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凪童話

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記事一覧

じゃがいも男爵

幾千年の昔、とある村では100年に1度の不作が続いていました。村のみんなはお腹がぺこぺこです…

メアリー
5か月前

妹とキノコ

幾千年の昔、とある国のお城に五つ子の男の子が生まれました。 王様は五つ子をとても可愛がっ…

メアリー
2年前

死に嫌いの王様

幾千年の昔、とある国の、お金持ちの王様が家来に言いました。 「わしは死にたくない。家来ど…

メアリー
2年前

ユグドラシル

幾千年の昔、天に届くほど大きな樹を切り倒そうとする木こり の老人がいました。 その樹の幹…

メアリー
2年前
2

羽売りの商人

幾千年の昔、羽売りの商人がいました。 商人は人々に空を飛ぶことのできる羽を売ることで生計…

メアリー
2年前
3

ジローのいたずら

幾千年の昔、しろいくまが極寒の氷の上で寝ていました。 するとそこに村のやんちゃな男の子ジ…

メアリー
3年前

運命の人はたくさんいる。

幾千年の昔、永遠の愛を誓いあう男女がいました。 とある日男が言いました。 「何があっても離れない。来世でも一緒だ」 女は答えました。 「もちろん!ずっと一緒」 彼らは正真正銘愛し合っていたのです。 とある日、音楽家の男は仕事場で指揮者に怒られました。 「どうしてそれほど自分勝手に演奏するんだ。周りを立たせるということも考えないとこの音楽団じゃあとてもやっていけないよ。」 男は不満でした。 なぜ誰も自分の最高な音楽を理解できないのか、憤りを感じていました。

食ふ食われる

幾千年の昔、世界が炎に包まれました。 そこら一帯の森林は焼けて炭になり、山をも溶かす勢い…

メアリー
3年前

くしゃみ小僧

幾千年の昔、くしゃみをすると幸せが出ていくという言い伝えがありました。 とある町に住むフ…

メアリー
3年前
1

人魚はあまりにも魅惑である。

幾千年の昔、空に浮かぶお月様が涙を流しました。 その一滴の粒は空高くから舞い落ち、海には…

メアリー
3年前
1

オウム。追う無

幾千年の昔、籠に捕らわれたオウムがいました。 オウムはいつも籠を鳴らし主人に訴えます。 …

メアリー
3年前

陳腐、狂おう。

幾千年の昔、その国の民は同じ夢を見ました。 何もない真っ白な空間 目の前には裸の少女が後…

メアリー
3年前

薄情ローレライ

幾千年の昔、人間に憧れる人魚がいました。 海辺で貝を拾っている青年に人魚は話しかけました…

メアリー
3年前

歪な貝

幾千年の昔、とある孤島のぽつりと立つ家に住むポンタのもとに首のない人間が訪れました。 「すみません。この辺りでぼくの首を見ませんでしたか?」 首のない人間が突然喋りだし、ポンタは驚き腰を抜かしてしまいました。 「あ、あなたは首より上が無いのにどうやってしゃべっているんだい?」 「最近この辺りで落としたんですけど見てないですかね?」 彼は聞く耳を持っていませんでした。物理的にも。 ポンタは諦めて相手に会話の主導権をあげることにしました。 「二日前だったと思うのです