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双極性障害とつきあう 全10話

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発症から現時点までの経過をまとめたものです。一気に読みたい方向け。備忘録。
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双極性障害とつきあう①

以前は「躁鬱病(そううつびょう)」と呼ばれていた、双極性障害。 現在はさらに、「双極症」へと名称変更が成された。 ここでは、少~しだけ愛着のある、 双極性障害、と統一させてもらおう。 20代~30代に発症することが多く、 発症頻度はおよそ100人に1人弱。 うつ病は、女性に多い傾向(男女比2:1)だが、 双極性障害の場合、男女差はほとんどない。 躁・鬱の状態は、周囲から「性格的なもの」だと誤解されてしまうこともあるが、 治療が必要な【脳の病気】だ。 気の持ちようや、心掛け

双極性障害とつきあう②

2023年3月 「抑うつ状態」の診断で、休職することになった。 毎日、ただ時間が過ぎるのを待つだけ。 これまで、いかに自分が走ってきたかを自覚した。 うつの主な症状は、不眠や食欲不振、気分の落ち込み、疲れやすさなどがある。 私が経験した症状も併せて紹介すると。 こんなかんじだった。 とにかく、希死念慮が辛かった。 毎朝目覚めるたびに、「今日も起きてしまった」と思う。 大好きなドラマもYouTubeも、頭に入らない。 心が、感情が動かない。 あるのは、 「あぁ、自分には

双極性障害とつきあう③

1回目の抑うつ状態から復職した その後の話。 2023年6月 見事にうつ状態から這い上がり、復職を果たした。 とはいえ、3ヶ月も休んでいた。 初めから夜勤ができるわけもなく。 しばらくは日勤のみの生活になった。 規則正しく生活できる利点があるものの。 普段から日勤と夜勤の交代勤務していると 夜勤「入り」「明け」のない生活は辛かった。 夜勤は辛いと思われがちだが、良い点もある。 まず、寝坊ができる。 よって前日は夜更かしができる。 そして夜勤が終わるのは朝9時頃だ。 そこか

双極性障害とつきあう④

※はじめに※ 今回のお話で私は、再び鬱に入っていきます。 生々しい表現も多々あるかと思いますので、 ご気分を悪くされましたらすぐに閉じてくださいね。 この頃の私は、 必死で抑うつ気分と闘っていた。 拭っても追い払っても、やってくる。 歩みを止めたらすぐにでも浸食されそうで。 身体をたたき起こして仕事へ向かう。 無理矢理 遊びに出掛ける。 メンタルがぶれるなら筋トレしよう。 私は、身体の「休みたい」サインを見て見ぬふりした。 これが、逆効果だったのだろうと、 今ならわかる

双極性障害とつきあう⑤

2024年3月 二度目の、抑うつ状態の診断を受けた。 当たり前だが、 病院へ行っただけでは、気分は改善しなかった。 ぼーっとした頭で、 これまでのことを思い出していた。 ”あんなに元気で楽しかったのに。 やっとの思いで復活できたのに。 なんでこうなっちゃうの……。” 繰り返すのには、なにか理由があるはず。 辛い。苦しい。誰か助けてほしい。 いてもたってもいられず、 カウンセリングが受けられるクリニックを検索、予約した。 いわゆる、セカンドオピニオンだ。 これまでの経

双極性障害とつきあう⑥

「軽躁状態だったんだと思います。」 女性医師は、私の目を見てそう告げた。 そうか。 Ⅱ型だったから、ネットでみてもしっくりこなかったのか。 Ⅰ型の主症状の表現はどれも極端で、 そこまでではないよな…と思うものが多い。 それもそのはずで、 躁状態を大波とするなら、軽躁状態は小波だ。 激しい症状が出ない分、本人も周囲もそれほど困らず、見逃しやすいのだ。 それでも、 主治医は、私を見つけてくれた。 私は、私を見つけられた。 病名が発覚し、治療を開始した私は、 今度は完全

双極性障害とつきあう⑦【初めての処方箋】

2~3週に一度のペースで受診し、 カウンセリングを受ける日々が始まった。 初回カウンセリングに向け、 再びノートを埋める。 この3つをトピックスとして持参した。 ①生きる意味がほしい 私にとってそれは、生きていく上で必要不可欠だった。 物心ついたときにはもう持っていた。 やりたいことがあった。 なりたい職業があった。 そのためにできること、やるべきことを知っていた。 だから、生きてこられた。 助産師になり、それなりに仕事をこなせるようになると、私は意味を失った。 鬱

双極性障害とつきあう⑧【経過:前編】

治療を開始した 2024年3月から、 2024年10月現在まで。 約8ヶ月間の経過について綴る。 本日は、前編。 【3月】 受診するまでの約2週間、 安定剤を飲みすぎて記憶がほぼない。 いつも酔っぱらっているようだった。 治療を始めてからは、オーバードーズすることがなくなった。 ほとんどの時間をベッドで過ごし、 過食になったり、全く食べなくなったり、不安定だった。 睡眠はとっていた。過眠気味だった。 人にお金を貸した。(あげた) 「私は結婚したから頭がおかしくなったんだ!

双極性障害とつきあう⑨【経過:後編】

治療を開始した 2024年3月から、 2024年10月現在まで。 約8ヶ月間の経過について綴る。 本日は、後編。 【7月】 中旬に引越しが決まった。 準備のために、毎日自転車で走り回っていた。 休憩をはさみながら1日1~2時間走った。 相変わらず気持ちは落ち込んでいたけど、動けていたので元気になってきたのだと思っていた。 「やるべきことがあるからやっているだけ」と思っていたけれど、主治医からは躁状態だと言われた。 炭酸リチウムが600㎎から800㎎/日に増量した。 回復し

双極性障害とつきあう⑩【内服薬】

今回は、私が内服している薬を紹介します。 薬効、副作用の他に、 私がどのように使用しているか、 どのような効果を感じているか、 『🌱』で記載しています。 1.常用薬炭酸リチウム(リーマス) 薬効分類:気分安定薬 📝感情の高まりや行動を抑えることで躁病などの改善や抗うつ薬などの作用を補助する薬 効能・効果:躁病、躁うつ病の躁状態 副作用:めまい 、 ねむけ 、 言語障害 、 頭痛 、 不眠 、 脳波異常 、 基礎波の徐波化 、 知覚異常 、 記憶障害 、 焦躁感 🌱1日40