韓国ドラマ「マイ・ディア・ミスター」
韓国ドラマ「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん」を完走しました。
ロマンスでもない、ホームドラマでもない、ミステリーでもない、ジャンル分類のむずかしいドラマでした。
人生辛いことも多いけど、いつでも希望を持って生きて行こうという気持ちにさせてくれます。
感想、いってみよう!
基本的に辛い
主要な登場人物に、幸せな人は基本いません。
主人公ドンフン(イ・ソンギュン)は会社の派閥争いで上司にいびられ出世できず、ずっと暗いし口数少ない。
心優しくて紳士な役ですが、それにしても口数少なすぎひん?
ヒロインのジアン(IU)は、不幸な過去を背負いながら借金返済のために日々ただ働き続ける。
この2人が徐々に心を通わせ、互いを助け合いながら成長していく物語です。
2人の関係が温かくて、最後まで恋愛に発展せず人間どうしとして支え合うのがとてもいい。
兄と弟、超絶うるさい
韓国ドラマあるある「めっちゃうるさいやつがおる」。
本作もご多分に漏れず、ドンフンの兄と弟がほんまうるさいです。
しょうもないことですぐ言い合い、怒鳴り合い、ケンカします。
ドンフンが物静かなイケボで声を荒げないので、対比がすごい。
ドンフン役のイ・ソンギュン、イケボなのは確かなんですが、イケボが過ぎて話入ってこない節ありません?わかるこれ?
なんかこう…いい声を出そうとして芝居がかっているように見えると言いますか。
でも紛れもなく彼の地声なので、しゃあないですね。
でもそんなにイケボじゃなくてもええで(我儘)
ちなみに、ドラマではジアンがドンフンのスマホを盗聴してドンフンの声を聞いているシーンが多いので、イケボのイ・ソンギュンが抜擢されたらしいです。
家族、地元の絆が重い
これもまた韓国ドラマあるあるですが、家族の絆強すぎるやろ。
兄弟3人、毎日のように集まって飲んで、地元の飲み友達も誰かが2日顔を見せへんかったら鬼電。
考えただけで鬱陶しいですね。
息子2人が実家に住んで、年老いた母親がご飯作って出して、職場まで弁当届けに来て…
この兄弟愛、地元愛、家族愛、病的に見えてくる。
そらユニ(ドンフンの妻)も嫌気さすわな。と思う次第です。
夫が毎日、兄弟とか地元のメンバーと飲みに行ってたら普通に嫌ですね。
いくつかの疑問
気になる点はいくつかあります。
一つ目、ドンフンは年下社長のジュニョンを大学時代から嫌っていたという話ですが、なんで嫌ってんのか明確な理由がない。
「あいつは最低の人間だ」みたいな感じなんですが、特にこれといって具体的なエピソードはない。
なんで?なんかもうちょい嫌いになる決定打欲しいねんけど?
二つ目、ジアンを何かと助ける友達、ギボムが何者なのか、最後まで分からん!
お金辛みでジアンがギボムを助けたことがあるのは何となくわかるんですが、いつから知り合いなのか、なんでいっつもゲームして働いてないのか、なんでそんなに機械に詳しいのか。
韓国ドラマに限らず日本のドラマでもですが、メカに強いハッカーみたいな役割の親友出てくる率めっちゃ高くないですか?
現場から送られてきたデータを秒でコピーしたり、
監視カメラの映像を勝手に切り替えたり、
システムに入り込んでオートロック解除したり。
いやどこでその技身に着けてん?ていうやつ。
三つ目、落ちぶれ女優のユラの思考回路が謎過ぎません?
落ちぶれ映画監督であるドンフンの弟を恨んでるのか、好きなのか、まったくわからん。
落ちぶれているのを見てめっちゃ嬉しいて言うたり、
責任取ってくださいて言うたり。
ユラのセリフ、ほとんど意味わからんので誰か教えてください。
イ・ソンギュンはもういない
本編とは関係ないですが、主人公ドンフン役のイ・ソンギュンは昨年末に亡くなってます。
本作の役どころとしてもずっと辛そうで、ジアンに「ファイティン!」と言われて涙するようなシーンもありました。
人生から逃げたい、辛い、もう進めない、というところから、ジアンのおかげで少しずつ前を向いていく姿がリアルで素敵でした。
が、現実に亡くなってるという事実。
なかなか受け止められないですね。
ほんまに、実生活でも辛かったんや…とか思うと、なんかもうたまらないです。
「コーヒープリンス一号店」とか「パラサイト」などでも有名なソンギュンさん。
心から、ご冥福をお祈りします。
以上、基本辛いけど見る価値あり、の「マイ・ディア・ミスター」でした。
IUの演技も光ってます。
ぜひ一度、ご覧あれ。