くしゃみ小僧
幾千年の昔、くしゃみをすると幸せが出ていくという言い伝えがありました。
とある町に住むフフという少年はとても鼻が弱く、一年中くしゃみをしています。
なので、町の人からは不幸ものだと馬鹿にされていました。
フフはくしゃみを自力で止めることが出来ず、生まれつきなのでどうしようもありません。
フフは不幸ものだと馬鹿にされるのがとても嫌だったので、とても悩んでいました。
馬鹿にされないために何かいい方法はないか考えていたフフは、とある日思いました。
今の状況を逆に利用すればいいんだ、と。
次の日、フフはこのような嘘の言い伝えを町に流しました。
{指で円を作り口に当てると、幸せを吸うことが出来る}
そこでフフは町のみんなにちらしを配りました。
そこにはこう書かれてあります。
I'll share my happiness with one coin(1コインで僕の幸せを分けてあげる)
すると町中の人がフフのもとに押し寄せました。
「俺に幸せをおくれ」
「私にも頂戴」
フフはコインを受け取るとくしゃみをしました。
町の人は指で円を作り口に当て、すうっと吸い込みました。
そしてフフは言います。
「これで僕の幸せが君のほうに移ったよ」
それからフフはその町で裕福になり、幸せに生きていきましたとさ。
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