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文学片

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#小説

ストライプ

ストライプ

彼女はストライプの織物を羽織って踊っている。
永遠に交わることのない二本が、不器用な身振りによって交わる姿のうちに、僕は恋を覚えた。

こんな小説の断片みたいなフレーズが浮遊してきた。
映像を引き連れて遊びに来た。

ここでちょっと勘付いたのだが、私は小説を読む時、その世界の曖昧な映像を脳内に投写しているのではないか?

というか、人は物語を読む時、その映像をイメージするのではないか?

断定的に

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さて、これからどうしようか?

さて、これからどうしようか?

「小説家になりたい」と思っている人は小説家には向いてない。

というのも、小説家は
「生きるために書く」のではなく、
「書くために生きる」のでなければならないからである。

それは求めるべきものにあらず、寧ろ、その仕事以外では生きていけず、また、書くこと以外で自分の尊厳を見いだされぬうちに、必然的に向うべきものである。

物書きでも何でもない私がこのような意を述べるのは、筋違いも甚だしいところだが

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分かりやすさとかクソ喰らえ!!

分かりやすさとかクソ喰らえ!!

私の文章は、月に2度、3度、規模の大きな書店や図書館、古書店に出掛けては、2時間も3時間もかけて店内を周遊し、お気に入りを掘り出して喜ぶような趣味の人には面白いのではないかと思う。

というか、そういう人を愉しませたいと思って書いている。

“そういう人”とは、私のことなのだが。

簡単に換言してしまえば、自己満足と言うに過ぎない。

私は読みにくい文章が好きである。

何度も読み返しては徐々に意

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