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#ハードロックヘヴィメタル

イジー・オジー・イギー【名前】Izzy Ozzy Iggy

イジー・オジー・イギー【名前】Izzy Ozzy Iggy

もとガンズ・アンド・ローゼズのイジー・ストラドリンのインタビュー記事を読んでいて、ふと名前の由来が気になって調べてみたら、本名は Jeffrey Dean Isbell 、「イジー」は「イズベル」からきているらしい。

今度はオジー・オズボーンの名前が気になって調べてみたら、本名は John Michael Osbourne で、「オジー」は「オズボーン」からきているらしい。

次にイギー・ポップ

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火の中水の中【慣用句】hell and high water

火の中水の中【慣用句】hell and high water

今回はオランダのギタリスト、エイドリアン・ヴァンデンバーグ率いるVandenberg の Hell and High Water (2020)。35年ぶりに発表されたというアルバムからの曲です。

high water とはそのまんまの意味で洪水のこと。あなたのためならたとえ火の中水の中、どんな困難にも立ち向かいます、という決意を歌った曲です。

素人考えでは hell and flood とかの

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雨の慕情【非人称構文】 it rains

雨の慕情【非人称構文】 it rains

今回も Vandenberg のアルバム 2020 からバラード Let it rain. 

雨よ、心の傷を洗い流してくれ、という失恋の歌です。

気になるのは非人称主語の it 。雨や雪など自然現象を言うときに、意味のない主語として用いられる、と習ったと思います。

しかし使役動詞 let を使う時にその対象となっている it とは何でしょうか?天の神様?

しかも次の行では Let it w

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炎上【名詞】shitstorm(Vandenberg / Shitstorm)

炎上【名詞】shitstorm(Vandenberg / Shitstorm)

職場で食事中に若い新卒の女性が「ク○うまい」とふつうに言うのを聞いて衝撃を受けたのは、もう10年くらい前のことです。

驚いた理由はいろいろですが、個人的に特筆すべきは「美味しいものの形容に、一番食べたくないものの名前を使う」というコペルニクス的転回でしょうか。

それはともかく、今回も Vandenberg のアルバム 2020 から、ご紹介するのは Shitstorm(混乱した状況) です。こ

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意味不明【表現】 read one's diary(Night Ranger / Young Girl In Love)

意味不明【表現】 read one's diary(Night Ranger / Young Girl In Love)

ほんとに他愛もない曲で、好きな女の子が失恋したのを心配して、慰めようとしています。

聞き捨てならないのがサビの一説。dying は大げさに、あるいは比喩的に言っているにしても、日記を読むってどういうこと?

この曲の和訳や、歌詞を解説しているサイトは見当たらず、 read one's diary という慣用句でもあるのかと思って調べてみましたが、特に見つかりません。

何か根本的な勘違いをしてい

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ガッツだぜ!【慣用句】 bring it home(TMG / OH JAPAN 〜OUR TIME IS NOW〜)

ガッツだぜ!【慣用句】 bring it home(TMG / OH JAPAN 〜OUR TIME IS NOW〜)

TMG 再結成というニュースを聞いて喜んで、20年ぶりと聞いて驚いて、久しぶりに OH JAPAN 〜OUR TIME IS NOW〜 を聞いて元気が出て、歌詞をじっくり読んでみたら、ちょっと冷めました。こんなナショナリスティックな内容だったとは(タイトルで気づけよ、という話ですが)。

国魂、旭日、パワー・アンド・グローリー!
闘魂を燃やす英雄たちが、黄金の翼で星を目指し、空を翔け抜け、世界中が

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【固有名詞の形容詞化】Trollopian

【固有名詞の形容詞化】Trollopian

アンソニー・トロロープはイギリスの小説家で、キングもこの本でいくつかのエピソードを紹介している。ウィキペディアによると「郵便公社でのフルタイムの仕事をこなしつつ、独自の執筆法(15分間に250語の割合で機械的に著述する)で、締切に追われることなく多くの作品を生み出した」そうである。

Trollopian は「トロローブのように規則正しく執筆する」というような意味で使われる形容詞で、OEDにも載っ

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ドラクエの功罪【名詞】quest(Iron Maiden / Quest for Fire)

ドラクエの功罪【名詞】quest(Iron Maiden / Quest for Fire)

Iron Maiden / Quest for Fire (1983)

恐竜が地上を闊歩していた太古の昔、人類は火を求めて荒野をさまよっていたのである!という内容の歌である。

おおらかなファンタジー(そういうギャートルズみたいなフランス映画があるらしい)にも思えるし、中生代と新生代の区別がついていない人が書いたようにも思えて(もちろん後者であってほしい)、なんとも味わい深い。

一説にはメイデ

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未確認UFO【形容詞】unidentified

未確認UFO【形容詞】unidentified

Spotify で イギリスのロックバンド UFO の新曲がレコメンドされていたので、さっそく聴いてみたら、ずいぶんなエレクトロ・ポップになっていて、これも時代かねえ、などと感慨にふけっていたが、いつまでたってもフィル・モグの歌が聴こえて来ない。

さすがに変だなと思って調べてみたら、同名で全然違うミュージシャンの曲だった。

こういうことにはうといので、システム側の問題なのか、意図してのことなの

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 ギャップ萌え【熟語】might as well(Van Halen / Jump)

ギャップ萌え【熟語】might as well(Van Halen / Jump)

つらいこともあるけど、前に踏み出して行こうぜ!という曲である、簡単に言うと。

ストリッパーについての曲だとか、ビルから飛び降りようとしている人についての曲だとかいう説があるようだが、ここではテキストだけを問題にする。

気になるのは、サビで控えめな提案を意味する might as well (〜したほうがいい)を使っている点だ。「グズグズしてねぇでやっちまえよ」でなく「やってみるといいよ」とそっ

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飛べ!エアロサバス【単語】blacksmith(Undaunted Courage)

飛べ!エアロサバス【単語】blacksmith(Undaunted Courage)

19世紀初頭、北米大陸を太平洋へと陸路で探検したルイス&クラーク探検隊の物語より。

そう、トム・ソーヤの sawyer とは「のこぎりを挽く人」、すなわち木挽、木工職人のことだったのだ。ソーヤったんかー。知ってたけど知らんかった。

そして blacksmith とは、鉄を扱う鍛冶屋のことなのだそうだ。これは本当に知らんかった。

なるほど〜勉強になった。しかし Blacksmith ってブラッ

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これでいいのだ【他動詞】detect(Vagabond / Silent Woman Shelia)

これでいいのだ【他動詞】detect(Vagabond / Silent Woman Shelia)

バガボンドとえば、たいていの日本人にとっては宮本武蔵か天才バカボンだろうが、私にとってはノルウェーのハードロックバンド Vagabond である。

今回は、デビューアルバムから、パートナーに傷つけられた妹を遠く離れた場所から励ましいたわる、このバラードを取り上げる。

detect という言葉でたいていの日本人が連想するのは、探偵小説や捜査官、科学的な検出などだと思うが、ここでは目的語が「自尊心

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中身と容器【他動詞】bleed(Lamb of God / Ruin)

中身と容器【他動詞】bleed(Lamb of God / Ruin)

メタルバンド Lamb of God による、人間の堕落を戒める内容の曲。

bleed は自動詞として「出血する」、他動詞として①「採血・放血する」②「〈容器〉から〔水・空気などを〕抜く〔of〕」、「〈水・空気など〉を〔…から〕ぬく〔from〕」という意味があり、例文として bleed a tire of air = bleed air from a tire = bleed a tire 「タ

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