「ティール組織」で、組織運営の新しい時代を切り拓く!
こんにちは!
「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です!
今日は、私の大好きなニック・レーンの次世代型組織論『ティール組織―マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』』について紹介していきます!
ティール組織とは
「ティール組織」とは、ベルギー出身の経営学者フレデリック・ラルーによって作られた「組織の新しい概念」のようなものです。
従来の階層的な組織とは大きく異なる進化型の組織形態です。 ラルー氏は、人類の歴史における組織の進化を7つの段階に分け、「ティール組織」は最も進化した段階であると位置付けています。 「ティール組織」の特徴は以下のとおりです。
目的 利益追求だけでなく、より高い目的や使命に基づき、社会に貢献することを重視する
自律性 メンバーが高い自律性と責任を持ち、自発的に行動することができる
全面的参加 意思決定過程にすべてのメンバーが参加、横断的な連携と協働が行われる
進化 組織自体が学び、成長し続けることを重視する。 「ティール組織」の代表事例として、アメリカの靴メーカー「フットロッカー」や、オランダの「スーパーマーケットチェーンブローア」などがあげられる(のちに詳述)。 ティール組織は、従来の組織とは大きく異なるため、導入には多くの課題があるのも事実。しかし、その可能性は非常に高く、これからの組織運営のあり方として、注目を集めている
そんな「ティール組織」の解体新書とでも言える本が、この1冊です。
そして、先ほども触れましたが、人類の歴史における組織の進化を7つの段階に分け、ティール組織を最も進化した段階であると位置付けています。その7つがこちら!
衝動型組織 力と恐怖に基づく支配的な組織。軍隊やギャングなどが該当
順応型組織 官僚主義的な組織。政府機関や伝統的な企業などが該当
成果主義型組織 目標達成に特化した組織。現代の多くの企業などが該当
統合型組織 チームワークとプロセス重視の組織。ホラクラシーなどの新しい企業形態などが該当
エンゲイジメント型組織 個人の成長と自己実現を重視する組織。ベンチャー企業などが該当
ホスト型組織 プラットフォーム型の組織。シェアリングエコノミーなどの新しいビジネスモデルなどが該当
進化型組織 目的意識と全体性に基づく組織。本書で紹介する「ティール組織」が該当
ちょっと難しいかもしれないですが、こちらが実際の会社の例です。
実例一覧
アメリカの靴メーカー「フットロッカー」 従来の階層型組織を廃止、すべての従業員が意思決定に参加できるフラットな組織に変更。その結果、従業員のエンゲージメントと生産性が大幅に向上した
オランダのスーパーマーケットチェーン「ブローア」従業員に高い自律性を与え、意思決定を任せることで、顧客満足度と利益を向上させた
アメリカの医療機器メーカー「ビュアラサーナ」 従来の目標管理制度を廃止、従業員が目的意識を持って仕事に取り組めるような環境を作った。その結果、従業員のモチベーションとイノベーションが向上した
日本のIT企業「ネットプロテクションズ」 マネージャー役職を廃止、すべての従業員が自律的に仕事を進められるよう改善。その結果、従業員の主体性と創造性が向上し、業績も大きく向上した
オランダの中小企業「ブーストラップ」 チーム制を採用、各チームが自由に意思決定を行い、自律的に活動できるようにした。その結果、従業員の満足度と生産性が向上、顧客満足度も向上した
どれも意思決定を従業員に完全に任せて、上下関係や目標を立てるという時代遅れな制度を廃止したわけです!
ですが、もちろんメリットとデメリットがあります。そんな物事はうまく進みません。こちらに詳しく書いておきますね。
ティール組織のメリット
従業員のエンゲージメントとモチベーションの向上
自律性と責任感を持つことができるため、従業員は仕事に積極的に取り組むようにできる。目的意識に基づいて仕事をすることができるため、モチベーションが高まる
意思決定の迅速化
階層的な組織構造ではないため、意思決定の過程が迅速化される。すべてのメンバーが意思決定に参加するようになり、より良い意思決定を行うことができる
イノベーションの促進
従業員が自由にアイデアを出し合い、試行錯誤できる環境であるため、イノベーションが促進される。組織全体が学び、成長し続けることができるため、常に新しいことに挑戦することができる
顧客満足度の向上
従業員が顧客に寄り添ったサービスを提供することで、顧客満足度が向上し、迅速かつ柔軟な対応が可能になるため、顧客の期待に応えられる
社会への貢献
利益追求だけでなく、より高い目的や使命に基づいて活動するため、社会に貢献することができ、持続可能な社会の実現に向けて取り組むことができる
ティール組織のデメリット
導入難易度が高い
従来の組織とは大きく異なるため、導入には多くの課題があります。
従業員の意識改革や組織文化の変革が必要となります。
リスク管理が難しい
明確なトップダウンでの指示系統がないため、リスクを管理することが難しい場合があります。
収益性があまり高くないプロジェクトでも、メンバーの関心が高いという理由で実行し、リスクを見逃してしまう可能性があります。
評価制度の難しさ
個人のパフォーマンスではなく、チーム全体の成果を評価する必要がある。客観的な評価指標を設けることが難しい。
リーダーシップのあり方が変わる
従来の指示命令型のリーダーではなく、サーバントリーダーと呼ばれる、支援型のリーダーが必要になる。リーダーは、メンバーの自主性を尊重し、メンバーの成長を促進する役割を担う必要がある
まとめ
「ティール組織」は、まだ発展途上の概念ですが、これからの組織運営のあり方として、大きな注目を集めています。
今後、さらに多くの「ティール組織」が誕生し、社会に大きな影響を与えることが期待されています。
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あなたもティール組織の一員となり、未来の働き方を体験してください!
【編集後記】
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