや酵母菌の一種です。

砂糖鉄分を餌に繁殖します。

名前を聞いたことのある人はおそらく性病からでしょう。
膣カンジダ症や口腔カンジダ症などが、カンジダ菌の繁殖による自覚症状のある病気です。

が、腸の中で繁殖しても自覚症状は出ません。

また、健康な人の腸内にもカンジダ菌は存在します。

善玉菌・悪玉菌という区別は人間が勝手に決めたもので、どちらも増えすぎたり減りすぎたりすると健康に異常をきたします。

腸内フローラはバランスです。

こいつが治療界隈で槍玉に上げられる理由は、何らかのきっかけで砂糖と鉄分を餌にして爆発的に増え、毒素をばらまき相当な悪さをするからです。

甘い物を食べすぎる人は、ストレスによるドーパミン代謝の不調がありがちな原因ですが、カンジダ菌が増殖をしているサインかもしれません。

以下、カンジダ菌が腸内で繁殖するとどうなるかを解説します。

悪さその1:腸のバリアを破壊

腸が心身の健康を左右する理由は「人体の入口」であるから。
の記事で解説しました。

カンジダ菌の毒素は、直接リーキーガットの原因になりますが、まず「腸のバリア」について整理しましょう。

腸の3つのバリア

重金属・微生物・化学物質・未消化物・老廃物などは人体にとても有害です。
腸からいったん血中に入ると、サクッと脳内に到達します。

血中に侵入するのを防ぐ腸壁のバリアは3つあります。

①.タイトジャンクション
(腸壁細胞間のすき間が狭く保たれている)
②.不溶性食物繊維
③.腸粘液の中の抗体(IgA)


タイトジャンクションが広がって機能しなくなるのがリーキーガット症候群です。
カンジダ菌は、その原因の一つである腸管炎症をもたらします。


食物繊維は水溶性不溶性に分かれます。
水溶性の食物繊維は水に溶けて、善玉菌の餌になります。
不溶性は人体では消化されません。
なので、物理的に腸壁を守り、老廃物をからめとって便として排泄されます。


抗体の不具合にもカンジダ菌・腸内フローラが関係してきます。

広義のリーキーガット症候群になる

カンジダ菌が増殖し毒素をばらまくことで、免疫抗体(IgA)の量が激減します。

抗体とは、有害物を破壊するために体内で作られる兵器です。

結果として、有害な微生物等が生き残り、バリアを突破してしまいます。

(23/3月現在の検査で、僕はリーキーガットは陰性でしたが、カンジダ菌の繁殖が見られ、IgAの値がほぼゼロでした。)

リーキーガットでなくても、必ずしも有害物の侵入が防げるわけではないのです。

この状態を「広義のリーキーガット症候群」といいます。

(※腸内の免疫力低下の原因は細菌だけでなく、精神的ストレスからのホルモン不調もあります。これが「脳腸相関」というやつです。)

悪さその2:全身に炎症を起こす

「炎症」というと、腫れて、赤くなって、患部が痛い・かゆい、を想像しますが、それはごく一部です。

体内の炎症はたいてい自覚症状がありません。

たとえば、人間ドックのエコー検査で発見される生活習慣病の多くも炎症であることが多いです。

名前が付いていればまだいい方です。

カンジダ菌が腸壁のバリアを破り血中に侵入すると、体内のあちこちで炎症がおこります。

隠れた炎症が厄介なのは、有害物のデトックスができなくなることです。

炎症を抑えるには体内の抗酸化物質が使われますが、これは有害物を細胞から引きずり出す役目も兼ねています。

炎症があちこちにあると、抗酸化物質はそちらで手いっぱいになり、デトックスができなくなります。

の記事に掲載したオーソモレキュラーにおける「治療のピラミッド」は、最下段に「腸・炎症」があり、二段目が「デトックス」です。

内科的治療のピラミッド(下から順にやっていく)

腸と炎症の状態を改善しないまま、有害物質の排出をすると失敗に終わるのはこのためです。

悪さその3:原因不明の不調が出る

前に述べた糖質依存や化学物質過敏症以外にも、カンジダ菌が全身に回って発症する症状はたくさんあります。

いわゆる原因不明の心身不調です。

・多動や情緒の不安定
・疲労感、倦怠感、うつ状態
・記憶障害や集中力の低下
・重症無筋力症
など

挙げればキリがないですね。

狭義・広義のリーキーガットの原因となることからも、原因不明の疾患・体調不良を年単位で患う人は、カンジダ菌は優先的に疑うべき項目です。

他の危険な菌類

健康な人の腸内にも存在はしている、しかし、繁殖し出すと心身に害を及ぼす。

そんな菌はカンジダの他にもあります。

代表的なのは、ドーパミンの代謝を邪魔するクロストリジウム(クロストリジア)菌です。

そこまで含めた腸内フローラの状態について、判定・治療法は次章で解説します。

以上です。

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