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たかぱん
2025年1月14日 11:14
女子高生が、友だちに何気なく尋ねられた。「恋人、いる?」 彼女はすかさず答える。「いらない。」 ラジオへの投稿(かつては葉書だったが、いまはメールや投稿フォームだろう)で、私にちょっとウケた。その「ずらし」が面白い。彼女の醒めた恋人観もさることながら、その日本語の受け応えの妙についてである。 友だちは、「恋人が存在するのか?」と尋ねたのだが、ポリシーをもつ彼女は、「必要ない」と答えたの
2024年10月20日 10:14
「生まれ変わったつもりで頑張ります」という言い回しがある。これまで悪いことをしてきた自分を反省し、人生をやり直す、という場面で使われることがある。清々しい響きがあるように聞こえる。「これから生まれ変わります」と、端的な表現を使うこともあるだろうが、まさかこれに対して、「どうやって生まれ変わるんですか。まさか、私がもう一度母親の胎内に戻るとでも言うのですか」などと質問したら、殆ど喜劇である。ギャグの
2024年6月12日 11:43
私は、京都に住んでいるときには、自動車運転免許証の必要を感じなかった。そもそも、限られた石油を自分の欲望のために消費する自動車というものに、拒否反応を懐いていたのである。しかし、福岡に戻るという道が示されたとき、運転できるようにはなっておきたいと思うようになった。子どもたちを育てるためですあるが、いまはそのことを細かくお伝えする必要はない。 京都の自動車学校に入った。市の中心部に住んでいたので
2023年12月31日 10:23
「悪い奴はみんな死ねばいい」 息子がそんなことを言っている。反抗期でもあり、頭ごなしに言ってやれないのではあるが、そんな考えで生きていってほしくない。どうしたらよいか。―― 母親として、どうしてよいか分からず戸惑っている悩みを放送で聞いた。そのまま大人になってゆくとは限らないものの、何か歪んだ考え方に傾いていかないか、心配させられるものではあるだろう。 何人かの人がアドバイスをしていた
2023年3月18日 10:49
天邪鬼なもので、この本が、講談社学術文庫にあると聞いたとき、オリジナルの方を探してみる、というのが私のよくやることである。というのは、新しい方は定価かそれ以上で出回っている場合があり、元の方がそれに応じてか、値が下がっている、という場合がしばしばあるからである。ひとは、新しい文庫が出ると、ハードカバーのほうは避ける傾向にあるらしい。 関根清三というと、旧約の権威としてとみに有名な関根正雄の息子
2022年9月27日 12:22
「告発」とは、辞書的にいうならば、「悪事や不正を明らかにして、世間に知らせること」をいうものらしい。法的には、「犯罪とは関係のない者が捜査機関に犯罪を申告すること」という感じのようだ。 聖書で「告発」という言葉は、このような意味で使われているようには見えない。なんと、神がイスラエルを告発する、というような言い方がいくつもあるのだ。他に目立つのは、使徒言行録の終盤になって、パウロの取り扱いに関し
2022年8月6日 10:28
いよいよ病院が機能しなくなってきている。自分が医療崩壊を起こしている、という自覚がない人が多いだろう。マスクなんか、と外したことは、医療崩壊の原因である。消毒を怠ったことは、医療崩壊の原因である。 だったらどんな小さなことでも、原因となるのか。おまえはどうなんだ。そう言われるかもしれない。はい。私も、医療崩壊を起こした当事者である。そういう意識でいる。 世の人は、そんな馬鹿な、と、こうした
2022年6月3日 11:45
生活に困っている人のために配分されることになった給付金などについて、不正に取得している者がいることが明るみになり、国民は怒っている。当然である。これを国税局の職員がやっていたとなると、言語道断であるし、政府の面目が丸潰れである。だが、それだけを悪者にするわけにはゆかない。それ以前から、一般人の中で多々なされていることが浮かび上がり、テレビのワイドショー関係が、熱心に取材して伝えている。 こうし
2022年5月24日 12:21
最近、私の中の常識ががたがたと揺さぶられ、崩されることがよくある。私だけがおかしくなったのだろうか、と暗い気持ちにもなる。以下、純粋に分からないこと、なんとかそれを理解しようとした末の、勝手な推測と意見を含めた内容を述べることとする。とはいえ、事実を踏まえたものであることは、当然である。 まずは私の偏見めいた感想から。取り上げた聖書箇所が全く言っていないようなことを結論とする「説教」。それは、
2021年12月27日 07:49
幼子よ、お前はいと高き方の預言者と呼ばれる。主に先立って行き、その道を整え、主の民に罪の赦しによる救いを知らせるからである。(ルカ1:76-77) 洗礼者ヨハネのことを父ザカリアが祝している言葉であるが、ともかくもキリスト者たちが、このヨハネのことをどう理解していたか、ということを示している。それは、私たちにも、そのように理解すべきだという指示にもなっている。 ここに「主に先立って行
2021年11月11日 12:14
なんでもひとのせいにする、という性格の人、身近にいないだろうか。それとも自分自身がそうであるといま気づいた方がいらしたら、きつい言い方に聞こえるかもしれず、ご勘弁戴きたい。 そこまでいかなくても、自分が他人から迷惑を受けたときには、他人が極悪非道なことをしたかのように表現する、そんな人もいる。その人は逆に、自分が他人に対して迷惑なことをした場合には、実に軽く見るものである。たとえ犯罪でも、やん