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表メッセージ

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もう裏だなんて思わない。堂々と、幸せのニュースをお伝えします。日曜日の礼拝ごとに、一週間の生きる力を、人生を変える力を、神の言葉がもっていると確信していますから、それを指し示す取…
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#命

生きている (ヨハネ4:43-54, 申命記4:1-4)

生きている (ヨハネ4:43-54, 申命記4:1-4)

◆看取る悲しみ

  あめゆじゆとてちてけんじや
 
この言葉は衝撃的でした。東北の言葉は、九州人の私には馴染みがありませんが、この苦しく切ない言葉が、精一杯の命の言葉だということは伝わりました。多くの人の心を掴んだこの言葉は、宮沢賢治の詩「永訣の朝」に、括弧付きで幾度も登場する、妹の言葉です。危篤の妹の口から、「雨雪をとってきてください」と漏れる。26歳の賢治が、24歳のトシの死の床にいる風景で

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復活の聖餐 (ヨハネ6:30-40, レビ17:10-14)

復活の聖餐 (ヨハネ6:30-40, レビ17:10-14)

◆記念としての聖餐

コリントの信徒への手紙一11章
23:私があなたがたに伝えたことは、私自身、主から受けたものです。すなわち、主イエスは、引き渡される夜、パンを取り、
24:感謝の祈りを献げてそれを裂き、言われました。「これは、あなたがたのための私の体である。私の記念としてこのように行いなさい。」
25:食事の後、杯も同じようにして言われました。「この杯は、私の血による新しい契約である。飲む度

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死ななきゃ治らない (ローマ6:1-11, エゼキエル18:29-32)

死ななきゃ治らない (ローマ6:1-11, エゼキエル18:29-32)

◆森の石松

まずお断りします。これからのお話では、「馬鹿」という言葉を多用します。放送禁止用語ではないものの、通常あまり好ましくない語だと見られ、とくに人によっては非常に心傷つく言葉となっている場合があります。しかし、ひとを罵るためではなく、また扱う内容からしても私なりに気を払い、決して悪い意味をもたせるものではないつもりで、以下使うこととします。そのため普通の言葉のように使用することとします。

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愛はどこから (エフェソ3:14-21, ゼファニヤ3:14-17)

愛はどこから (エフェソ3:14-21, ゼファニヤ3:14-17)

◆教会が祈る
 
エフェソ書を開きます。パウロが書いたとされている書簡ですが、ほかの書簡を書いたパウロとは別人ではないか、という研究者がたくさんいます。専門的な議論をお伝えするのが目的ではありません。パウロという特定の人であれ、その信仰を受け継いだ人であれ、神からの言葉として受け止める上では、根本的には問題ではない、という態度で、聖書から大切なものを受けてみようと考えています。
 
ここは美しい祈

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人の教えと神の言葉 (創世記3:20, マルコ7:6-13) 【母の日】

人の教えと神の言葉 (創世記3:20, マルコ7:6-13) 【母の日】

◆母の日
 
5月の第二日曜日は「母の日」です。もう少し正確に言うと、アメリカで百年あまり前から始まった記念日としての「母の日」です。誰もが母親から産まれたということを思うと、すべての人に関わりがある記念日であるとも言えます。今日は、私たちもこの「母」に心を向けてみようと考えています。
 
そのため、日本でもそれに類する日がつくられようとしたこともありました。世界各国では、それぞれの「母の日」が記

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命ある香りを (雅歌1:12-14, コリント二2:14-16)

命ある香りを (雅歌1:12-14, コリント二2:14-16)

◆香り
 
調香師と言うのですか、香りについてのプロの方、驚きますね。国家資格ではないそうですが、香りひとつでビジネスが成功するかどうかという場合もあり、大きな責任が伴うだけあってか、その繊細な嗅覚は、すばらしいものだと思います。
 
ポンコツな私の鼻だと、秋の街角で、「あ、芳香剤のにおいだ」などと口に出します。キンモクセイの香りの本物を差しおいて、芳香剤を主役にしてはいけません。「ぬいぐるみのよ

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だれにも話してはいけない (マルコ8:27-9:13)

だれにも話してはいけない (マルコ8:27-9:13)

◆メシアの秘密
 
キリスト教は最初から、この福音を人々に告げ知らせよ、という方向性をもっていました。復活したイエスが「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい」(マタイ28:19)と言ったことでそれは権威づけられ、またこの福音書が書かれる前にも、パウロがユダヤ文化の外の領域に福音を伝えていたのも確かです。
 
世界へ出て行って、この教えを伝える。いわゆる「世界宣教」という理念に基づ

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草木のいのち (創世記1:9-13)

草木のいのち (創世記1:9-13)

◆水
 
「昨日から始まったドラマ見た?」「見てない」「面白かったよ」「ええ、でも見逃しちゃった。途中から見ても面白くないからなあ」
 
第一回を見逃したために、もう全部見ない、というのはもったいないわけで、また、放送する側にしても、それだけの理由でそれからも見てもらえないのも苦しいわけで、「まだ間に合う」などと銘打って、連続ドラマが始まって後、特別番組が放送されることがあります。
 
途中から参

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生きるために今日 (申命記8:1-10)

生きるために今日 (申命記8:1-10)

◆今度っていつかなぁ
 
小さな子どもが、おもちゃ売り場で、猛然と「ほしい」と思い始めたとします。ここでその親子の関係性やそれまでの経緯が分かれます。俄然「買って、買って」を連呼する激しい子がいたとして、それに対する親の態度もいろいろあります。「また欲しがって」とまず叱りにかかる親。いつかもそう言って買ったら三日で厭きた、などと証拠を突きつける場合もあります。「だめ」と斬り捨てる親もいますし、「困

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