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苦しみが ぐるぐるめぐる ルサンチマン【フランス語】ressentiment
NHKオンデマンドで観ていたら、聞き捨てならない発言があった。
「ルサンチマン」が苦しみを繰り返すという意味なのは、「ル」がついているから?
「ルサンチマン」はフランス語で le sentiment だから、「ル」はただの定冠詞では?
と思って調べてみたら、ressentiment (憤り・嫉妬)だった。
私もだいぶいい加減だ。
確かに接頭辞 re- には「繰り返す」の意味がある。
西
なんかめんどくせーやつら【インド・ヨーロッパ語族?】〇〇が✕✕でないのは、△△が✕✕でないのと同じだ(ソポクレス『オイディプス王』)
エディプス・コンプレックスの由来にもなったオイディプス王の物語より。
オイディプスが、ポリュポスが実の父ではなかったことを知る場面より。
比較級を使った「〇〇が✕✕でないのは、△△が✕✕でないのと同じ」という言い回し、学校ではクジラ構文なんてものを習ったりもするが、フランス語にも似たようなものがあるのね。
ドイツ語にはコウモリ構文とでも言えるものがあることは以前書いた。
というか、この岩波
愛する者の死は慰めになりうるのか【フランス語】immense allègement(ソポクレス『オイディプス王』)
エディプス・コンプレックスの由来にもなったオイディプス王の物語より。
オイディプスは、父親のコリントス王ポリュポスが死んでいたと知って喜びながらも、母親がまだ生きていることが不安だという。
ご存じない方のために念のため説明すると、オイディプスは父母を憎んでいたわけでは決してない。
アポロンに予言された通りに、自ら母親を犯し父親を殺してしまうよりは、父も母も死んでくれていたほうがいい。亡くなっ
テーベの市民たちよ!フランス人たちよ!韓国人たちよ!中国人たちよ!ドイツ人たちよ!関西人たちよ!【フランス語】apprendre(ソフォクレス『オイディプス王』)
自分が父を殺し、母を娶ったことを知らずに、犯人探しをしている悲劇の王オイディプスは、妻(母)の弟クレオンに謀反の疑いをかける。
apprendre には「教える」と「習う」の意味がある。一つの単語が逆の意味を持つって、ややこしくないか、フランス人たちよ。
しかも不特定の人を表す on を主語にした文は、受け身で訳すこともある。教えたのか教えられたのか、こんがらがらないか、フランス人たちよ。
パスタソースは女性なのか?【名詞】sauce
小説を書くのに下調べや事実確認は必要だが、重要なのは「本当っぽさ」だとスティーブン・キングは言う。
ここで驚いたのは、ちゃんと読めてるのか不安になるが、パスタソースの代名詞に her をあてている点だ。
国や船、車を she と言うことはあるし、ペットに it でなく he や she を使うことはあるが、パスタソースは初めて見た。
調べてみるとフランス語の sauce は女性名詞なので、そ