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双極性障害とつきあう③
1回目の抑うつ状態から復職した
その後の話。
2023年6月
見事にうつ状態から這い上がり、復職を果たした。
とはいえ、3ヶ月も休んでいた。
初めから夜勤ができるわけもなく。
しばらくは日勤のみの生活になった。
規則正しく生活できる利点があるものの。
普段から日勤と夜勤の交代勤務していると
夜勤「入り」「明け」のない生活は辛かった。
夜勤は辛いと思われがちだが、良い点もある。
まず、寝坊ができる。
よって前日は夜更かしができる。
そして夜勤が終わるのは朝9時頃だ。
そこから翌日までまるっと休みになる。
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体力のある20代なら、そのまま遊びに出掛けられる。
人が8時間×2日しているところを、
16時間×1日でギュッと働く。
その分、余暇が増える(気になる)のだ。
私にとってはその生活が「日常」で、
夜勤のない日々は「非日常」だった。
だから辛かった。
他にも、お金の問題があった。
正直、助産師看護師の基本給は高くない。
我々は、手当で稼ぐ仕事だ。(あくまで施設による)
少なくとも、私が働いてきた病院はそうだった。
日勤だけでは、手当がつかない。
つまり、もらえるのは基本給だけ。
これがキツかった…。
手取りでいうと、
10万~15万円の差があった。
それでも十分に生活できる、はずだった。
覚えているだろうか。
このときの私は、
躁転していた。
復職して1ヶ月も経つと、
すっかり仕事が生活に馴染んでいた。
心もすこぶる元気になっていた。
大好きな夏が始まっていたせいも、あるかもしれない。
徐々に、活動期に入っていく。
「元気になったから遊びに行こう!」
億劫になっていた 人と連絡をとること、会うことが、
全く面倒に感じなくなった。
むしろ、すすんで友達にLINEを送った。
休みの日は、家にいなくなった。
お酒を飲む量・機会が極端に増えた。
肌の劣化が気になり、美容医療を契約した。(約10万円)
トレーニングでは減らなかった部分の脂肪吸引をした。(約100万円)
エステの契約を更新した。(約25万円)
歯ぎしり防止を目的に 8000円程度のボトックスを打ちにいったのに、糸リフトをして帰ってきた。(約60万円)
当時はよく、
「あんな病気になって、人っていつ死ぬかわからないってわかった。
お金も溜め込んだって天国には持っていけない。
遊べるときに遊んで、使いたいときに使った方が絶対良い!
だって明日しぬかもしれないんだから!」
そう家族に話していた。
本気でそう思っていた。
「日常」を取り戻していない私が、
湯水のようにお金を使っていた。
今考えれば、普通な状態ではなかったとわかる。
でも、そのときはそうは思えなかった。
それが、双極性障害の怖いところ。
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自転車通勤に 手袋とマフラーが欠かせなくなった頃、
私の心にも ひゅーっと冷たい風が吹いた。
「心が動かない」
今日はここまで。
続きは、ぜひフォローしてお待ちくださると嬉しいです。
~参考文献~
これだけは知っておきたい双極性障害 躁・うつに早めに気づき再発を防ぐ!ココロの健康シリーズ 発行人:佐々木 幹夫 監修:加藤 忠史 発行所:株式会社 翔泳社
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