今やってること、役に立つ?
以下、「#想像していなかった未来」の短編小説です。
-------
「韓国語なんか役に立たないから、英語を勉強しなさい」
父親の声が脳裏によみがえる。
その時、私は大学生だった。
入学初日のガイダンス、隣の席に座っていた女の子が、緊張する私に話しかけてくれた。
「私、ナヨンって言います。韓国人です。友達になりましょう」
韓国人と話したのはこの時が初めてだった。
韓国という国について考えたことはそれまでの人生でほとんどなかったが、目の前の女の子は突然私に「韓国」という世界を