中学生の自分に渡したい1冊┆さみしい夜にはペンを持て
キャッチコピーが、キャッチコピー過ぎるよ。
タイトルと、この言葉を見ただけで、読みたいなと思った。
読了したときには、
「万年筆を買って本当に良かったな〜」
と、書くことに対する愛が増していた。
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あらすじ
「タコジロー」という自分のことが大嫌いな中学生が主人公。しかし、ヤドカリのおじさんとの出会いによって、少しずつ前に進んでいく。
そんな様子を描く「優しい寓話」。
🪼🪼
特に印象に残ったところ
本書には「たった数分の出来事を、数千文字で書くための考え方」が書かれている。
詳細は本書にあるが、イメージとしては、
現実の事象を「パラパラ漫画」くらいの解像度で捉えて、ゆっくり丁寧に言語化していくのがコツだと解釈した。
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また、終始優しいストーリーの中で、ほんの少しだけ、ヤドカリのおじさんの語気が強めに表現されている場面が印象的。
ヤドカリのおじさんによると、
「答えは、見つけるものじゃない。出すものだ。」とのこと。
これって、自分の悩みや感情だけでなく、
例えば、仕事で与えられた情報の中でなにかを判断するときにも通ずる話だと思った。
…
「書くこと」=「考えること」=「答えを出すこと」。
「書いて、考えて、答えを出せ。」
そう言われると、厳しく感じるかもしれない。
しかし、前に進むためには、答えを出さないことには始まらない。
厳しく見えても、優しいアドバイスである。
📘✨
著者の古賀 史建さんは、
「嫌われる勇気」の著者でもある方。
実は、そのことを読み終えてから気がついた。
どおりで「"嫌われる勇気"のエッセンスがあるな〜」と思ったわけだ。
古賀さんによると、
「ぼくにとってはじめての、中学生に向けた本」とのこと。
読んでみて納得。
・「書くことがない」に対する解決策が、
わかりやすい具体例を交えて書かれている。
・心が温まるようなストーリー、優しい世界。
・タイムマシンがあったら、中学生の自分に渡してあげたい。
中学生と比べたら、かなり大人であるはずの私にも刺さる部分は多かった。