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大人の英語講座

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文法をイメージでとらえること、文学の英語など。大人の学び直しの英語教科書。 エッセイも多く含みます。初級者から上級者まで、英語が好きな人が集まる場にしたいです。
単に学習法だけを取り上げるのではなく、英語の周辺の知識と身につける方法を考えます。また英語を学ぶ意…
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#文法

中原道喜 | マスター英文解釈(聖文新社)

中原道喜 | マスター英文解釈(聖文新社)

 英文法書は何冊も持っているけれども、お気にいりの本は限られています。

 私は主に文学作品を読んで、英語学習をつづけています。当然のことながら、学校の教科書ではないので、非標準的な言葉の使い方やスラングも登場します。

 私の母語は英語ではありませんから、微妙なニュアンスはつかみきれません。なんとなく「こういう意味なのかな?」ということはわかっても、余計な誤解は招きたくありません。それゆえに、な

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英語 | 形容詞の並べ方

英語 | 形容詞の並べ方

 久しぶりに英文法の話を書きます。今回は形容詞の配列に関する話題です。

(1) 形容詞の「限定用法」と「叙述用法」

 英語の形容詞には、大きく分けて、「限定用法」と「叙述用法」があります。

 叙述用法とは、She is charming and old. のように「○○(主語)は~です」という用法のことです。述語として用いられ、主語を説明する役割があります。

 それに対して、限定用法とは、

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英語 | 気になった比較級・最上級の使い方

英語 | 気になった比較級・最上級の使い方

  最近しばらくの間、David Hume, "Selected Essays," Oxford World's Classics を読んでいる。

 この中に、'Of the rise and progress of the arts and sciences' というエッセイが収録されているが、文法的にちょっと面白い表現があった。
 比較級と最上級の使い方だが、2箇所を引用してみます。

Bu

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英文法 | 使役動詞の使い分け

英文法 | 使役動詞の使い分け

 最近、英文法の記事を書いていなかった。語学に関する記事を書くことが、そもそもnoteを始めた動機の1つだから、たまには初心にかえってみようと思う。

 わりと自分ではうまく説明できたかな?、と思ったのだが、あまり読まれることのなかった「使役動詞」の記事を加筆・修正してみた。

使役動詞とは?

自ら行うのではなく、
「相手に何かをさせる」という意味を表す動詞は「使役動詞」と呼ばれる。

このよう

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語順 | 等位接続詞と従属接続詞 (独英比較)

語順 | 等位接続詞と従属接続詞 (独英比較)

英語の接続詞には、大きく分けると「等位接続詞」と「従属接続詞」の2つがあります。

やや専門的なお話になります。
話の内容だけ分かれば良い、と思われる方は、
(1) 、(2)、および(6)だけお読みいただければ、話の骨子は御理解していただけると思います😊。

(1) 等位接続詞とは?

等位接続詞とは、andやbut、for(というのは) などがあります。
たとえば、
(主語 + 動詞) + a

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英文法 | 曖昧になる形容詞と副詞について

英文法 | 曖昧になる形容詞と副詞について

 簡潔な表現は記憶に残りやすい。そして、簡潔であるがゆえに、難しいことは考えずそのまま暗記して深く考えないことが多い。しかし、ふとした瞬間に「なんで?」と考え込んでしまうことがある。

 例えば「Take it easy.」という表現。
「気楽にいこう!」という意味だから、気楽に覚えた表現だが、不思議と言えば不思議な表現だ。

 easyという単語は基本的に形容詞である。「簡単な」「容易な」という

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文学に見るso~that...構文のバリエーション

文学に見るso~that...構文のバリエーション

「so~that…構文」(非常に~なので…)。
 中学生の頃に始めて英語の授業で学んでから、いったい何回見かけたことだろう? 

 いわゆる「クジラの構文」(A whale is no more a fish than a horse is.)のように、試験には出ても、あまり使わない言い回しがある一方で*、「so~that…構文」は必ずと言ってよいほど、どんな小説を読んでいるときにも出てくる。

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whyever|文法書で覚えたことば。

whyever|文法書で覚えたことば。

[1]複合関係副詞whyever

 一般の英文法書では、複合関係副詞(compound relative adverb)と呼ばれるものは、whenever、wherever、howeverの3つだと説明されることが多い。
 山崎貞「新自修英文典」(研究社)では、次のような例文が挙げられている。

 しかし、綿貫陽/マーク・ピーターセン(共著)「表現のための実践ロイヤル英文法」(旺文社)では、前述

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Over the Rainbow🏳️‍🌈

Over the Rainbow🏳️‍🌈

写真は先日わたし自身が撮ったもの。
きれいでしょ😊。
わたしの住む街は、最近、夕方まで雨で、夜になる頃にやむことが多かった。
だから、私はここ一週間で、数回大きな虹を見ることが出来た。

虹を見てるとき、
🎵「Over the Rainbow」🎵を
思い出していた。

https://youtu.be/HwkYgUZuAG0?si=XHGlKhBewdIuTHP1

https://yout

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関係代名詞主格の省略に関する一考察

関係代名詞主格の省略に関する一考察

最近、Kazuo Ishiguro の
'The Buried Giant'(忘れられた巨人)を再読している。

作品の内容を楽しむというより、文章を追って文法的に面白いところを探すという楽しみ方をしている。

カズオ・イシグロの英語の文体は、私が思うに「受験英語」を極めた人の英語のようだ。方言はほとんどなく、そのまま暗唱して覚えれば、受験や資格試験の英語の答案で模倣して借用しても良さそうだ。そ

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「動名詞and動名詞」が主語の場合、次に続くbe動詞は?

「動名詞and動名詞」が主語の場合、次に続くbe動詞は?


不定詞の場合たまに気になって調べて、結局忘れてしまうことは多々ある。

今回は忘れないように、いつもよりちゃんと調べてみた。

以前英文法の本で、不定詞(to+動詞の原形)の箇所を読んでいて、次のような文に出くわしたことがある。

To love and to be loved is the greatest happiness in life. 

なにげない文なのだが、私が気になったのは、「

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グラマーって何なんだろうねっていう話

グラマーって何なんだろうねっていう話

 グラマー。グラマーってなんか私をひきつけるものがある。
 grammar。綴りの間違いにはうるさいと自負する人さえ「grammer」と誤ってつづってしまうとか、いう話を聞いたことがある🤣。

 冗談はさておき、この記事では真面目にグラマーな話をしたいと思う。

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